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ハワイ島のキラウエア火山の噴火について

ハワイ島のキラウエア火山が噴火しました。

もともとキラウエア(Kilauea)火山は、活発な火山活動で知られていました。
キラウエア火山は、ハワイ火山国立公園として、133,200haの保護区内に二つの活火山を有しています。
キラウエア火山から流れ出た熔岩は18.8億㎥に達しており、周辺施設にもその影響が及んでいます。
溶岩の影響としては、
・1987年にプナへ続く海岸沿いの道路(137号線)
・1988年に南海岸にあったワハウラ・ビジターセンター
・1990年にはカラパナの町
・1994年にはカモアモア・ビーチとワハウラ・ヘイアウ
がそれぞれ熔岩によって飲み込まれています。
そして、35年前の1983年からは、山頂付近にある「プウ・オーオー」という火口で噴火が発生し、南側にある海岸を中心に周辺に溶岩を流し続けていました。
1ヶ月前の4月6日には、キラウエア火山の中心の山頂にある溶岩湖(ハレマウマウ火口)で、突然の「大爆発」がありました。
アメリカのUSGS=地質調査所によると、4月6日の午前10時30分に、キラウエア火山のプウ・オオ(Puu Oo)火口の南でマグニチュード(M)5.0の地震がありました。
そして、その揺れで落石が起き、新たな火口が開いたとのことで、爆発が起きたのは、ハレマウマウ火口と呼ばれるキラウエア火山の中央部分のカルデラです。
観光客の多いハワイ島にあるキラウエア火山ですが、このハレマウマウ火口の周辺は一般には開放されていないので、この時には特に被害の情報はありませんでした。
そして今回です。
噴火は5月3日午後4時45分(日本時間4日午前11時45分)ごろに始まったようです。
今回は、カルデラの東側にある「イーストリフトゾーン」と呼ばれるエリアの中に新しい割れ目火口ができて溶岩を噴き出し始めたのが確認されたそうです。
そして、溶岩が住宅地に流れ込んで建物が焼けるなど、被害が拡大しています。
現地当局によりますと、これまでに建物5棟が焼け、有毒ガスも検出されたということです。
さらに噴火の翌日には、マグニチュード6.9の地震が発生し、土砂崩れや停電の被害も確認されたそうです。
これを受けて、USGSのハワイ火山観測所の担当者が日本時間の6日午前会見し、「噴火がいつまで続くかは予想できない。さらに被害が拡大する可能性がある」と述べ、今後も活発な火山活動が続く可能性があるとの見方を示しました。
そのうえで、火山の周辺地域の住民およそ1700人に出されている避難命令を継続するとともに、火山活動に注意するよう呼びかけています。
現地では、日本人観光客も多く訪れるハワイ火山国立公園が閉鎖されています。

キラウエア火山の噴火についての情報を繰り返しますと、火山噴火予知連絡会の前の会長で東京大学の名誉教授藤井敏嗣さんの話では、キラウエア火山では35年前の1983年から山頂付近にある「プウ・オーオー」という火口で噴火が発生し、南側にある海岸を中心に周辺に溶岩を流し続けていたそうですが、今回はその東側にある「イーストリフトゾーン」と呼ばれるエリアの中に新しい割れ目火口ができて溶岩を噴き出し始めたのが確認されたということです。
マグマは、これより前に山頂付近から、標高の低い「イーストリフトゾーン」に向けて地下を移動したと見られ、これに伴って先月末以降、地震が多発するようになりました。
そして、日本時間の5日朝には一連の活動で最大となるマグニチュード6.9の地震が発生しました。
藤井さんによりますと、キラウエア火山では、こうした火口から離れた地表面の割れ目から溶岩が流れ出るタイプの噴火や、それに伴って地震活動が活発になる現象は、過去にも起きているということです。
藤井さんは「新しく開いた割れ目火口から南側の海のほうに向かって溶岩が流れ下ることが、今回最も考えられる。マグマの動きを見る必要があるが、今のままだと今後も割れ目火口からの溶岩の流出は続くと思う」と指摘しています。
そのうえで、「マグマの移動に伴い、場合によっては、大きな地震が起こってそれで津波が発生するということもありうる。43年前の1975年にはかなり大きな津波が発生し、被害を受けたこともあるので、現地ではUSGSが出す情報などに気をつけてほしい」と話しているそうです。
キラウエア火山は、数年前にも、「溶岩流で家が潰される」ということが話題になりました。
私もブログで紹介しましたが、今回の規模は今までより大規模のようです。
住民の避難も半端なく多いので、先行きがものすごく不安になっています。
無事終息することを祈っています。


5月3日の噴火の様子です。

kirauea .jpg
カルデラから溶岩が流れています。


溶岩が、大きい樹木を焼きつくしています。


キラウエアカルデラとその周辺の地図です。


キラウエアカルデラの地図です。

韓国岳と硫黄山について

先日、250年ぶりに噴火した、霧島連山の「硫黄山」を紹介しました。

この「硫黄山」のすぐ近くに「韓国岳」があります。
九州に何故「韓国岳」があるの?と思う人も多くいると思います。
韓国と何らかの縁やゆかりがあるかを調べてみました。
「韓国岳」は、九州南部に連なる霧島山の最高峰で、宮崎県えびの市・小林市、鹿児島県霧島市の境界にまたがっています。
「韓国岳」は、かんこくだけと読むのかと思っていましたが、(からくにだけ)と読むそうです。
「唐国岳」と表記されている文献もあるそうですが、国土地理院国土基本図では「韓国岳」と表記されており、「韓国岳」が正式な表記だそうです。
古くは「霧島岳西峰」「筈野岳」「雪岳」「甑岳」とも呼ばれていたそうです。
山の名の由来として、江戸時代以前は山頂付近の登山道が険しく難路であり登山者が殆どいなかったこと、あるいは山頂付近に草木が乏しいことから空虚の地すなわち空国(むなくに、からくに)あるいは虚国(からくに)と呼ばれるようになったという説があります。
つまり、「空国」から「虚国」そして「韓国」へと変化したと考えられています。
また『宮崎県の地名』(1997年)によれば、「韓国岳」は、「古事記」上天孫降臨段にある「向韓国、真来通笠沙之御前而・・・」に由来すると思われるとなっています。
これは、「山頂からは韓の国(朝鮮半島)まで見渡すことができるほど高い山なので「韓国の見岳(からくにのみたけ)」と呼ばれた」との説です。
標高1700mの高い山ですが、実際には山頂からは朝鮮半島を見ることはできないそうです。

「韓国岳」は、霧島火山群の中でも比較的新しい新期霧島火山に属し、古い時期に形成された「白鳥山」、「夷守岳」、「獅子戸岳」、「大浪池」などの火山群に重なるようにして形成されました。
山体を形作る地質はおおまかに古期溶岩、中期溶岩、新期溶岩に分けられています。
1万8千年前に噴出した古期溶岩は北東部山麓の小林市大出水から環野にかけてわずかに露出しており、中期溶岩は北東部山腹の標高900m以下の斜面に分布しています。
標高900mから上は1万5千年前以降に噴出した新期溶岩からなり、火砕流と軽石の噴出が繰り返されてできた噴石丘となっています。
歴史上、山頂で噴火したという記録はないのですが、1768年(明和5年)に北西側山腹から溶岩が流出し、今回噴火が見られた「硫黄山」が形成されています。
山体が形成された後に火口北西部で爆発が起き、西側の火口壁が崩壊しています。
頂上には直径900m、深さ300mの火口があり、雨が続くと池ができるそうです。
また、冬にはよく冠雪し、霧氷なども見られます。
北西山腹にえびの高原が広がり、南西山腹に大浪池があります。
山腹はハリモミ、ミズナラ、ブナ、クヌギなどの林となっており、野生のシカが多く見られます。
山頂付近にはミヤマキリシマ、マイヅルソウ、ススキなど、火口壁にはヤシャブシ、シロドウダン、ヒカゲツツジなどが見られます。
宮崎県小林市と鹿児島県霧島市を結ぶ県道付近からいくつかの登山道が整備されています。
駐車場やビジターセンターの充実しているえびの高原からのルートがもっとも一般的です。
山頂から南方の眺望は抜群で、霧島山系の山々や霊峰高千穂峰を展望でき、遠くは鹿児島湾の「桜島」や「高隈山」も眺望できるようです。
また、「韓国岳」の山頂から、「獅子戸岳」、「新燃岳」、「中岳」と縦走して高千穂河原へと降りるルートも縦走路として人気が高いそうです。
また、この「韓国岳」を訪れる韓国人も多いようです。
彼らは鹿児島市から団体バス来て、「韓国岳」のトレッキングを楽しんでいくとのことです。

そして、先日紹介した「硫黄山」ですが、20日朝まで噴火が続いていたのですが、午前6時半ごろに停止し小康状態になっているそうです。
一方で水蒸気とみられる白い噴煙が火口から約100mの高さまで上がるなど通常より活発な噴気活動が続いています。
19日に33回観測された火山性地震は、20日午後7時~20日午前7時の間は観測されていないそうです。
「硫黄山」は、宮崎県えびの市にある標高1317mの山です。
活火山である霧島火山において最も新しい火山で、種類は溶岩ドームに分類されています。
「韓国岳」の北西、えびの高原に位置し、山体の西斜面に宮崎県道・鹿児島県道1号小林えびの高原牧園線が走っています。

ファイル:Karakunidake summit 02.jpg
「韓国岳」の山頂です。
溶岩だらけでごつごつとした印象です。

ファイル:Io-yama 2012-11-18.jpg
「韓国岳」から見た「硫黄山」の様子です。
奥のほうには池が形成されているのがわかります。

ファイル:Iousan2015miyazaki2.jpg
「硫黄山」の火口内部の様子です。
今はここが噴火しているのでしょうか?

霧島連山の硫黄山が250年ぶりに噴火

霧島連山の硫黄山が噴火しました。

宮崎、鹿児島県境にある、霧島連山のえびの高原・硫黄山(標高1317m)が4月19日午後3時39分ごろ、噴火しました。
硫黄山の噴火は1768年以来で、250年ぶりだそうです。
噴煙は最高で約500mまで上がり、火口周辺で大きな噴石の飛散も確認されました。
噴火して、硫黄山の南から撮影した気象庁のライブカメラによると、午後3時44分ごろに大きく噴火しています。

霧島連山は、九州南部の宮崎県と鹿児島県県境付近に広がる火山群の総称であり、霧島山、霧島連峰、霧島山地あるいは霧島火山群とも呼ばれています。
最高峰の韓国岳(標高1,700m)と、霊峰高千穂峰(標高1,574m)の間や周辺に山々が連なって山塊を成しています。
火山群は大まかに北西から南東の方向へ並ぶ傾向を示しており、大浪池や韓国岳などを含む北西部(韓国群)と、高千穂峰や新燃岳などを含む南東部(高千穂群)に分けられています。
地熱が豊富であり、霧島温泉郷などの温泉地に恵まれ大霧発電所では発電にも利用されています。
硫化水素や二酸化炭素を噴出する噴気孔が散在し、「霧島火山群」として日本の地質百選にも選定されています。
地質は、四万十層群と呼ばれる地層と、その上に重なっている第三紀火山岩が基盤となっています。
火山活動は、約60万年前以前の活動、約60万~約33万年前の古期霧島火山、約33万年前以降の新期霧島火山に分けられています。
つまり、加久藤火砕流の噴出から現在までを新期霧島火山と定義しています。
大噴火を起こした加久藤カルデラの南縁付近で火山活動が繰り返され、約30万年前から約13万年前にかけて主に安山岩から成る栗野岳、湯ノ谷岳、古烏帽子岳、獅子戸岳、矢岳などが形成されました。
約13万年前に白鳥山や蝦野岳などがつくられた後は活動が東西に分かれ、西部では大浪池、韓国岳、甑岳などが、東部では大幡山、夷守岳、二子石、中岳、新燃岳、高千穂峰などが形成されています。
この期間は、えびの岳火山での噴火(2.3 km3 DRE)、約4.5万年前に大浪池での噴火(2.9 km3 DRE)、約7600年前に古高千穂峰での噴火(2.11 km3 DRE)、約4600年前に御池での噴火(1 km3 DRE)などの活動を起こしています。
完新世に入ってからも大幡池や御池などの噴火がありました。
有史以降の噴火活動は御鉢と新燃岳に集中しています。
御鉢では玄武岩質安山岩~玄武岩、新燃岳では安山岩~デイサイトのマグマを中心に噴出しています。
そして、近世になってからは韓国岳の北西に硫黄山が形成されています。
有史以降も噴火を繰り返す活火山(気象庁の活火山ランク付けはB)です。

最近では、韓国岳と、高千穂峰との中間付近に位置する新燃岳と、高千穂峰の近傍にある御鉢で、活発な火山活動が続いていました。
今年に入って、硫黄山の南東約5kmにある新燃岳で、3月6日に7年ぶりの爆発的噴火が発生し、噴火警戒レベル3が継続していました。
硫黄山でも、今年2月後半から火山性地震が増加していました。
小規模な噴火の恐れがあるとして、2月20日に噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2へ引き上げていました。
そして、昨日の噴火で、気象庁は噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げました。
火山噴火予知連絡会会長で、京都大名誉教授の石原和弘さんの話では、「白っぽい噴煙の色などからおおむね水蒸気噴火と言っていいだろうが、今後は分からない。1990年代に大火砕流が発生した長崎県・雲仙普賢岳噴火災害は水蒸気噴火から始まった。霧島連山は地下深部のマグマの上昇が続いており、今回の噴火は2011年の新燃岳の噴火から一連の流れにある。新燃岳など霧島連山全体の火山活動に数年スケールで注意が必要だ」と言っていました。
霧島連山に限らず、日本列島では噴火の連鎖反応を起こしています。
噴火がないのは四国くらいですが、四国もどうかわからないような気がします。
大断層である中央構造線は、九州から四国、そして本州へと続いているし、石鎚山や高縄山は昔は噴火していた歴史もあります。
気をつけようといっても、こればっかりはどうしようもないとは思いますけど。

霧島連山
霧島連山の位置関係を示した地図です。
(気象庁より)


硫黄山は、韓国岳の横にあります。

 
硫黄山の様子です。
(気象庁のライブカメラより)

薩摩半島沖の海底火山「鬼界カルデラ」にある溶岩ドーム

鹿児島県・薩摩半島沖の海底火山「鬼界カルデラ」にある溶岩ドームのニュースです。

この「鬼界カルデラ」は、約7300年前に巨大噴火し、九州南部の縄文文化を壊滅させたとされています。
そして、この「鬼界カルデラ」の調査を進めている神戸大学海洋底探査センター(神戸市東灘区)は、2月9日に、「噴火後のカルデラ内に世界最大級の溶岩ドームが形成され、活発に活動していることを確認した」、と発表しました。
溶岩ドームは直径10~13km、高さ約600mあるそうです。
体積は32立方km以上と推定され、マグマ噴出量としては単独の溶岩ドームとしては世界最大級とみられています。
噴火後、非常に短期間に、カルデラの地下に巨大なマグマだまりができた可能性を示しているそうです。
同センター長で教授である巽好幸さん(マグマ学)らが2016年から行うプロジェクトで、これまでに水中ロボットなどを使い、噴出地点を含む地形の調査を3回実施し、溶岩ドームが水中で形成される際にできる特有の割れ目や、活動的マグマが存在する可能性を示す「熱水プルーム」などが見つかったそうです。
また、溶岩ドームの表面から採取した岩石と、13年に噴火するなど活発な火山活動を続ける薩摩硫黄島の噴出物と同じ特徴があることも分かり、さらには、溶岩ドームがカルデラの底を押し上げながら成長した構造も判明したそうです。
巽さんは、「次の巨大噴火に向け、マグマだまりに新たなマグマが供給され続けている可能性が高い」と指摘しています。
今後、溶岩ドームの形成時期やマグマだまりの位置・形を特定し、その変化を追うことで「将来の噴火予測につなげたい」としています。
また、海底熱水活動に伴って生成されることの多いレアメタル(希少金属)の存在についても、調査を続けるそうです。
つい最近海底噴火して、有名になった西之島の例もあります。
鹿児島県・薩摩半島沖となると、市民生活に影響を受けることも十分考えられます。
地上の噴火についても、当然危険なのですが、地下となると、もっと唐突で、近くを航行していたら避けられない事態になります。
噴火の予測は重要なので、ぜひ解明してほしいものです。

鬼界カルデラの断面図(巽教授提供)
鬼界カルデラの断面図(巽教授提供)

西之島に海鳥が帰ってきた

今は、噴火も終息にむかっている西之島です。

国土地理院は、日本の国土面積が2017年10月1日時点で、37万7973・89平方キロと発表しました。
前年同期より2・32平方km拡大したのですが、これは小笠原諸島の西之島(東京)が噴火によって大きくなったことが主な要因です。
昨年6月に、13年の噴火後初めて作製した地形図を基に面積を算出しているそうで、国土地理院が西之島の増大を国土面積に算入するのは初めてだそうです。
国土地理院によると、西之島の面積は噴火前より2・43平方km大きくなり、2・72平方kmになったそうです。
引き算をすると、それまでの西之島の面積は0・29平方kmなので、いかに拡大したのかがわかります。
測定は16年12月に実施なので、現在はもっと大きくなっている可能性があると思います。

この西之島ですが、2016年10月に実施された初の上陸調査で、複数の海鳥の繁殖が確認されました。
噴火前に繁殖が確認されていた海鳥は8種でした。
当時の面積は東京ドーム5個分にも満たなかったのですが、小笠原諸島の中では最も多くの種が繁殖していました。
森林総合研究所の主任研究員の川上和人さん(鳥類学)によると、「小さいが海鳥にとっては楽園のような場所」だそうです。
脅威になるネズミやネコなどがおらず、巣を作りやすい環境を変えてしまうような外来植物も入っていませんでした。
特にアオツラカツオドリの国内の繁殖地は他に尖閣諸島だけで、噴火の影響が注目されていました。
そして、上陸調査に参加した川上さんが溶岩流を免れた場所を調べたところ、8種のうち3種の営巣が確認できたそうです。
アオツラカツオドリは抱卵中で、カツオドリの若鳥がおり、オナガミズナギドリの巣穴も多数あったそうです。
アジサシの仲間は、繁殖は確認できていないそうですが、島の近くを飛んでいたそうです。
大規模な噴火だったにもかかわらず、海鳥はなぜいるのでしょうか。
川上さんによると、海鳥は場所に対する執着性が強いそうです。
寿命が数十年と長い種も多く、仮に1~2年繁殖できなくても落ち着いた後に巣が作れれば戻るそうです。
また、カツオドリの仲間2種は大型ですが、アオツラカツオドリは秋から冬、カツオドリは夏と繁殖期が違うため、営巣場所が狭くても共存できているのではないかとのことです。
川上さんは今回の調査の最大の成果を「生態系を構成する機能が維持されていることが確認できたことだ」と話していました。
現在の島のほとんどは溶岩に覆われていますが、周辺部は火山噴出物が細かな岩石の粒となって堆積しているそうです。
これは、浜ができて、海岸性の植物が根を張りやすい環境とのことです。
このような場所に、海鳥によって植物の種が運ばれ、さらに海鳥のふんは肥料になります。
動物の死骸などを食べる昆虫のハサミムシなどもみつかり、多様な生物が生きるための生物同士のつながりが保たれているそうです。
西之島のように大陸や他の島からはるか離れた土地で、新たな生態系が作られていくのが観察できるケースは海外でもほとんどないそうです。
川上さんは「どんな生態系ができるかは全く予想できない。島の生物相の成立をこの目で見るのは島しょ生物学者の夢の一つ。人類共通の財産として変化を見守ってほしい」と訴えています。
植物も、動物もたくましいですね。
アスファルトだって、コンクリートだって、ちょっとした亀裂の間からたくましく芽が出ているのをよく見かけます。
このような生態系を見守っていくことが、地球に対するやさしさだと思います。

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