FC2ブログ

原発の再稼動と「活断層」

原発の再稼動について、「活断層」問題がずっと尾を引いています。

(1)原子力規制委員会について
まず、東京電力福島第1原発で起きたような炉心溶融(メルトダウン)など、過酷事故や地震・津波に対する原発の新しい基準づくりが原子力規制委員会で行われています。
この原子力規制委員会ですが、環境省の外局として設置される機関で、2012年に公布された原子力規制委員会設置法2条により、同年9月に発足しました。
この委員会は、国家行政組織法3条2項に基づいて設置される三条委員会と呼ばれる行政委員会で、内閣からの独立性は高いそうです(法2条、5条)。
そして、組織としては、委員長及び委員4人です(6条1項)。
委員長及び委員は、人格が高潔であって、原子力利用における安全の確保に関して専門的知識及び経験並びに高い識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命しています(法7条1項)。
国会の同意を得る必要がありますが、当時はねじれのため得られていません。
但し、原子力緊急事態宣言発動中のため、設置法附則第7条第3項の例外規定に基づき、当時の総理大臣の野田さんにより初代として次の人たちが任命されています。
①委員長
田中俊一さん
工学者(原子炉工学)、元日本原子力研究所東海研究所副理事長、元 原子力委員会委員長代理、元日本原子力学会会長
②委員
島﨑邦彦さん(委員長代理)
地震学者、東京大学名誉教授、元日本地震学会会長、元地震予知連絡会会長
更田豊志さん
工学者(原子炉安全工学、核燃料工学)、日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門副部門長
中村佳代子さん
放射線医学者、日本アイソトープ協会プロジェクトチーム主査、元慶應義塾大学医学部放射線科専任講師
大島賢三さん
外交官、元国連大使、元国連事務次長

(2)あいまいな今までの安全基準
1月22日には、原子力規制委員会は「活断層の上に原発の重要施設を設置してはならない」ことなどを明文化した新安全基準の骨子素案を発表しています。
私たちは、活断層の上に建てるのはもともと禁止だったのでは?と思っていましたが、現在の耐震安全性に関する安全審査の手引きには、「重要施設を活断層の上に建ててはいけない」という規定はないそうです。
書かれている内容としては、
「建物・構築物の地盤の支持性能の評価においては、次に示す各事項の内容を満足していなければならない。ただし、耐震設計上考慮する活断層の露頭が確認された場合、その直上に耐震設計上の重要度分類Sクラスの建物・構築物を設置することは想定していないことから、本章に規定する事項については適用しない。」
つまり、活断層の上に建てることは「想定していない」と書いてあるだけで、それを禁止してはいないとも解釈できます。
この基になっている耐震設計審査指針でも、
「敷地周辺の活断層の性質、過去及び現在の地震発生状況等を考慮し、さらに地震発生様式等による地震の分類を行ったうえで、敷地に大きな影響を与えると予想される地震を、複数選定すること」と書かれているだけで、「活断層の上に建ててはいけない」という規定はどこにもないそうです。
また、仮にそう書いてあったとしても、これは電力会社が発電所を建てるときの「手引き」にすぎないので法的拘束力はないそうです。
なんともいい加減な、自民党らしい言い回しかたです。

(3)現場を知らない原子力規制委員会の人たち
そして、「地震・津波に関わる新安全基準に関する検討チーム」の第8回会合が1月29日に開かれています。
これは、新しい基準の骨子案をとりまとめる最後の会合だったそうです。
この時の提案として、原子炉などの重要施設については、「将来も活動する可能性のある断層等の露頭が無いことを確認した地盤に設置すること」と、前回の案にはなかった「露頭」の文字が突然加わりました。
露頭とは、断層などが地表に表れたもので、活断層が真下にあっても、露頭が見られない場合もあります。
ある地質の専門家が、「(露頭が真下になければ)活断層が真下にあってもいいのですね」と聞いたそうですが、座長で規制委の委員長代理である島崎邦彦さんは「大丈夫です」と答えたそうです。
なんともいい加減な原子力規制委員会です。
私は、原発の再稼動にはもちろん反対ですが、先に紹介した人たちの顔ぶれを見たら、学者や研究者が中心で、だから「露頭が真下になければ活断層があっても安全」と答えられるのだと思います。
火力発電所のように、多少のトラブルが発生しても大きな問題にならない炉ならまだしも、原発は火力発電所とは違い、少しのミスで日本崩壊に繋がる危険な発電所です。
危険な事故の可能性を、現場も知らない大学教授や研究者などが作った安全基準で、新たに原発の新設を認めることもあり得ると言ってしまう安倍さんの思考にはあきれてしまいます。

(4)「活断層」と「地すべり」の議論
それにもう一つ、今再稼動中の関西電力大飯原発で、「活断層」か「地すべり」かのくだらない議論が続いています。
もし「活断層」なら、せっかく再稼動できた唯一の大飯原発をまた止めないといけないので、いろいろなところから締め付けもあるのでしょう。
大飯原発の敷地内を南北に走る「F―6断層(破砕帯)」について、去年の11月4日に調査団が会合を行い、「敷地内の地層にずれがある」との認識で一致したにも拘らず、「活断層」か「地すべり」かに見解が二分されたとして、その判断が先送りにされています。
そして、1月23日に、委員長である田中俊一さんの質問に答える形で、専門家調査団の団長役で原子力規制委員会の委員長代理である島崎邦彦さんは、「地すべりの可能性が強まった」との認識を示しました。
調査団の一人で、東洋大教授の渡辺満久さんは、「敷地内に活断層があることは確実であり、すぐに運転を停止して調査するべきだ」と主張していますが、それが普通の考えではないでしょうか?
「活断層」が疑われるところに、更に、非常時に原子炉の冷却用海水を送る重要施設「非常用取水路」が通っているます。
そして、この大飯原発については、「安全だから再稼動」としたとする政府見解は何だったのか?ということになります。

(5)「地すべり」は安全なの?
そして、「活断層」は危険で「地すべり」は安全と両極端な見解ですが、果たしてそうでしょうか?
「地すべり」は地質的不連続面、すなわち「すべり面」を境にして、すべり面上の地塊が移動する現象です。
すなわち、「地すべり」は地盤が高いところから低いところへ「重力ですべり落ちる」現象です。
移動の原因は地震もありますが、それだけではありません。
雪解けの時期や梅雨時、台風による豪雨などでも発生します。
地下水が急激に上昇した場合によく発生します。
動きは急激な場合もありますが、年間数mmから数cm程度の目に見えないほど緩やかなものもあります。
火山活動で生じた強度の低い堆積岩内や粘土層で生じるケースが多いとされています。
四国では、三波川帯の変成岩での岩盤すべりがよく見られます。
これに対して断層は、地下の地層もしくは岩盤に力が加わって割れ、割れた面に沿ってずれ動いて食い違いが生じた状態です。
極めて近い時代まで地殻運動を繰り返した断層であり、今後もなお活動する可能性のある断層を特に「活断層」と言っています。
大飯原発の「地すべり」がどの程度の規模なのかは把握していませんが、たとえどんなに小さくても、「活断層」が動くような大地震が発生した場合には、「地すべり」はそれよりも早く動くことは明らかで、加速度がついて、先に述べたような冷却用海水を送る重要施設「非常用取水路」などは瞬く間に破壊してしまうと思います。
まずは、こんな危険な大飯原発は直ちに止めるべきです。
そして、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)の報告書が共通して指摘しているように、東電福島第1原発事故の原因究明もまだ終わっていません。
国会事故調で指摘された、地震による損傷の可能性の問題も議論されていません。
私は、原発は必要ないと思っている国民の一人ですが、百歩譲って、国民の安全を最優先に考えるなら、性急な新基準づくりよりも、事故の原因究明に全力を挙げるべきだと思います。

韓国の原発

原子力発電所は日本だけではありません。
隣の国の韓国では下図のように今年の11月時点で23基の原子炉が稼動し、今も建設中の原子炉は5基もあります。
そして、最近になってトラブル続出です。

まず、今年の9月16日に、慶尚北道慶州の月城原発1号機が、変圧器が故障で、タービンと発電機が停止しました。
この原子炉は、今年の1月12日、1号機の4台ある冷却材ポンプの1台でベアリングに高温信号を確認して原子炉が自動停止し、7月中旬にも電圧調節装置のエラーで発電機が停止しています。
この後、10月30日にも、運転中にタービン停止信号を確認し、発電停止しています。
この原子炉は、11月に設計寿命の30年が過ぎました。
11月10日には、全羅南道の霊光原発3号機の「制御棒案内管」に亀裂が発見されました。
韓国国内の原発でこうした欠陥が発見されたのは初めてのことだそうです。
制御棒はウランの連鎖反応を調節する装置で、案内管は制御棒が上下に移動する際に通路の役割をする部分で、亀裂は計84本の案内管のうち6本で発生したそうです。
円筒形の案内管は長さ1.2m、直径12cm、厚さ3cmで、最も大きい亀裂は長さ5.3cm、深さ1.1cmでした。
韓水原は「穴は開いていないので、放射能漏れなど安全には問題がない」と説明しました。
アメリカ・フランスなど海外では100件ほどの案内管亀裂が発生したことがあるそうです。
霊光3号機は1995年に竣工し、今は17年が経過しています。
12月05日に発表された監査院の原発監査結果は衝撃的でした。
この5年間において、霊光原発に続いて古里原発にも、試験成績書を偽造した1555個の部品が納品されたことが明らかになったそうです。
このうち17個の部品は原発の安全と直結した分野に設置されていることが確認されました。
これはずさんな管理だと思います。
また、2月に発生した古里1号機の停電は、発電機二重化補完措置を怠ったために生じた人災だと判明し、原発職員が部品不正で約17億ウォン(約1億3000万円)を横領したのが原因だそうです。

韓国水力原子力が独占してきた原発は、閉鎖と秘密主義で遮断された聖域だったそうです。
古里1号機事故当時は発電所長が緘口令を出して隠蔽を図っていました。
部品保証書の偽造は、納品会社従事者の内部告発で明るみに出て、偽造部品事件も外部の情報提供で捜査が始まっています。
もう韓水原の独自の監視機能は信じられない状況になっています。
国民は自分の命を守るために、韓水原の大手術を要求しています。
まるで、日本の東電とよく似ていると思います。
どこの国も、独占企業になると横柄になってくるものですね。
そして、もし事故があった場合は日本にも当然影響はあります。
中国からでも黄砂が松山にまで飛んできます。
釜山などは、日本とほとんど変わらない位置にあります。
博多から釜山までは210kmです。
松山から徳島までが約190kmなので、それより少し長いくらいです。
こんな危険な原発が、日本や韓国だけでなく、世界各国でトラブル続出だと想定できます。
そして、日本や韓国だけでも、隠匿体質が根強くあります。
地震も日本だけでなく、韓国内の原子力発電所周辺でも毎年3~4回の割合で地震が発生しています。
こんな危険な原発と共存共栄なんて出来るわけがないと私は思っています。

Lrlcks9vq


海洋での発電

原子力発電に代わるエネルギーとして、一般に知られている発電は太陽光発電や風力発電がありますが、海洋がらみの再生可能エネルギーもあります。

(1)海洋での発電の種類
海洋での発電エネルギーとしては、
①海洋温度差(OTEC)発電
②波力発電
③潮汐(潮力)発電
④海流(潮流)発電

などが挙げられます。
発電に使うのが可能かどうか検証してみましょう。

(2)海洋温度差発電
海洋温度差発電(かいようおんどさはつでん)はOTEC(Ocean Thermal Energy Conversion) とも言い、海洋表層の温水と深海の冷水の温度差を利用して発電を行う仕組みです。
深海の温度は1年を通してほぼ一定に冷たい状態ですが、海の表面は太陽エネルギー(つまり日光)によって暖かくなっています。
そして、温度差はほぼ一定であるため、深海の冷たい水と、表面の温かい水との温度差を利用して、その熱落差を電気エネルギーに変換する発電方式です。
この海洋温度差発電の原理は1881年に、フランス人科学者のダルゾンバール(J. D'. Arsonval)が最初に考案しました。
その後、1970年代の石油ショックをきっかけに、特に日本とアメリカにおいて本格的な研究が行われるようになりました。
フロンやアンモニアといった気化しやすい作動媒体を熱の交換に用い、暖かい海水で液体を蒸発させタービンを回し、冷たい海水で作動媒体をもとの状態に戻すシステムです。

1)海洋温度差発電のメリット
①クリーンで再生可能なエネルギー
クリーンで再生可能な海水のみをエネルギー源としています。
②多量なエネルギー
地球上の70%を占める海水の持つ潜在的熱エネルギー量が膨大であり、建設可能な国は98カ国に及び、1兆KWの発電が可能であると見込まれています。
③安定したエネルギー
年間を通じて安定した電力供給が可能になります。
これは、風力発電や太陽光発電などの自然エネルギーを利用した発電では天候に左右されて連続運転が困難であることに比べると安定しています。
④地球環境問題に貢献
CO2の排出が他に比べ極めて少ない発電方式です。
また、海洋温度差発電で用いた深層海水は、サンゴや海藻類を増殖するので、CO2を固定化することができます。
⑤複合利用も可能
発電と共に持続的に海水淡水化や水素製造、リチウム回収などの複合利用も可能です。
情報化社会に不可欠なリチウムイオン電池の原料であるリチウムは100%輸入に頼っているのが現状なので、海水からリチウムが回収できれば大きなメリットです。
また、発電の際に利用する海洋深層水には、乱獲や環境変化で水産資源が減少している魚場の回復や、持続可能な水産資源の確保を目指した海洋牧場への利用といった他の様々な利用可能性も期待されており、既に、多くのプロジェクトが進められています。

2)海洋温度差発電のデメリット
①海水表面と深海の温度落差
一番問題なのが、海水表面と深海の温度落差です。
海水面の温度は、大気との接触によって拡散され平均28℃内外であるのに対して、深海の温度は平均10℃であり、その差は18℃しかありません。
一方、火力発電では、給水ポンプ入口で約30℃~40℃に対して、高圧タービン入口では285℃であり、245~255℃の差があります。
温度差は、仕事量を決定するエンタルピーに大きな影響を与えますから、その差は歴然です。
②コストが高い
数100kW 以下の規模では、コストが高く、発電のみでのコスト回収は困難であるため、海洋深層水利用などとの複合利用でないと採算がとれません。
1000kW規模では、太陽光発電並みの発電コストです。
離島など、ディーゼル発電を用いている地域では、それと併用することで、双方のメリットが活かせるとされています。
③取水管が長くなる
陸上プラントは海底の地形に沿って取水管を設置しなくてはならないため、その長さは長くなります。
そのため、経済性を確保するためには、急な海底斜面の場所が必要です。
④海流の邪魔
規模が大きいものだと、海流の邪魔をするとも考えられています。
⑤まだ実験段階
まだ実験段階であり、実用化が進まないのは、それだけのリスクが大きい割には他の自然エネルギーを利用した方法よりも発電量が得られないからだと思います。

(3)波力発電
波力発電(はりょくはつでん)は、主に海水などの波のエネルギーを利用して発電する発電方法で、
①海流を利用したもの
②波の上下振動を利用したもの
③ジャイロ式発電タイプ
④人工筋肉により発電するもの

まで様々なタイプのものがありますが、基本は②の海面に浮かべて波の上下運動による空気の移動などでタービンを回すのが主流です。

1)波力発電のメリット
①クリーンで再生可能なエネルギー
クリーンな波力をエネルギー源としています。
自然のエネルギーを利用するために、なくなる心配もありません。
②発電量の変動が少ない
波力の場合は、風力ほど大きな変動は無く、したがって大きな出力低下のリスクは風力ほど大きくはありませんので、発電量に見通しがつけやすくなります。
発電に最適な地理条件さえ確保できれば、比較的安定的な発電方法です。
③狭い面積で発電できる
1k㎡の面積で3万kWを発電できます。
面積あたりのエネルギーは、太陽光の20~30倍、風力の5~10倍です。
④環境の問題がない
発電時に二酸化炭素などを出さないため、環境にやさしいエネルギーです。

2)波力発電のデメリット
①コストが高い
費用がかかる理由として、浮力式などは1基当りの発電量が小さく多数設置しなければ所定の電力が得られないため、発電量に対しての設置費用がかかります。
具体的な費用などについては、積算していませんが、風力や太陽光に比べても発電量に対するコストがかかりると思います。
②破損などでの修理費がかかる
波力発電のための装置は、激しく変化する海洋気象に耐えなくてはならず、激しい台風による高波や高潮にも耐える必要性があります。
しかし、海面という不安定な位置に多数設置するため、荒天時に漂流物や発電機同士の接触などで機器が破損しやすく修繕費がかかります。
③メンテナンスが必要
フジツボなどの水棲生物が発電機に付着して効率が落ちたりするので、頻繁にメンテナンスおよびその費用が発生します。
④漁業関係者からの反対
海洋生物への影響という点では、海面に機器が設置されることにより太陽光が海中に届かなくなります。
その結果プランクトン類が減少、それらを餌にする魚も減少することになると思います。
海洋生物に影響が出るということで、漁業関係者からは当然設置に対して異論がでることや、結構な面積を占有することで船の運行の邪魔になるなどの理由で反対運動は起こると思います。
⑤まだ実験段階
将来性は高いとは言われていますが、まだ実験段階であり、実用化が進まないのは、それだけのリスクが大きい割には他の自然エネルギーを利用した方法よりも発電量が得られないからだと思います。

(4)潮汐発電
潮汐発電(ちょうせきはつでん)は、潮力発電(ちょうりょくはつでん)とも言い、潮汐流(潮汐による海水の移動)が持つ運動エネルギーを電力に変える発電です。
海水には潮汐力が働き、そのため時刻によって潮位が変動します。
このような潮の干満を利用した発電で、原理的には低落差の水力発電です。
入り口の広い湾内あたりの干満の落差の大きい場所に堤防を作り,満潮時に水門を開いて貯水池に海水をため,干潮時に放流しつつ発電を行う方法で、満潮時の充水時にも発電を行う2方向の発電方式も考えられます。
そのため、満潮時には堰を開放し、湾内に海水を導入し、干潮時に堰を閉鎖し、海水をタービンに導入、このタービンの回転力を利用して、発電機を回します。

!)潮汐発電のメリット
①クリーンで再生可能なエネルギー
潮汐現象をエネルギー源としていますのでクリーンです。
自然のエネルギーを利用するために、なくなる心配もありません。
②発電量の変動が少ない
潮の満ち干きや潮流は場所によって決まっているので、風力ほど大きな変動は無く、したがって大きな出力低下のリスクは風力ほど大きくはありませんので、発電量に見通しがつけやすくなります。
③稼動している発電所がある
フランスのランスに24万kWの潮力発電所が建設され、建設には3年かかり1967年以来運転されています。
今のところ海洋エネルギーを発電に利用し電力系統に供給している唯一の例ですが、低落差で効率よく発電できる水車などが開発されれば実施例が広がるものと思われます。
建設費は全体で6億2000万フラン(日本円で570億円)くらいです。
アジアでは韓国西海岸の江華島で最大出力812Mwの潮力発電所建設計画が進行中です。
約2300億円をかけ、江華島と3つの島を全長7795mの堰で結びます。
ここに水力発電機32基を設置し発電します。
発電開始は2015年の予定で、もちろん、完成すればランス潮力発電所を遥かに超え、世界最高出力となります。
④環境の問題がない
発電時に二酸化炭素などを出さないため、環境にやさしいエネルギーです。
⑤エネルギーの集中が可能
水の密度が充分大きいためエネルギーの集中が可能です。

2)潮汐発電のデメリット
①大規模な潮汐発電所の設置に適した箇所が無い
日本では、鳴門海峡、津軽海峡、関門海峡など潮流の激しい地形で水平型水車を回す研究が進められており、北九州市と九州工業大学は、関門海峡で2011年度から実証実験を開始し、大間崎などでも検討されています。
しかし、たとえ干満の差の大きいところであっても、大規模な潮汐発電所の設置に適した箇所が無いことから、それほど普及していません。
②維持管理費がかかる
貝などの付着の除去や機材の塩害対策等に維持管理費がかかります。
③耐用年数が短い
常時、水流や塩分、嵐や波にさらされるため、設備の機能維持が長期間できるかという問題があることです。
修理するにしてもコストが高いと商用利用が困難になります。
このことより、耐用年数は5~10年と短いと想定され、コストパフォーマンスが悪くなります。
④漁業関係者からの反対
漁業権や航路等から反対運動が起こることは考えられ、また設置できたとしても様々な制約から設置場所が制限されることなどがあります。
⑤生態系に悪影響
堰による発電は水の交換を邪魔するため、生態系に悪影響を与える可能性があります。

(5)海流発電
海流発電(かいりゅうはつでん)、または潮流発電(ちょうりゅうはつでん)は、海流による海水の流れの運動エネルギーを水車、羽根の回転を介して電気(電気エネルギー)に変換させて発電させる方式で、海中に設置したプロペラを潮の流れで回して電気を起こすというものです。
エネルギー変換効率は20~45%と比較的高く、潮汐発電とともに、海水を利用する発電であり、海流を海水の流れとすれば、潮汐流による潮汐発電も海流発電の一種となります。

1)海流発電のメリット
①クリーンで再生可能なエネルギー
海水をエネルギー源としていますのでクリーンです。
自然のエネルギーを利用するために、なくなる心配もありません。
②発電量が大きい
2008年2月に明石海峡で行なった実験では、長さ1.2m、回転直径65cmのプロペラを使い、秒速1.5mの流れのなかで200ワットの発電に成功しています。
もし、東シナ海に長さ25m、回転直径16mのプロペラを4つ付けたブイを800基設置すれば、黒潮の流れにより、160万kw(24時間の発電で約380万世帯分)の発電が可能になると言われています。
原子力発電所の1機分の発電能力が120万kw程度ですから、それ以上の規模になります。
③安定した発電量
風力発電と異なり、海流はより安定した流れを持っています。
また、空気よりも密度が大きい(約800倍)ので、流れが遅くても単位面積当たりの力は風力発電より大きいです。
④景観や航行に問題なし
海中なので、人目に付かないためたくさん作っても問題有りません。
深さが調節できるので航行の支障にもなりません。
⑤台風の影響なし
台風などが来ても、10m以下の海中では台風による影響はほとんどありません。

2)海流発電のデメリット

①設置場所が限られる
どの海流でも発電できるものではないです。
例えば、黒潮は世界で最も早い海流ですが、ルートの変動が年によって異なります。
②耐用年数が短い
常時、水流や塩分、嵐や波にさらされるため、設備の機能維持が長期間できるかという問題があることです。
修理するにしてもコストが高いと商用利用が困難になります。
このことより、耐用年数は5~10年と短いと想定され、コストパフォーマンスが悪くなります。
高速の海流がある海中の構造物の耐久度の研究が必要です。
③漁業関係者からの反対
海流は陸地から離れていますが、潮流は陸地に近い所にありますから漁業権や航路等から反対運動が起こることは考えられます。
④破損などでの修理費がかかる
貝などの付着の除去、機材の塩害対策等で維持管理費がかかります。
発電コストも原発のおよそ4倍だそうです。
⑤まだ実験段階
将来性は高いとは言われていますが、まだ実験段階であり、実用化が進まないのは、海流の持つエネルギーがあまり目立たなかったため、アイデアがあまりでなかったのが、研究の遅れだとも考えられています。

(6)将来の海洋での発電は
私が調べた結果では、海流発電が日本の人口と、設置場所は適していると思います。
それに、台風などが来ても、10m以下の海中では台風による影響がほとんどないのは魅力です。
あとは地元の理解をいかに得て、より経済的な設備を造るかにかかっています。

地熱発電について

地熱発電は、太陽光発電や風力発電とともにクリーンエネルギーです。
日本国内での地熱の理論的埋蔵量である「賦存量」は約3300万kw(世界第3位)と言われています。
発電出力換算で2000万kwを超える未利用資源をすべて活用した場合、原子力発電所15基分以上に相当するとの試算もあります。
地形や法規制等の制約条件を考慮した導入ポテンシャルでも約1420万kwで、これでも10基分以上です。
こう考えると、日本は火山を多く有するので地熱発電に向いていると思うのですが、日本全体の総発電量の約0.2%しか担っていません。
下図にあるように、514.7MW(約51万kw)のみです。
今の現状では、原子力発電所の原子炉1基分にもなっていません。

(1)今までの地熱発電
地熱発電は、太陽光発電や風力発電に比べ1年中安定したエネルギーを生み出すことができます。
だから、日本の地熱発電建設には、これまで2度のブームがありました。
日本で地熱発電所が建設されるきっかけとなったのは、戦後の電力不足でした。
これを受けて1966年、日本初の本格的な地熱発電所となる松川(岩手県)が発電を始めました。
翌年には大岳(大分県)が続きました。
この第1次ブームは、世界の地熱先進国に比べてもそれほど後れを取っていませんでした。
第2次ブームは1970年代の石油危機です。
三菱マテリアルや出光興産といった企業が参入し、国も代替エネルギー開発の「サンシャイン計画」で後押ししました。
その結果、1990年代に9基計32万キロワットが加わる「地熱ラッシュ」を迎えました。
ただ、温暖化対策や国産エネルギー確保を求める声を背景に開発が続いた海外とは、その後が異なったようです。国内では1999年に東京電力が運転を始めた八丈島(東京都)を最後に新規立地がありません。
現在では、3度目のブームが到来する気配が漂ってはいますが、いろいろな難題もあります。

(2)地熱発電のメリット・デメリット
まずは、地熱発電のメリットを調べてみました。
1)地熱発電のメリット
地熱発電のメリットですが、最も優れているメリットは環境性能だと思います。
蒸気を発生させるのに化石燃料を必要としないため、二酸化炭素の排出量がとても少なく、また、火山がたくさんある日本にとって大きな電力を生み出せる可能性の高い方法であるという点も魅力的です。
①公害を発生させない
単位発電量当たりのCO2の発生量が火力発電と比較して20分の1と小さいことです。
②再生可能なエネルギー
地熱という地下のエネルギーを使うため、化石燃料のように枯渇する心配が無く、長期間にわたる供給が出来ます。
③安定したエネルギー
太陽光発電や風力発電に比べ、季節や気象条件の変化による影響を受けにくく、また昼夜を問わず坑井から天然の蒸気を噴出させるため、発電も連続して行われ、1年中安定したエネルギーを生み出すことができます。
また、原子力発電と違い、需要に応じて発電量を変えられます。
④高温蒸気・熱水の再利用
発電に使った高温の蒸気・熱水は、農業用ハウスや魚の養殖、地域の暖房などに再利用ができます。
⑤発電単価の低減
長時間地下熱源からの蒸気噴出がなされれば、発電単価は一般火力並みかそれ以下まで低減します。
⑥純国産のエネルギー資源
貴重なエネルギーを国産で採掘できることから、原油や天然ガス、ウラン等の燃料価格の変動リスクがありません。

2)地熱発電のデメリット
今度は逆にデメリットです。
やはり、開発費用と地元の反対が大きいようです。
①開発に多大な費用と年月
地熱発電は、いったん発電所ができれば燃料代がほとんどかからず、うまくやれば資源を長期利用出来ますが、一方で、700mから3,000mくらいの深井戸を数本掘らないといけないので、井戸1本の掘削費用は数億円単位です。
また、掘削しても地熱貯留層に当たらないなど、開発リスクも高くなります。
建設費は、出力5万kwの標準的な発電所で約300億円かかり、事業費は約350億円もかかります。
環境調査などの手続きも多く、計画から発電まで10~15年かかるのが一般的です。
②温泉への影響・温泉地の景観への影響
候補地の多くが温泉地・または温泉地周辺であることが多く、一部の温泉業者の間で、地熱開発に対して「温泉の湯の量が減る」との懸念は根強いものがあります。
熊本、大分県境で計画された小国地熱発電所は「温泉が枯れる」との反対で用地取得ができず、2002年に計画中止に追い込まれたケースもあります。
また、人工構築物及び白煙によって景観が損なわれることもあります。
③候補地の多くが国立公園や国定公園に指定
国立公園内では開発ができないことになっているようです。
1972年、当時の通産省公益事業局長と環境庁自然保護局長とのあいだで「地熱発電の開発に関する了解事項」がかわされています。
国立公園や国定公園での地熱発電所の建設を、既存と計画済みの6カ所に当面限る内容です。
地熱発電が見込める地域の約8割はこの区域内と言われており、了解事項がある限り地熱発電は進まないと受け止められています。
④汲み上げによって温泉資源が減少したり枯渇する
必ずしも温泉資源が減少したり枯渇するとは限らないのですが、先に述べたように、周囲の温泉旅館からの反対活動があるのは当然と思います。
秋田県の大沼地熱発電所周辺の温泉地では湧出量の減少や泉温の低下などの温泉の枯渇現象が見られ、他にも間欠泉が吹かなくなったり、湯量が減少、湯温が下がった、温泉が止まった等、温泉施設側からすると致命傷ともいえる事も起こっています。
減少や枯渇までにはならなくても、泥水の温泉への混入など、既存の地熱利用施設に影響が出る可能性はあります。
⑤地震の誘発
地下水を汲み上げ続けると当然地下の様子に異変が起きます。
大きな地震ではないのですが、汲み上げ、不用水の還元によって地下水分の隙間を埋めるために地震が誘発されることがあります。
去年に起こったスペイン南東部の地方都市ロルカを中心にした地震は、マグニチュード(M)5・1で、長年の地下水くみ上げに伴う地盤沈下が引き起こした可能性が高いと言われています。
⑥大気や大地の汚染
毒性のある(硫化水素)気化性物質によって大気が汚染されたり、毒性のある気化性物質、固形物質によって大地が汚染されることがあります。
⑦ボ-リング作業での騒音等
建設中のボ-リング作業による騒音・振動、噴気の騒音もあります。
⑧地盤沈下や土壌汚染
熱水・蒸気採取による地盤沈下や土壌汚染の可能性もあります。
⑨国や地元行政からの支援が乏しい
日本で地熱発電が積極的に推進されにくい理由は、国や地元行政からの支援が火力や原子力と比べて乏しいこともあると言われています。

(3)地熱発電のしくみ
地熱発電は、地中深くから取り出した蒸気で発電するものです。
地下700mから3,000mくらいの深井戸(蒸気井)を掘って、地下から噴出する天然の、または地上からの注水による蒸気又は熱水を利用してタ-ビン・発電機を回し、発電を行うものです。
また、地下の温度や圧力が低く熱水しか得られない場合でも、アンモニアやペンタン・フロンなど水よりも低沸点の媒体を、熱水で沸騰させタービンを回して発電させる方式もあります。
残りの熱水は、ふたたび地下へ戻しています。
地熱発電所として、国内最大の認可出力を誇る大分県の八丁原発電所を紹介します。
①発電能力は11万kw
八丁原発電所は、1・2号機があり、それぞれの出力は5万5千kwで、合計11万kwの電気を発電することができます。
年間の発電電力量は約8億7千万kw時で、ほぼ20万kℓの石油が節約できます。
②発電所の標高は1,100m
八丁原発電所は,阿蘇くじゅう国立公園特別地域の一画にあり、九重連山のふところに抱かれ自然にめぐまれた標高約1,100mの所にあります。
このために、周辺の環境と調和した植樹などによって、よりよい環境づくりをめざしているそうです。
③蒸気井の深さは最深3,000m
八丁原発電所には30本の蒸気井があり、それぞれ深さが違いますが浅いもので760m、最も深いもので3,000mあります。(平成19年3月現在)
④蒸気に使用量は1時間に890t
各々の蒸気井からでる蒸気は、地下の状態、深度、井戸の大きさで変わりますが、発電所全体としては毎時890tです。

(4)地熱発電の現在の状況
現在の発電原価は21円/kWh(補助金を受ける場合は15円/kWh)です。
日本の発電量は3,369×106kWhで、国内発電能力の0.2%です。
但し、先に述べたように発電出力換算で2000万kwを超える未利用資源をすべて活用した場合、原子力発電所15基分以上に相当するとの試算もありますが、現実的には無理だと思います。
蒸気発電には使用できない熱水が大量に出てきますが、地熱発電所のある市町村の多くでは、この熱水のもつエネルギーの有効利用を図るため、河川水と熱交換して造成熱水をつくり近くの地域へ供給し、地域開発に役立てているそうです。
これも再生可能エネルギーの利用形態一つだと思います。
先日のテレビでも、自然エネルギーが100%の国であるアイスランドは、地熱発電の余水である熱水をパイプラインで各家庭に引き、循環水での暖房設備として利用していました。
人口30万人程度の国だから出来る業なのでしょうが、実にすばらしい設備でした。
参考までに、アイスランドは水力発電75%で、残りが地熱発電です。

(5)地熱発電のこれから
深部地熱資源採取技術の開発(現在、地熱発電容量の増大を図る上で深部地熱資源(深度3,000~4,000m、温度350℃程度)の開発が望まれています。
これを高温岩体発電と言い、地底の水を含まない高温の岩体中に地表から水を循環させて蒸気や熱水を回収して発電を行う方式のことです。
また、調査をより、確実で短時間で行える技術の開発や、新たな地域の調査・開発、国立公園内などの区域内における地熱発電に対する法整備も重要です。
発電量は日本の消費電力からみると、今は少ないのですが、他の新エネルギーと比べると出力が安定しており、供給の調節も可能なので安定した出力源として普及していく可能性はあると思います。
すべては、温泉地の人たちにどう理解してもらうかにかかっています。
ただ、八丁原発電所では30本の蒸気井を掘っています。
これだけ掘って11万kwです。
温泉地の近くで30本もの深井戸を掘られるのなら反対するのは無理もないように思えます。
そして、硫化水素等、土壌や空気、水源等の環境汚染だけでなく、地盤沈下や、それに助長された地震もあります。
原子炉1基が100万kw以上あるので、それと同じ程度の電力が必要となると、単純に計算して1000m級の井戸をあと140本も掘らないといけません。
これでは、地下になんらかの変動が起こっても不思議ではありません。
温泉施設は浅い層から汲み上げ、地熱発電は深層から熱を得るので影響は無いと地熱推進派の学者は言っていましたが、それは間違いです。
いずれも岩盤内の被圧水です。
そして、亀裂を伝わって流れている水です。
いくら浅い層をすべて遮断したとしても、掘削中の岩盤の緩みや、みずみちの変化は予測不能です。
そして、秋田県の例など、影響は実際に出ています。
また、もしそれでも掘ったとして、それで賄えるのはたった原子炉1基のみです。
原子力発電は、当然すべて無くすべきですが、調べれば調べるほど地熱発電もデメリットの方が多いと思いはじめてきました。
アイスランドのような人口30万人程度の国では共存は可能かも知れませんが、現在ある温泉施設との共存共栄は、日本では無理かも知れません。

              日本の地熱発電所
都道県都市発電会社発電所容量
(MW)
北海道森町北海道電力森発電所25
岩手県八幡平市東北水力地熱松川地熱発電所23.5
雫石町東北電力葛根田地熱発電所80
宮城県大崎市電源開発鬼首地熱発電所15
秋田県湯沢市東北電力上の岱地熱発電所28.8
鹿角市東北電力澄川地熱発電所50
三菱マテリアル大沼地熱発電所9.5
福島県柳津町東北電力柳津西山地熱発電所65
東京都八丈町東京電力八丈島地熱・風力発電所3.3
熊本県小国町廣瀬商事岳の湯発電所0.05
大分県別府市杉乃井ホテル杉乃井地熱発電所1.9
九重町九州電力大岳発電所12.5
九州電力八丁原発電所112
九州電力滝上発電所27.5
九重観光ホテル九重地熱発電所1
鹿児島県指宿市九州電力山川発電所30
霧島市九州電力大霧発電所30
大和紡観光霧島国際ホテル地熱発電所0.2
合計514.7




                        地熱発電のしくみ

今度は東通原発

また原発の話です。

12月13日に、原子力規制委員会の専門家調査団は、関西電力大飯原発(福井県)と日本原子力発電敦賀原発(福井県)に次いで3例目である東北電力東通原発(青森県)敷地内にある断層が活断層かどうか調べるため現地調査を始めました。
専門家調査団のメンバーは、
島崎邦彦さん・・・・原子力規制委委員長代理(東京大名誉教授)
粟田泰夫さん・・・・産業技術総合研究所主任研究員
金田平太郎さん・・・・千葉大准教授
熊木洋太さん・・・・専修大教授
佐藤比呂志さん・・・・東京大地震研究所教授
の5人でした。
東通原発には、敷地を南北に貫く「F-3」という断層や、原子炉建屋近くまで延びる「F-9」という断層があります。
そして、断層の現地調査は14日に終わり、調査を終えた島崎さんは「活断層とされる、10万年前よりも新しい年代のもので、おそらくF-3断層やF-9断層が動いた影響だ。断層の辺りに実際に動いた証拠があり、これらの断層が繰り返し動いている」と述べました。
熊木さんも「新しい時代に地殻変動が確実にあったと思う。F-3、F-9の動きの関わりを考えるべきだ」と述べていて、2本の断層に注目しています。
佐藤比呂志さんからは「核関係の施設がある下北半島周辺で、地震を起こす断層の調査がもっと行われるべきだ」として、沖合を南北に伸びる海底断層「大陸棚外縁断層」など、東通原発の敷地の外の調査も重要だという指摘も出されました。
以前から東北電力は「断層周辺で見つかった地層の『ずれ』は、地層の一部が水を吸って膨らんだ膨(ぼう)潤(じゅん)作用の結果できたもので、活断層が原因ではない」と説明しています。
これに対しても専門家からは否定的な見方が示され、金田平太郎さんは「現象としてあってもいいかもしれないが、それだけで説明するのは難しい」と述べています。
活断層の可能性が高いと判断されれば、追加調査や耐震性の見直しを迫られ、東通原発の再稼働は難しくなります。
北側に隣接し工事が中断している東京電力の原発にも影響が出てきます。

平成9年の原発設置許可申請書には、断層の一種で、数百万年前の地層を切断する多くの「破砕帯」が示されています。
このうち地層のずれがはっきりしている破砕帯について、東北電力は、先に述べたように地層が水を吸って膨張する「膨潤作用」が原因として、活断層ではないと評価し、当時、国の審査委員会もそのまま承認したそうです。
これに対し、東洋大の教授である渡辺満久さんらは空中写真判読などで敷地内には3m以上ずれた「異常な起伏」を発見し、「膨潤作用という結論を出したことは驚きを禁じ得ず、審査結果に重大な疑義がある」と指摘していました。

ここで言っている「膨潤作用」とは、工事などにより上載荷重が除去され応力開放に伴って、半固結の泥岩などが吸水しながら膨張することです。
その際に、半固結の泥岩などが強度低下してすべり面が形成され、崩壊が発生することも多いとは言われいてます。
しかし、自然の浸食営力が乏しい三本木ヶ原台地の地中内では、「膨潤作用」のみが引き金となってずれの長大なものが形成される可能性は皆無と言わざるを得ないそうです。

先ほど紹介した東洋大の教授である渡辺満久さんらは、東通原発の南方にある六ヶ所村のウラン濃縮工場や使用済み核燃料再処理工場の直下にも、未発見の活断層がある可能性が高いとの研究を残しています。
渡辺さんらがサイクル施設周辺を踏査したところ、東側に幅最大2km,長さ15kmの撓曲地形を見つけました。
日本原燃による地下探査データと照合すると、西側に傾斜した逆断層がサイクル施設の直下まで延びていることが読み取れたそうです。
よって撓曲地形は活断層によるものと判断し、12万5千年前に離水した海成段丘の西半が何十回もの逆断層運動を受けて30m隆起し、撓曲地形が形成されたと結論付けています。

原発の再稼動候補地の3箇所を調査しただけでこのような活断層がクローズアップされています。
現在再稼動している大飯原発だって怪しいものです。
日本で、海岸の近くで活断層のないところなんて有り得ないと思うくらいたくさんあります。
断層まででなくてもほとんどの岩盤には大なり小なり亀裂があります。
地震により助長され亀裂が開くことも考えられ、安全な場所は皆無だと思います。
それに、福島原発の事故は津波の影響が大きいと思います。
日本の原発はすべて海のそばです。
つまり、どの原発も津波に対しては防ぐ術がありません。
つまり、安全な原発は日本にはないのです。
すべての原子炉は、一日も早く廃炉にすべきです。
経済性や必要性などの議論は必要ないと思います。
日本国民にとっては、安全性を最も重要視すべきです。
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR