FC2ブログ

原発企業のあがき

昨日、敦賀原発が活断層と隣り合わせということを書いたばかりですが、日本原子力発電が、敦賀原発2号機の真下に活断層があると認定した原子力規制委員会の調査チームの専門家たちに、「厳重抗議」と題した異例の文書を送りつけたそうです。

原子力規制委員会に送るのならともかく、個人宛に送ったことに対して、なにか哀れみさえ感じます。
どうにもできなくなってきた原発企業が、最低限の自己規制すらできなくなって、ルール無視のわがままなあがきをしているようにしか思えません。
これは、17日に、議論のやり直しを要請するため原子力規制委員会を訪れた日本原子力発電社長の浜田康男さんが、「専門家はわれわれの意見をほとんど無視した。だから抗議文を送った」と報道陣に言い放ったことによるものです。
名古屋大の教授である鈴木康弘さんは「審査された側が、審査に協力した外部の専門家に抗議文を押しつけるのはいかがなものか」と指摘しています。
まるで、受験に失敗して不合格になった人が、その学校を訴えるのではなく、合否を判定した先生たちを訴えるようなものです。
専門家からも「個人として抗議されるのはおかしい」など戸惑いの声が出ているのは当然です。
今後においても、各原発での活断層調査に当たる専門家の人たちには、こんなことに影響されず、正しい判断をしてもらいたいと思っています。

敦賀原発の浦底断層

日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県敦賀市)真下にある「D―1断層」がクローズアップされています。

原子力規制委員会は、この「D―1断層」を活断層と断定し、国は活断層の真上に原子炉建屋の設置を認めていないことから、廃炉の可能性が濃厚になたといわれています。
これに対し、所有者である日本原電は、「厳重に抗議する。あらためて結論を出していただくよう強く要求する」とし、、「直ちに2号機を廃炉にすることはない」として、規制委の原発新基準が出る7月までに新たなデータを提出するとのことでした。
2号機は、原子炉建屋の真下に「D―1断層」がありますが、敦賀原発の敷地内には非常に大きな活断層である「浦底断層」があります。
この断層が動けば、「D―1断層」も一緒に動くだけでなく、今ある原子炉の1号機だけでなく、これから造ろうとしている3号機、4号機全部が危険だと思います。
「浦底断層」は、1970年代から専門家が活断層だと指摘していました。
1号機が出来たのはそれ以前なので活断層の調査は行っていないようですが、日本原子力発電は、1979年の2号機の時には、活断層の調査を行い、設置許可申請時に「浦底断層」は「活断層ではない」としています。
その後、1991年に地震学者らがまとめた「新編日本の活断層」に掲載されましたが、2004年に3、4号機の設置許可を申請する際にも従来の主張を繰り返しました。
でも、日本原子力発電の調査結果に旧原子力安全・保安院から疑義が持たれ、大掛かりなトレンチ調査をしています。
これが2008年3月のことで、日本原子力発電は「浦底断層」は4000年前以降に動いた活断層だと初めて認めました。
断層の長さは、南の活断層も含めて25kmで、地震の規模はマグニチュード(M)7・2程度と推定しています。
このマグニチュード7・2に対して、日本原子力発電は、地震動の評価式を使い、原発直下で見積もった最大の揺れの大きさに当たる「基準地震動」を800と算出しています。
2号機を対象に行ったストレステスト(耐性検査)では、その揺れの1・77倍(1416相当)までは燃料の損傷には至らず、安全性が保てると結論づけています。
「浦底断層」は、1、2号機から約200mしか離れていません。
規制委の委員長である田中俊一さんは「1キロより近い場合は今の評価式とは違った考え方をしなければならない」と発言しています。
私は、評価式がどんなのかはわかりませんが、200mしか離れていないところに非常に大きな活断層である「浦底断層」があること自体が危険であると思います。
日本原子力発電が算出した基準地震動の信ぴょう性以前の問題だと思います。

日本には、至る所に断層があります。
活断層だっていっぱいあります。
特に、この若狭湾みたいな起伏の激しいリアス式海岸は、他の地形よりはるかに多くの活断層があります。
福井県はこの若狭湾にいっぱい原発がありますが、そもそもこんな地形には造ってはいけなかったものだと思います。
敦賀原発は、1号機も活断層に対して安全とは言えませんが、運転開始から40年を超え、「40年運転」を原則とする制限にも触れます。
もともと、日本最古の商用炉である1号機は、本来、2009年12月に役割を終え廃炉にする予定でしたが、3号機、4号機の設置が遅れたことから運転期間の延長が模索されてきた経緯があります。
原発は必要のないものです。
他の原発立地県にも言えることですが、地元の経済とか、日本原子力発電の経営がどうのこうのと言っている場合ではないと思います。

TKY201204240741


その他の断層でも、原発周辺にはいっぱいあります。
事故があればどういう結果が待っているか、福島でわかっているはずです。

なぜ仮設の配電盤か?

福島第一原発で、使用済み核燃料を一時貯蔵する複数のプールの冷却機能などが29時間も停電で停止した問題では、東電は3月25日、屋外の仮設配電盤にネズミが侵入し、ショートして停電が起きたと断定しました。

このような、危険で重要な施設を、一般の工事現場と一緒と思っていたのでしょうか?
2年経っても仮設の配電盤(長さ5・7m、高さ2・3m、幅1・8m)で、それもネズミが入れるようなずさんな場所に置いていたことがわかりました。
安全対策としても、二重、三重の停電防止設備をするのが常識ではないでしょうか。
なんとも常識に欠ける事故だと思いました。

福島原発の停電

福島第1原発で、3月18日に停電が発生しました。
そして、1、3、4号機の使用済み燃料プール代替冷却システムなどが停止したそうです。
この後、
①19日未明に格納容器に窒素を供給する装置が復旧
②正午ごろには放射性物質を含んだ汚染水を処理する装置も稼働
③午後になって冷却装置も順次復旧
④1、3、4号機の燃料貯蔵プールも冷却を開始
⑤20日午前0時12分に、燃料6377体を保管している共用プールの冷却システムも運転を再開
停電後、約29時間ぶりに全面復旧したそうです。

私は、このニュースを聞いて、原発の持つ復旧や廃炉への難しさを改めて感じました。
普通の停電なら、大きな発電機でもあれば、瞬く間に停電は解消されると思います。
このような大きな会社なら、非常用の発電設備くらい用意していると思います。
発電したくても、いろいろな複雑な手続きがいることが、上記のような段階を踏んだ復旧になって、復旧に1日以上かかったのだろうと想像できます。
現在でも、1~4号機の使用済み燃料プールには、3千体以上の燃料が残っています。
そして、先に述べたように、共用プールには燃料6377体が保管されており、停電が長引けば深刻な事態になることも想定され、今回の冷却システムの停止で、13・9~25度だった4号機などのプールの水温は徐々に上昇したことが確認されています。
保安規定上の管理温度の上限は65度とされていますが、最も水温が高い4号機では、早ければ4日余りで上限に達する危険性もあったそうです。
停電の原因について、東電は仮設の配電盤に不具合が生じた可能性があると説明しています。
大震災から2年も経った今でも、配電盤がまだ仮設だったのはどうしてなのでしょうか?
必要のないところを面倒くさくして、必要なところが手抜きになっている気がしてなりません。
廃炉に向け、4号機の燃料プールからは今秋にも燃料取り出し作業が始まる予定だっただけに、今回の事態は廃炉への道のりの厳しさをあらためて示しました。
これでは、原発に対する国民の信頼はないと確信できます。
今回の停電についても、公表遅れを指摘する声もあり、すぐに復旧するから公表しなくてもいい、といった甘い判断はなかったかとも感じます。
こういった不信感を払拭できなければ、徹底した安全対策も構築できないと思います。
つまり、昔言っていた「安全神話」は全く崩れてしまっている今では、再稼動などもってのほかで、全原子炉を廃炉にするのは当然だと思います。

危険な原発

関東地方から東北地方にかけて地震が発生しています。
栃木県日光市で2月25日に、震度5強を観測する地震があり、その後も余震が頻発しています。
このような地震がもし原発の真下で発生したらいったいどうなるのでしょうか?

(1)危険な敦賀原発
まず、敦賀原発ですが、ここには「破砕帯」と呼ばれる地盤の亀裂があります。
地質調査で、敦賀2号機から約300m南側で、急斜面で幅約10mにわたり、岩盤の亀裂である「破砕帯」を確認しました。
活断層である「浦底断層」に引きずられて動く可能性が高く、他から力が加わらず、断層面が直線的で年代は古くないとの専門家の見解です。
このような「破砕帯」は、どこにでもあるもので、特に驚くことはないのですが、原発の真下にあるとなると大問題です。
この「破砕帯」は、地震のとき活断層とともに動き、上の建物を壊す可能性があるということで問題になっています。
経済産業省原子力安全・保安院は、原電にこの「破砕帯」の再調査を指示しました。
原発の安全指針では、活断層の真上に原発は造ってはいけないことになっています。
活断層と関係ありそうな周囲の亀裂なども避けることになっています。

(2)危険な東通原発
次に東通原発ですが、ここには敷地を南北に貫く「F-3」という断層や、原子炉建屋近くまで延びる「F-9」という断層があります。
そして、断層の現地調査は14日に終わり、調査を終えた原子力規制委委員長代理の島崎さんは「活断層とされる、10万年前よりも新しい年代のもので、おそらくF-3断層やF-9断層が動いた影響だ。断層の辺りに実際に動いた証拠があり、これらの断層が繰り返し動いている」と述べました。
専修大教授の熊木さんも「新しい時代に地殻変動が確実にあったと思う。F-3、F-9の動きの関わりを考えるべきだ」と述べていて、2本の断層に注目しています。
東京大地震研究所教授の佐藤比呂志さんからは「核関係の施設がある下北半島周辺で、地震を起こす断層の調査がもっと行われるべきだ」として、沖合を南北に伸びる海底断層「大陸棚外縁断層」など、東通原発の敷地の外の調査も重要だという指摘も出されました。
以前から東北電力は「断層周辺で見つかった地層の『ずれ』は、地層の一部が水を吸って膨らんだ膨潤作用の結果できたもので、活断層が原因ではない」と説明しています。
これに対しても専門家からは否定的な見方が示され、千葉大准教授の金田平太郎さんは「現象としてあってもいいかもしれないが、それだけで説明するのは難しい」と述べています。
活断層の可能性が高いと判断されれば、追加調査や耐震性の見直しを迫られ、東通原発の再稼働は難しくなります。

(3)危険な大飯原発
そして、今再稼動中の関西電力大飯原発では、「活断層」か「地すべり」かのくだらない議論が続いています。
もし「活断層」なら、せっかく再稼動できた唯一の大飯原発をまた止めないといけないので、いろいろなところから締め付けもあるのでしょう。
大飯原発の敷地内を南北に走る「F―6断層(破砕帯)」について、去年の11月4日に調査団が会合を行い、「敷地内の地層にずれがある」との認識で一致したにも拘らず、「活断層」か「地すべり」かに見解が二分されたとして、その判断が先送りにされています。
そして、1月23日に、原子力規制委員会の委員長である田中俊一さんの質問に答える形で、専門家調査団の団長役で原子力規制委員会の委員長代理である島崎邦彦さんは、「地すべりの可能性が強まった」との認識を示しました。
調査団の一人で、東洋大教授の渡辺満久さんは、「敷地内に活断層があることは確実であり、すぐに運転を停止して調査するべきだ」と主張していますが、それが普通の考えではないかと思います。
「活断層」が疑われるところに、更に、非常時に原子炉の冷却用海水を送る重要施設「非常用取水路」が通っているます。
したがって、この大飯原発については、「安全だから再稼動」としたとする政府見解は何だったのか?ということになります。

(4)廃炉に向けて
先ほども述べたように、いろいろな所で地震が頻発しています。
これも、東北の大震災で、地下のプレートが地震を発生しやすくしていると言われているためです。
こんな状態では、断層があると、地震が起きたとき、地盤のあちこちで段差ができてしまい、真上に建物があったら、傾いたり壊れたりする可能性が高いと思います。
それにもかかわらず、日本の原発は、先に述べた三箇所の原発だけでなくほとんどの原発が断層の上に建てており、危険なことは言うまでもありません。
危険な核燃料を扱う原発や使用済み核燃料再処理工場などでは、慎重の上にも慎重である必要があります。
電気が足りないとか、経費がかかるとか、そんな次元の問題ではないのです。
一日も早く原発ゼロで、廃炉に向かって進んでいくことを望みます。
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR