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またイエメンでサイクロン

今まで一度もサイクロンによる襲撃を受けたことのないイエメンで、今月の3日に大型のサイクロン「チャパラ」が上陸したばかりなのに、また強い勢力を持つサイクロン「メグ」が直撃しています。

砂漠が広がるアラビア半島をサイクロンが直撃するのは極めて異例なのですが、月に2度までもとなると、これは異常気象どころではありません。
アラビア海に浮かぶソコトラ島は強風に見舞われ、地元当局者によると、1人が死亡、5000人が避難する事態となっているそうです。
先に上陸したサイクロン「チャパラ」はイエメン全土に被害をもたらし、ソコトラ島および本土で11人が亡くなり、内戦で荒廃した国土にわずか2日間で平年の降雨量の10倍近い雨をもたらしました。
世界気象機関(WMO)によると、新たなサイクロン「メグ」は10日1200GMT(日本時間午後9時)に首都アデンの東に上陸する見通しで、風速90~120キロメートル(時速)の勢力を保っているそうです。

 11月8日、今月初めに大型のサイクロンが上陸したばかりのイエメンを再び強い勢力を持つサイクロンが直撃している。写真はソコトラ島の洪水で流された車を引き上げようとする男性。2日撮影(2015年 ロイター/Stringer)
乾燥地帯での信じられない写真ですが、今月の2日にソコトラ島の洪水で流された車を引き上げようとする男性が映っています。

イエメンで、サイクロン「チャパラ」が大暴れ

先日も当ブログに書きましたが、強い勢力を持つサイクロン「チャパラ」が11月3日、イエメン中部に上陸しました。

この「チャパラ」は、中部の港湾都市ムカラ付近に上陸し、一帯は最大風速38mあまりの暴風に見舞われました。
暴風に見舞われたムカラの港ですが、今年に入り、国際テロ組織アルカイダ系の「アラビア半島のアルカイダ」に制圧されています。
年間降雨量の2~3倍に達する豪雨が、内戦の混乱に追い打ちをかけ、大きな被害をもたらしています。
異常事態です。
降水量は、多いところで2日間で500mmに達するそうです。
日本みたいにしょっちゅう集中豪雨に見舞われている国と違い、イエメンは大雨とは無縁の砂漠の国です。
乾燥した国でこれほどの雨が一気に降れば、大規模な土石流や鉄砲水が発生することはまちがいないです。
予想通り、サイクロンが上陸したところは、道路も濁流にのみ込まれ、車も人も流されてしまっているようです。
マンションの住人がベランダから撮影した、濁流が街をのみ込む映像がありましたが、住宅の間を縫うように流れる濁流になっており、かろうじて、狭い橋に引っかかり、車は止まって、近くの人が、乗っている人の救出を試みたのですが、濁流は荒れ狂い、1分後、懸命な救助活動もむなしく、運転手は、濁流の中にのみ込まれてしまいました。
通常、イエメンの年間の降水量は、沿岸部でも100mm以下だそうで、2日で、5年分の雨が降ったことになります。
砂漠地帯で、水不足の人たちにとって、信じられない光景だと思います。

何故、サイクロンがイエメンを襲ったのかを調べると、
①インド洋の海水温が、例年より1度高く、サイクロンが発生しやすい状況になっていたこと
②インド洋で発生したサイクロンは、通常、北上し、インド東側のベンガル湾へと向かうのですが、今回は、上空に東風が強く吹き、イエメンの方向に流れやすくなっていたこと
この二つの原因によるものだそうです。
アラブメディアによると多数の家屋が破壊され、約6千人が避難したそうです。
亡くなった人の数はまだ発表されていません。

イエメン中部沿岸に大型のサイクロンが直撃しました。

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サイクロンがイエメンの方向に向かったのには原因があるそうです。
その一つとして、インド洋の海水温が、今年は、いつもの年より、1度高く、サイクロンが発生しやすい状態になってるとの事。
また、サイクロンは通常、インド洋で発生してインド東側のベンガル湾へと北上します。
まれにアラビア海を通過したとしても、大抵はイエメンの東にあるオマーンに向かうそうです。
でも、今回は、上空に東風が強く吹き、イエメンの方向に流れて行ったと推測されています。

イエメンにサイクロンが上陸か?

先日、メキシコ沖で観測史上最強のハリケーン「パトリシア」が発生しましたが、今度は、アラビア海で記録的なサイクロン「チャパラ」が発生しています。

この「チャパラ」は、2007年のサイクロン「ゴヌ」に次いで、史上2番目に強いサイクロンだそうです。
しかも、未だかつてサイクロンによる襲撃を受けたことのないイエメンに接近しているらしいというニュースは昨日聞いたので、今日当たりは、イエメン史上初のサイクロンの上陸となっているかも知れません。
インド気象局の予想でも、「チャパラ」は現地時間月曜夜(日本時間火曜朝)頃、イエメン東部に上陸する見通しでした。
上陸前にやや弱まる見込みですが、アメリカ海洋大気庁の予想では、2日間で800mmの大雨だそうです。
日本では、過去に800mmが1日で降った事もありますが、2日間で800mmは大変な雨量で、洪水になります。
ましてやイエメンは砂漠の国です。
年間平均雨量は沿岸でも100mmほどしか降らないそうです。
つまり、8年分に相当する雨が一気に降ることになるので、予想通りだと洪水どころか壊滅的な被害が起こることは間違いないです。
台風が多発する広大な太平洋と異なって、アラビア海は狭く、サイクロンの発生数は年1~2個程度です。
ましてや勢力の強いものとなると、なかなか起こっていません。
統計を取り始めた1979年以降で、ハリケーン級の強さ(風速33m以上)まで成長したサイクロンは、2007年の「ゴヌ」と、2010年の「フェット」だけだそうです。
それはいずれもイエメンの隣国オマーンに上陸しており、イエメンに直撃したサイクロンはないようです。
イエメンに直撃した嵐で最も強いものは、2008年のサイクロンから変わった低気圧だそうですが、この時でさえ180名もの死者が出ています。

イエメンでは内戦も起こっています。
2014年9月に軟禁状態となっていたハーディー大統領が、2015年2月21日に脱出し、フーシ派の活動を批判したのがきっかけで、 以後、北部フーシ派とサーレハ元大統領勢力、「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」が支援するアンサール・アル・シャーリア、南部スンニ派とハーディー大統領勢力の三つ巴の戦いが続いています。
そして、美しい町として世界遺産に登録されている「サナア旧市街」を抱えるイエメンの首都サナア(サヌア)もまた、治安悪化地区としてリストアップされています。
建物にも人々の生活にも、200~300年前のアラビアの風景がそのまま残されている町サナアを訪れる旅人は多く、生きた遺跡として見どころ満載で、街歩きも楽しい観光地です。
イスラムの戒律が厳しく守られている国なので、以前は比較的安全だといわれていましたが、非常に貧しい国であり、街全体が荒んでいることは確かです。
内戦もあり、観光客が減り収入減となった多くの住民が、物乞いとなり、犯罪に手を染めるようになり治安が悪化しているのが現状です。

イエメンは元来雨がほとんど降らない上に、急激な人口増加も加わって、世界で最も水不足に悩まされている国の一つでもあります。
水道から水が出るのは、月にたった1、2度しかないようで、首都サナアでは2017年には水が枯渇する可能性も指摘されています。
反政府組織は、この状況を利用して水の配給や井戸を作るなどの支援などを行っており、住民の支持を得ようとしているとも言われています。
このような状態でのサイクロンの上陸は、ある意味では願ってもないことと言えるかもしれませんが、8年分の雨が短時間に降るとなると、貯水どころの騒ぎではありません。
そして、雨の前には、暴風によって巨大な砂嵐が発生するので、イエメンにとっては渇水以上に大変なことになります。
被害が最小で、渇水から逃れるようなサイクロンを期待します。

サイクロンは台風と同じです。
ところ変われば、名前も変わるもので、日本で言っている台風は発生場所が異なると名称も変わります。
大きく分けると、日本近海など太平洋北西部で発生するものが台風で、太平洋東部や大西洋で発生するのがハリケーンです。
そして、インド洋(アラビア海含む)でできるのがサイクロン(Cyclonic Storm)になります。
台風と同じく、最大風速は秒速17m以上です。

ハリケーン「パトリシア」の恐怖

東太平洋での観測史上最大級ハリケーン「パトリシア」が、10月23日、メキシコ西部ハリスコ州の太平洋沿岸に上陸したそうです。

一時、「パトリシア」の中心気圧は879hPaまで下がり、東部太平洋・大西洋での観測史上最も強いハリケーンとなりました。
全世界で見ても、870hPa台まで降下した熱帯擾乱は、これ以外には1979年の台風20号(国際名:チップ)しかありません。
また「パトリシア」は、最も急速に発達したハリケーンとしても記録を更新しています。
その発達の度合いは想像の域を超え、中心気圧は24時間で100hPaも降下したそうです。
その後やや勢力を弱め、中心気圧が920hPaへと上がったものの、依然カテゴリー5(ハリケーンのカテゴリーの中で最も強い)のままで上陸をしました。
アメリカのメディアは、2005年に米南東部に上陸し約1830人の死者を出し、被害総額は100億~250億ドル(日本円で約1兆1000億~2兆8000億)のハリケーン「カトリーナ」を上回る勢力と報じていました。
そして、この「パトリシア」は、メキシコを横断した後、北上して、アメリカ南部に上陸する進路を取る可能性があるとも報じていました。
一時は、風速約90mで最大瞬間風速は110mを記録し、まさに恐怖でした。
メキシコ気象当局は、風が特に強いことから「史上最も危険な嵐」と警戒し、メキシコ全土で大規模な被害に対する懸念が高まりました。
そして、上陸するハリスコ州など3州の50以上の自治体に非常事態宣言を発令しました。
また、沿岸地帯の住民やホテルの観光客らを避難させ、複数の州で港や空港、学校を閉鎖ましした。
ペニャニエト大統領は「パトリシアがメキシコ沿岸に迫っている。外出は控え、身を守り、市民保護当局の指示に従うように」と国民に呼びかけました。
そしてついに「パトリシア」が23日午後(日本時間24日午前)、メキシコ西部の太平洋岸に上陸しました。
上陸前にやや勢力が衰えたものの、それでも最大風速は70mあり、カテゴリーは5のメキシコ観測史上最大級のハリケーンでした。
でも、上陸後「パトリシア」は勢力を急速に弱めながらメキシコを横断しました。
日本時間の24日午後6時時点で、中心の気圧は986ヘクトパスカルになり、最大風速はおよそ33mでした。
つまり、「カテゴリー5」からもっとも低い「カテゴリー1」にまで急速に勢力を弱めました。
北東部のサカテカス州を通過する24日朝までに熱帯暴風雨になり、メキシコ北中部に達した24日には熱帯低気圧に変わりました。
大規模な被害が懸念されていましたが、幸いなことに今のところ死者の情報は伝えられていません。
メキシコ大統領は「予想を下回る被害」だったと述べています。
メキシコ中部では、人的被害こそほとんどなかったものの、暴風・大雨により深刻な被害が発生しているそうです。
特に洪水の影響はすさまじく、道路が大きな川と化し、車の上に乗った人々が濁流に流されていく映像も撮られています。
強風により多くの家屋や建物が被害を受け、また土砂崩れによって道路が寸断されています。
加えて、バナナやパパイヤ農家にも深刻な影響が出ているとのことです。
防災当局によると、ハリスコ州にある人口4,000人のアテングイージョでは、河川の氾濫で家屋250棟が被災したそうです。
パトリシアの上陸地点から東方約95キロ離れたコリマ州の港湾都市マンサニージョでも、樹木や街頭の標識が倒れるなどの被害が出たそうです。
でも、この程度の被害は、日本の今年の台風でもいっぱいありました。
では、これだけ大型のハリケーンが何故予想を下回った被害になったのでしょう?
そもそもメキシコ中部の太平洋側はハリケーンの常襲地帯ではなく、またカテゴリー5という最大級の嵐もかつて一度しか経験したことがなかったそうです。
それにも関わらず、被害が抑えられたのは、一体何故なのか、分析している文献がありました。
まず、地形の影響が考えられるそうです。
山が多いために摩擦力などによってハリケーンは上陸後すぐに弱まったそうです。
また、この地域は人口集中地帯ではないことも挙げられるそうです。
確かに、松山市でも、石鎚山があるおかげなのか、台風の直通はほとんどありません。
あった年も、石鎚山を越えると極端に勢力が落ちていたのを覚えています。
石鎚山が「霊山」であることは別として、標高2000m足らずの山でさえこのようになるのだから、メキシコの山脈越えはハリケーンにとって険しかったのでしょう。

ただ人的被害の減少の最大の原因は、政府を挙げての避難準備体制にあったと思います。
ハリケーンが来襲する前に、3州で約25万人が収容できる、1,780もの避難所が設けられ、海岸のリゾート地に宿泊している観光客も、バスで内陸まで避難したとも報道されています。
一方、1959年にカテゴリー5のハリケーンがほぼ同じ地域に上陸した際には、1,800人もの死者が出ていたと伝えられています。
半世紀前のことと一概に比較はできませんが、近年は、情報社会であり、人々が災害から学び、避難準備が徹底できていると思います。
それにしても、何も学ばないのが日本の原発だと思います。
ハリケーンや台風など、自然災害は仕方ないとしても、原発事故は防げるものだと思います。
つまり、すべてなくすことを最優先すべきだと私は思います。

インドネシアの泥炭地での火災の影響

今年になって、シンガポールやマレーシアで煙害が問題になりました。
それは、インドネシアスマトラ島の火災が原因で、その約90%が、スマトラ島中部のリアウ州で起きていることが分かったそうです。
火災の多くは、熱帯林等を伐採した後の土地で発生しており、その多くが炭素を大量に含んだ泥炭地で起こっています。
泥炭(でいたん)とは、ピート(Peat)、あるいは草炭(そうたん)とも呼ばれ、泥状の炭のことです。
樹木やコケなど植物の残骸が腐食せずに炭化し、数千年以上かけて積み重なって層になっています。
一見すると、湿地帯の表層の湿った泥ですが、可燃性があり、採取して燃料として使われています。
主に低気温地域の沼地で、植物遺骸が十分分解されずに堆積して形成されています。
泥炭が蓄積した湿地を泥炭地と呼び、日本では主に北海道地方に分布しています。
インドネシアの低湿地には、樹木や葉などが微生物分解されずに地表に積み重なった、広大な熱帯泥炭地が存在し、非常に多くの炭素が蓄えられています。
1990年代には、排水路を掘り、乾燥させるといった手法で泥炭地の大規模な開発が進められ、急激に地下水位の低下と土地の乾燥化が進みました。
このため、泥炭・森林火災が起こりやすくなり、微生物分解も同時に進み、大量の炭素が大気中に放出されているのが現状だそうです。
現地では森林伐採が加速し、シャンプーなどに使われるパーム油の原料となるアブラヤシのプランテーションが広がっていますが、開発業者らは、害虫対策で薬品を使うより安上がりのため、土地を開墾する際などに火を放つことがあるそうです。
森林火災の原因のほとんどは、こうした人為的な野焼きだとみられています。
そして、火災が発生すると、地表が燃えるだけでなく、地下も燃えるそうです。
だいたい地下3mくらいまでが燃えているので消しようがないそうです。
また、泥炭はわずかな荷重で圧縮するため、泥炭地は地盤として非常に軟弱になります。
建築のみならず道路などの敷設においても問題とされており、構造物を建てる際には、十分な基礎工事が必要となります。
インドネシアのスマトラ島で起きた山火事による煙害、つまり煙霧(ヘイズ)ですが、毎年、5〜10月にモンスーンに乗ってインドネシアからマレーシアへやってくるそうです。
日本では、北九州市の産官学が協力して、インドネシアの森林で頻発する泥炭火災を食い止めようと、「泡消火剤」を開発しているそうです。
水よりも地中に浸透しやすい泡の力で火勢を弱める仕組みで、今月から現地で本格的な実証実験を始めたそうです。
なかなか有効な対策がみつからない中で、期待されているそうです。


スマトラ島の火災発生地点です。(アイズ・オン・ザ・フォレストのサイトより)
泥炭地の範囲が広大なのがよくわかります。
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