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現位置試験で単位体積重量を求める方法

土木設計では、構造物の単位体積重量を求める必要があります。

これは、ボーリング機械を用いた、シンウォールサンプリングやトリプルサンプリングなどの、乱れの少ない試料を採取して室内土質試験を行うことによって得られる数値ですが、経費が嵩むのと、日数が余分にかかるので、重要な構造物以外では行ってないのが現実です。
ただし、現位置試験でも、単位体積重量を求めることはできます。
なお、現位置試験土がもともとの位置にある自然な状態のままで実施する試験のことです。

①砂置換法
砂置換法 最大粒径が53mm以下で試験孔の孔壁が自立する土を対象とする試験方法です。
質量の測定は試験孔から掘りとった土の質量を直接測定し、 体積の測定は掘りとった試験孔に密度のわかっている砂を充填してその充填に要した質量から体積を求めて土の密度を求めます。
求められるのは、湿潤密度で、これが単位体積重量になります。
測定器はジャー、アタッチメント、ベースプレートから構成されます。
適用範囲が広く作業性も良いことから、最も一般的に用いられている密度試験です。
②突き砂法
最大粒径が150mm以下の土を対象とします。
砂置換法では自然落下によって試験孔に測定用の砂を充填するのに対して、 突き砂法では人為的な操作により突き固めるために粗粒土の試験孔壁細部にまで測定用の砂が充填されます。
測定器はベースプレート、上枠、突棒からなる。あらかじめ較正用容器を用いて、試験用の砂の密度の較正を行っておきます。
試験方法にはA法・B法・C法があり、試験対象土の最大粒径によって選択します。
③水置換法
粒子間の間隙が大きいために砂置換法などによる密度測定が難しい岩石質材料を含む土を対象とする試験方法です。
掘削した試験孔の孔壁にビニールシートを密着させて水を注ぐことにより、土の密度を求めます。
孔壁とビニールシートの間の隙間を完全になくすことは不可能のために測定精度はあまりよくないのですが、 最大粒径が150mm以上の場合には他に有効な方法がないのが現状です。
④コアカッター法
細粒土を対象とする試験方法です。
作業性もよく測定値のばらつきも少ないのでコアカッターの貫入が可能な地盤では良く 用いられる方法です。
試験対象土にコアカッターを打ち込み、掘り出した後に両端面を整形して質量を計り、土の密度を求めます。
コアカッターは内径が50~150mm、長さが10~20cmで貫入のための刃先がついたものを用います。
祖粒土であっても砂質土で貫入に支障がない場合には適用することができます。

ボーリング孔を利用する各種孔内検層とボアホールテレビ

調査ボーリングにおけるボーリング孔を利用して地質、地下水情報を調べることを孔内検層と言います。

つまり、孔内検層(Borehole Logging)とは、ボーリング孔内にある種の物理量を連続的に測定し、深度に対応した孔壁付近の物性変化を知ろうとするものです。
私たちが一般に行われている孔内検層と測定される物理量には下表のようなものがあります。

表.1 孔内検層一覧表
方法
物理的現象
測定物理量
利用面
P波検層、PS検層、
孔間速度測定
物性波動弾性波速度地盤構造、力学的性質、
地上弾性波探査の解析
反射検層音波の反射音響インピーダンス孔壁地盤の硬軟、亀裂、
構造物の健全度、地下水、
電気探査の解析
電気検層地電流自然電位、比抵抗地盤構造、地下水、電気探査の解析
地下水検層地電流比抵抗地下水
放射能検層放射能強度密度土質
水分検層放射能強度含水量含水分布
温度検層温度地層温度地熱地下水の存在状態
キャリパー検層孔径孔壁の状態、地圧
ボアホール
カメラ、テレビ
孔壁画像孔壁の地質状態、孔内水の動き
*武田、今村(1996)「応用地学ノート」p.314より


上表の中で、ボーリングコアと同じように、実際に自分の目で地層状態を確認できるものとして、ボアホールカメラ (Borehole Camera) 、ボアホールテレビ(Borehole Television)があります。
つまり、孔壁の画像を撮影する装置をボアホールカメラあるいはボアホールテレビと呼んでいます。
原則としては、静止画像を撮影するものがカメラで、動的画像を撮影するものがテレビです。
かつては孔壁を撮影した画像をモザイク状に張り合わせるという極めて手間のかかる方式を採用していた時期もあったのですが、現在ではほとんどがテレビ方式に置き換わっています。
ボアホールテレビの撮影方法として、
①カメラの向きが前方あるいは側方に固定されていて動的画像を観察するもの
②前方あるいは側方の画像をスキャンニングしてコンピューター処理により展開画像を作成するもの
上記2種類があります。
①は井戸の片状や孔壁の一部を詳細に観察する装置がよく使われ、②は孔壁の不連続面(層理面、流理面、片理面、亀裂、断層、グラウトミルクなど)の走向傾斜を特定することができます。
土木地質調査においては後者(ボアホール・スキャナータイプ)が広く用いられており、最近の斜面崩壊防止調査などに広く用いられています。
ボアホールテレビの利用法を下表に示します。

表.2 ボアホールテレビの利用法
調査対象
主な計測対象
解析の主眼
備 考
岩盤斜面開口亀裂、密着亀裂、
断層破砕帯など
緩み範囲、
すべりの方向判定
水平ボーリング
が多い
地すべり斜面すべり面、層理面、
亀裂など
すべり面の決定、
不動岩盤の構造解析
孔壁の自立が困難
トンネル・地下発内空開口亀裂、密着亀裂、
断層破砕帯
崩落範囲の設定短く、上向きが多い
ダム基礎同上透水性亀裂の
分布範囲、延長方向
グラウトミルク
充填の確認
地下貯蔵施設同上
(特に微細な亀裂も
測定することあり)
同上大深度ボーリング
が多い
産業廃棄物処理場同上同上 
構造物基礎(杭など)亀裂、鉄筋の状況損傷の程度と範囲判定震災関連
地質構造層理面、流理面、
断層など
地質構造、
亀裂系の判定
 
その他路盤や法面背後の
空洞など
空洞量の推定

間隙率と間隙比について

学校の運動場は、最近はアスファルトのところもあるようですが、ほとんどは表面は土になっています。

この土ですが、よく締め固めされているので固くてなにも隙間がないように思えます。
でも、こんなにもしっかりとした地面でも、雨がふったり地震が来たりするとぬかるんで長靴のあとがついたり、ひび割れを生じたりします。
これが斜面の土なら、土砂くずれや山くずれを起こしてしまいます。
これは、土がつぶつぶの集まりであることが大きく関係しています。
固く詰まって、隙間などないように見える土であっても、実は内部にかなりの量の隙間があります。
これを「土の間隙(かんげき)」と言い、間隙の大きさが変化することによって土が変形したり流動したりします。
土の粒自体は石英を主体とした堅い鉱物で出来ていることが多く、十分な強さを持っているのですが、粒と粒との間隙がいたずらをして粒の集合体である地盤の変形が起こるわけです。
このように、土の中にある間隙は大変重要な意味を持っています。

私たちが、この間隙を数値として使う場合に、間隙率と間隙比があります。
何か、似ているようで解りづらいのですが、間隙率は、土の全体積に占める間隙の体積と定義され、間隙比は、土粒子の体積に対する間隙の体積と定義しているようです。
この使い分けですが、私たちは、地盤の沈下の計算によく使っているので間隙比の方が身近ですが、これは工学分野です。
地盤の沈下の計算に間隙率を使ったとして、間隙の体積が小さくなったときに分子も分母も変化してしまうので使いづらいことになります。
農学分野では間隙率を使うそうです。
農学分野では、土壌が保持している水分の量が問題となります。
つまり土壌水の量ですが、土壌水は間隙にしか存在できません。
そのため、どのくらい間隙があるのかが必要となるわけで、その際には、その圃場の全体積について、どのくらいの間隙があるかわかる方が便利となります。
これは、圃場の全体積は簡単に計算できるからだそうです。
これを間隙比で考えると、圃場に存在する土粒子の量がわからないといけないので、その場合には、土粒子密度を測らないとわからないということになります。
また、間隙率は、容積のわかっている容器を使うと簡単に測定できます。
したがって、農学分野では間隙率を使うことが多いそうです。

土を構成する各相の体積を、それぞれVs(固相)、Vg(気相)およびVw(液相)とすると、間隙部分の体積はVv=Vg+Vw であり、土の前体積はV=Vv+Vsで表わされます。
そして、先に述べたように、土の間隙の状態を量的に表わすのに、土の全体積に対する間隙体積の比を間隙率n(%)、固相の体積に対する間隙体積の比が間隙比eになります。
計算式として、
①間隙率n=Vv÷V
②間隙比e=Vv÷Vs
となります。
参考までに、砂の間隙比e=0.6~1.1程度粘土の間隙比e=1.5~3.0程度になります。

無題1.bmp

キャリパー検層について

キャリパ―検層について調べてみました。

キャリパー検層は、孔径検層とも言い、ボーリングの径を測定する検層です。
①原理
キャリパ―検層は、孔径変化を深度方向に連続的かつ直接的に測定する方法です。
機械式のアームを孔壁に接触させて孔径を調べます。
このアームには3種類あります。
・アーム型
孔径変化の応答に優れており、土木地質調査で用いられているのはほとんどがこの型です。
・スプリングアーム型
孔壁との接触が大きいので、孔径の細かな変化は捉えにくいのですが、孔壁の大局的な変化を把握するのには適しているようです。
・アームパッド型
上記の中間型です。
②測定方法
アームを閉じた状態でゾンデを降下させ、孔底や孔底付近でアームを開放します。
孔径検層に用いられる測定器は、内部に小型モーターを内蔵し、地上からの遠隔操作により、ゾンデから出た複数のアームが孔壁に触れながら測定します。
また、ゾンデの引き上げ速度が等速度になるように調整しながら測定を行います。
③特徴・適用限界
掘削孔の内径を知るために用います。
孔径の変化を深度に対して連続的に測定記録します。
孔内における空洞、崩壊の位置やその形状・程度を把握できるほか、孔径による補正を必要とする他の検層(密度検層など)の結果の解釈などに用いられます。
一般に破砕帯や断層、軟弱地質においては、孔壁が崩壊し易く孔径拡大が顕著に認められます。
また、孔径検層から得られた測定値より孔内容量等を算出し、セメンチング作業の情報としても利用されています。
キャリパーゾンデの測定深度は約1300m程度で、測定範囲45~100mm程度です。
また測定誤差は、±2mm程度となっています。

キャリパー検層概念図
< キャリパー検層概念図 >

トリプルサンプラーについて

地質調査において、地中の土の採取はつきものです。

(1)地質調査での試料採取
採取方法として、「乱れた試料の採取」と「乱さない試料の採取」とがあります。
「乱れた試料の採取」は、撹乱試料と呼び、「乱さない試料の採取」は、不撹乱試料と呼んでいます。
「乱れた試料の採取」としては、通常では標準貫入試験で得られた試料をそのまま使います。
標準貫入試験(JISA1219)は、標準貫入試験用サンプラーが30cm貫入するのに何回の打撃回数がかかるかを測定するものですが、標準貫入試験用サンプラーは筒状になっていて、その穴の中に土が入り込むようになっています。
打撃回数を測定したらサンプラーを引き上げてその中の土を取り出して保管・記録するところまでが標準貫入試験に含まれています。

(2)乱さない試料の採取
これに対して、「乱さない試料の採取」としては、敷地調査共通仕様書では3種類が紹介されています。
① 固定式ピストン式シンウォールサンプラーによる方法(JGS1221)
② ロータリー式二重管サンプラーによる方法 (JGS1222)
③ ロータリー式三重管サンプラーによる方法 (JGS1223)
があります。
実際は、「乱さない試料の採取」というよりは、「乱れの少ない試料の採取」ということになります。
これは、土木基準の「第3編 地質調査業務」では、
① シンウォールサンプリングφ86mm
② デニソンサンプリングφ116mm(ロータリー式二重管サンプリング)
③ トリプルサンプリングφ116mm(ロータリー式三重管サンプリング)
という用語で紹介されています。
これらのサンプリングは、どんな地盤でも試料を採取できるわけではありません。
①シンウォールサンプリングは、軟弱な粘性土の試料を採取。
②デニソンサンプリングは、中程度の硬質な粘性土の試料を採取。
③トリプルサンプリングは、硬質の粘性土、砂質土の試料を採取。
となっています。

(3)トリプルチューブサンプラーの構造
緩い砂を乱さずに採取することは,凍結サンプラー以外の方法ではほとんど不可能です。
ただし、,密な砂の場合には,ロータリー式三重管サンプラーを用いて試料採取することがあります。
この方法は,粘土に用いるロータリー式二重管サンプラーのサンプリングチューブ内側にインナーチューブを有した構造になっていて、トリプルサンプラーとも呼ばれています。
トリプルサンプラーは、河川堤防や防波堤での耐震調査における砂の採取だけでなく、ため池耐震調査における硬質粘土の採取でよく用いられています。
この構造として、
①スプリングの強さが、対象土層に応じ調節可能。
②先端シューの剛度を高め、刃先角度を鋭利にして油圧マシーンによる強力な押込みせん断が可能。
③シューをライニングチューブから独立させ剛性の高いインナーチューブにつけることにより、押込み、追切りの圧力で採取試料が変形、攪乱することを防止。
④追切り部メタルビットは掘削泥水圧が試料に悪影響を与えないような構造。
となり、今まで困難だった土の採取に役立っています。

トリプルチューブサンプラーの採取範囲
 シンウォール
サンプラー
デニソン
サンプラー
通常のサンド
サンプラー
トリプル
サンプラー
粘土・シルト
N<5
-
粘土・シルト
N>5
-
軟岩
(土丹等)
--
砂質土
N<5
-×
砂質土
N=5~10
-
砂質土
n>10
-
礫交り粘土--
破砕帯-×-
ボーリング
孔径
86m/m116m/m86~116m/m116~125
m/m
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