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全国の名水百選⑪

全国の名水百選をまとめてみました。
最後になりましたが、南九州と沖縄をリストアップしました。(番号は北海道からの通し番号です)

(95)、出(いで)の山(やま)湧水(ゆうすい) 
住所:宮崎県小林市 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉
概要: 
霧島山麓の湧水群の一つで、周辺には多様な生き物が生息し、豊かな自然環境を形成しています。
特にゲンジボタルの生息地として知られており、「ふるさといきものの里」にも選定されています。
池にまつわる姫君と天皇の悲恋の伝説もあります。
「三国名勝図会」によると景行天皇の熊襲親征の帰途、小林の地に着かれたとき、この地方の姫君である泉媛が出の山の水を献上し、その美味さに天皇は大変喜ばれ2人の間には次第に恋が芽生えました。
天皇が都に帰られた後、泉媛は恋慕の情を抑えきれず出の山池に入水したという伝説です。
周辺には多様な生き物が生息し、豊かな自然環境を形成しています。
なかでも、ゲンジボタルの生息地があり、環境省の「ふるさといきものの里」にも選定されています。
チョウザメの養殖にも利用されています。

(96)、綾川(あやかわ)湧水群(ゆうすいぐん) 
住所:宮崎県東諸県郡綾町 
飲用の不可:可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
照葉樹林の深い森に抱かれた貯えた水が、綾北川、綾南川となり、大地を潤しそこに住むものを育んでいます。
また、清涼な湧水と、水資源の保全や水を活かした地域づくりがすすめられている「水の郷」です。
綾町は、昔からきわめて水の利のよい場所とされ、宮崎や佐土原へ向けた荷物の運搬も、もっぱら川船が利用されていました。
綾北川、綾南川に挟まれた地域には、自然がつくった溜め池などを利用する水田がひろがり、鯉や鮎といった川魚は子供でも容易にすくえるほどでした。
しかし、その一方で両川に挟まれていることから、台風、大雨のたびに大水に見舞われた歴史があり、度重なる大水に川岸が壊され、田畑、家財が流出する被害が相次ぎました。
昭和30年代半ばになって、綾北、綾南の両川にダムが建設され、それとともに流域が守られ、農業の近代化も進んできました。
綾の名水は、どこか特定の場所からの湧水というわけではなく、照葉樹の森を源として流れ出す水が全て名水です。
この美しい水と環境を守るため、町民総出で綾北、綾南の両川をはじめ、地区内の水路を一斉に清掃する運動が続けられています。

(97)、霧島(きりしま)山麓(さんろく)丸池(まるいけ)湧水(ゆうすい) 
住所:鹿児島県姶良市 
飲用の不可:不可(駅前は可)
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
国立公園・霧島の山麓の湧水のひとつで、栗野岳の標高600m付近に降った雨が35年かかって湧水しています。
良質な地下水がいたる所で湧き出しており、上水道や灌漑用水、生活用水として貴重な水源です。(旧栗野町内の90%以上をまかなっています)
そのため水を守る努力は古くから行われ、湧き口に水の神が祀られています。
大正11年に国から払い下げを受け、当時の金額で1,101円5銭の巨費を投じて堤防を整備し、昭和38年から町の水道の源となっています。 
水量は、一日59,000トン流れています。

(98)、屋(や)久島宮之浦(くしまみやのうら)岳(だけ)流水(りゅうすい)
住所: 鹿児島県熊毛郡屋久町、上屋久町 
飲用の不可:湧水は可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
霧島・屋久国立公園内に位置する屋久島は、自然の宝庫であり、降雨による水量が豊富で、多くの河川があります。
豊富な水は宮之浦岳を流れ落ち、種々の特色ある植生を育んでいます。
水質は、ほとんど人為的な影響・汚染を受けることなく清らかです。
河川・湧水・井戸は古くから飲用をはじめ生活用水として共同利用され、利用者も自己責任の下で保全の合意形成が図られていました。
また、屋久島登山には水筒がいらないと言われるほど、清らかな水が豊富でした。
屋久島の山間部の年間降水量は1万ミリを超えると推測され、九州最高峰の宮之浦岳(1,936m)をはじめ1,000mの山々が連座し、多数の滝と河川を形成し、また、世界遺産として登録された豊かな自然環境が清らかな水環境を生み出しています。 

(99)、清水(きよみず)の湧水(ゆうすい) 
住所:鹿児島県川辺郡(かわなべぐん)川辺町 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
この水は、鹿児島特有のシラス台地の崖下から日6,000トンの湧水があり、昔から地域住民の生活用水、農業用水として利用されています。
また、町の上水道の水源として日3,000トン、約3,800世帯に供給しています。
シラス台地の急涯下に位置しており、湧水の左手横には水神を奉った水元神社があります。

(100)、垣花(かきのはな)樋川(ひーじゃー) 
住所:沖縄県島尻郡玉城村(たまぐすくそん) 
飲用の不可:可 
名水の種類:カルスト湧泉 
概要:
太平洋を一望する南国の名水で、右側から出る水を男(イキガ)川、左側から出る水を女(イナグ)川と言っています。
その下流の浅い水たまりが、馬浴(ウマアミシー)川で、ここで馬に水を飲ませたり、馬の体を洗ったりしていました。
樋川から流れた水は下の田を潤し、かつては稲作が盛んでした。
樋川から垣花の集落へは傾斜のある石畳道があり、かつては村の人々がこの川で水浴びをし、洗濯や野菜洗いをし、水を汲んでこの坂道を行き来しました。
石畳の途中には女達が一息入れた中休み(ナカユクイ)石、上ユクイ石が残っています。
付近は、樹齢100年以上のアカ木や熱帯樹木が生い茂っています。

全国の名水百選⑩

全国の名水百選をまとめてみました。
今回は、中九州をリストアップしました。(番号は北海道からの通し番号です)

(88)、轟(とどろき)水源(すいげん) 
住所:熊本県宇土市 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
細川支藩二代細川行孝公が宇土入部後、ここを水源として4.8kmの市街地まで上水道を作ったのが始まりです。
当時水道は陶管であったが、明和の頃、六代細川興文公の時に現在の樋管(馬門石)に変えられました。
今なお300年以上も生き続けているこの上水道は日本現存最古のものといわれています。
轟水源を管理している轟泉簡易水道組合では生活用水として利用しています。

(89)、白川(しらかわ)水源(すいげん) 
住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
阿蘇高岳の南麓にあたり、白川の水源のひとつですが、名水中の名水で水の生まれる里と呼んでいます。
この清冽で豊富な湧水の守護神として、湧水地には吉見神社があります。
この神社は元禄年間(1688~1703)当時の藩主細川網利公が山狩の際、同社を参拝し、「当社には余が領地、養田の源神にて、その水恩広大なり、速やかに正殿を修造せよ」と郡代に命じ、修理費として特別の手当てを給わったという由緒ある神社です。
南阿蘇村自然環境保全地域として保全されています。
水質も良好で遠くから水を汲みにくる人も多く見られます。

(90)、池山(いけやま)水源(すいげん) 
住所:熊本県阿蘇郡産山村 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
一帯は樹齢200年もの杉などの木々が濃く茂り、池の中央には水神様が祀られており、水の精が棲んでいるような雰囲気です。
豊富な湧水は玉来川となって大野川に流れ込み、遠く別府湾へと注がれており、昔から住民の貴重な飲料水、農業用水として利用されてきました。
恒温13.5℃、毎分30トンという豊富な湧水を誇っており、一帯は樹齢200年を超える杉などの木々がこんもりと茂っています。
昔から地域住民の貴重な飲み水、農業用水として利用されてきました。

(91)、菊池(きくち)渓谷(けいこく) 
住所:熊本県菊池市 
飲用の不可:不明 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
県北最大の河川、菊池川の水源であり、オオサンショウウオの生息も確認され、豊かな自然を残しています。
水源地域はくまもと自然休養村に指定されていおり、多くの国民や地域の人々に森林浴の場として利用されています。
本地域は昭和初期(9年ごろ)「阿蘇くじゅう国立公園」に指定されました。
また、その当時地元紙が実施した景勝地募集では、43万票を獲得し第一位になったほどの、日本を代表する究極の渓谷美です。
昔は菊池川源流地帯を「菊池水源」と呼んでいたが昭和37年から「菊池渓谷」に名称を変更しました。
菊池渓谷は阿蘇の外輪山の西北、菊池市と阿蘇市にまたがり、標高500m~800mの間にあり、高原状の緩やかな地形を成しています。

(92)、男(お)池(いけ)湧水群(ゆうすいぐん) 
住所:大分県大分郡庄内町 
飲用の不可:可
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
黒岳の原生林から湧出し、大分川の支流、阿蘇野川の源流となっています。
池周辺の森はブナ、ナナカマド等の木々が深く茂り、野鳥も豊富で、森林浴と楽しむことができます。
昔から、住民の生活用水や農業用水に用いられてきました。
湧出量は一日約2万トンです。
水質は炭酸水素カルシウム型で、男池は地下水が1年以上滞留して湧出してきた水で水温は12.6℃で年間を通じて一定です。
阿蘇くじゅう国立公園の一角を占める黒岳山麓の男池(海抜850m)は夏の最高気温が25℃で低地と比べて6~7℃低くすごしやすい所です。
男池を基点に1.4kmの遊歩道が設けられていて原生林の中森林浴も楽しめます。
また、黒岳にはシャクナゲが群生しており4月鑑賞登山も楽しめます。

(93)、白(はく)山川(さんがわ) 
住所:大分県大野郡三重町 
飲用の不可:源流部は可 
名水の種類:渓谷 
概要:
奥豊後随一の清流白山川は、傾山(かたむきやま)に源を発し、奇岩、巨岩に富み、渓流沿いの岸壁から地下水が湧き出ています。
川底の溶結凝灰岩(高温の火山灰が大量に厚く積もり、その内部で再融・圧密されて生じた岩石)は何千年という長い歳月の中で侵食されました。
ゲンジボタルやムカシトンボの生息地としても知られ、6月にはホタル祭り、8月には名水しぶきあげ大会が行われています。

(94)、竹田(たけた)湧水群(ゆうすいぐん) 
住所:大分県竹田市 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
竹田市はいくつもの川と湧水がおりなす城下町です。
湧水群は大野川上流域に位置し、市内に点在している湧水は、50ヶ所を越えています。
湧水は飲料水や淡水魚の養殖用や灌漑用水、または水路用に使用されています。
数箇所に及ぶ湧水は日量6万トンから7万トンといわれています。
また、水質は淡水型(軟水)で水温は16℃で一定です。
「阿蘇山系の湧水」で九州第1位の「名水」と北九州の産業医科大学の評価を受けた湧水です。
阿蘇山系からの伏流水を水源とする湧水は昔から水道水源やそれぞれの地域で飲料水に使われてきました。
特に入田湧水は豊富な湧水を淡水魚の養殖に利用されているほか、ミネラルウォーターやサリナス(もやし)製造、各地区の簡易水道に使用されています。
連日たくさんの水汲み客で賑わっています。

全国の名水百選⑨

全国の名水百選をまとめてみました。
今回は、北九州をリストアップしました。(番号は北海道からの通し番号です)

(82)、清水(きよみず)湧水(ゆうすい) 
住所:福岡県うきは市浮羽町 
飲用の不可:可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
建長元年(1249)に常陸の国の日用比丘(ひようひこ)という僧が諸国巡歴の途中に立ち寄り、木立の中に湧き出る水を発見して庵を開き、その清澄さから、清水寺を開いたとされ、霊水と崇められています。
うきは市浮羽町は飲料水のすべてを地下水でまかなうという、全国でも稀な町です。
湧水量は一日約700トンあり、年中気温17℃を保ち、PHは7.8という極めて良質な湧水です。
湧水から湧出した水は、農業用水、生活用水、飲用水に利用し、古くから地域の暮らしを支えてきました。

(83)、不老(ふろう)水(すい) 
住所:福岡県福岡市 
飲用の不可:可 
名水の種類:浅井戸 
概要:
不老水は「御飯の水」「老の水」とも言われ、武内宿祢公が仲哀天皇、神功皇后のお供をして香椎の地に住居を構えられた時、朝夕汲み取って天皇皇后に献上する御飯を調え、又、自らもこれを用いて能く300歳の長寿を保ったという由緒ある霊泉です。
その後、しばらく放置されていましたが、天平宝字四年この井戸を修理し、再び霊泉として使われるようになりました。
「不老水」という名が付いたのもこの頃です。
この水は、甚だ清冷甘美であり、古来より病疫を祓い、寿命を延ばす霊力があると伝えられ、天平神護元年以来、綾杉の葉を添えて朝廷に奉献せられてきたという由緒ある名水です。

(84)、轟(とどろき)渓流(けいりゅう) 
住所:長崎県諫早市高来町 
飲用の不可:可 
名水の種類:渓谷 
概要:
轟渓流は、昭和26年県立公園に指定された多良岳県立公園の南東部に位置し、多良岳山系に源を発する渓谷の一つで下流の水田地帯を通って有明海に注いでいます。
渓谷には大小30の滝があり、轟渓流を形成する境川は下流において灌漑用水や生活用水の水源になっています。
水量は6150立法メートル/日の流量を有し、水質は軟水で水温は1年を通して14℃を保っています。

(85)、島原(しまばら)湧水群(ゆうすいぐん) 
住所:長崎県島原市 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
島原市は古くから「水の都」と呼ばれており、雲仙山系に涵養された水が市内随所から湧出し、50ヶ所以上の湧水スポットが点在しています。
現在みられる市内の湧水の多くは、寛政4年(1792年)の雲仙岳噴火に伴う群発地震による地殻変動によって誘発されたものといわれています。
市街地においては、地下の地層帯が、火山灰層や砂れき層の互層から成る良好な帯水層となっていて、源水涵養帯としての透水性に富む山体(眉山)が直前に迫っていることから、地下水に強い圧力が加わり自噴しやすい状態となっているため湧出しているといわれています。

(86)、清水(きよみず)川(がわ) 
住所:佐賀県小城市小城町清水 
飲用の不可:不明 
名水の種類:渓谷、爆布 
概要:
上流には西日本随一と呼ばれる「清水の滝」があり、滝つぼの前には観世音菩薩が祭られています。
また、近くには鍋島藩累代の祈願所であった見瀧寺もあります。
地域住民の水道水源やいけすなどにも利用され、5月下旬~6月上旬には、清水川と下流の祇園川で数十万匹の源氏ボタルの乱舞が見られます。


(87)、竜門(りゅうもん)の清水(せいすい) 
住所:佐賀県西松浦郡有田町広瀬山 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉、渓谷 
概要:
水県立自然公園である黒髪山系からの湧水であり、鎮西八郎為朝の大蛇退治等の伝説のある地域にあります。
うっそうとした原生林と流紋岩をぬって流れ、竜門ダムに注ぐこの清水は、地名の竜門峡から竜門の清水と名づけられました。

全国の名水百選⑧

全国の名水百選をまとめてみました。
今回は、四国をリストアップしました。(番号は北海道からの通し番号です)
このうち愛媛県の「うちぬき」「杖の淵」「観音水」は当ブログ「愛媛県の湧泉と古井戸」でも紹介しました。

(74)、江川(えがわ)の湧水(ゆうすい) 
住所:徳島県麻植郡鴨島町 
飲用の不可:不可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
この湧水の水温は夏季は10度前後に下がり、冬季は20度前後に上昇し異常水温と呼ばれる現象が生じています。
そのため冬にスイレンが咲き、中に住む魚も活発に動き回っているが、そのメカニズムはまだ解明されていません。
推定すると、「大正時代、江川上流に堤防が造られ、吉野川本流から分離された。わき水は隣の川島町にある城山付近から本流の一部が地下水となり、砂礫層をゆっくり流れ、長い間温められたり冷やされ、地下の定温層を半年がかりで江川に到達する。」という説が有力です。
四国三郎吉野川がおりなす緑の大地の中にあり、隣にはふるさとの森があります。
付近住民の憩いの場として、また夏には子供たちが水とふれ合う遊び場として活用され、また、1年中四国遍路の休憩所としても大勢の遍路に利用されています。

(75)、剣山(つるぎさん)御神(ごしん)水(すい) 
住所:徳島県三好郡東祖谷山村 
飲用の不可:可 
名水の種類:カルスト湧泉 
概要:
四国屈指の剣山(1955m)山頂付近の高さ50mの石の下から湧出し、昔から病気を治す若返りの水といわれています。
平家ゆかりの祖谷川の源流であり、御神水はミネラル分に富み、持ち帰る人も多く見られます。
剣山国定公園内にあり、観光やレクリエーションの場として親しまれています。
祖谷川の上流は夏でも非常に冷たく、透明度は抜群に良い水です。
四国の屋根と呼ばれる剣山山系は、他では見ることの出来ない植物が四季を通じて見られます。

(76)、湯船(ゆぶね)の水(みず)
住所:香川県小豆郡池田町 
飲用の不可:可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
南北朝時代に南朝方として戦った佐々木信胤が干ばつによる飢餓を救った霊水として仏堂を建立し、この湯船の水を奉り、現世及び後世の冥福を祈ったとされています。
瀬戸内海に位置する小豆島は毎年のように水不足で悩まされていますが、「湯船の水」は干ばつ時にも涸れることがなく、千枚田にも使われ、遍路を潤す貴重な水源として昔から大切に利用されています。
付近の、銚子渓の南麓に位置する湯船山は大樹が茂る森林で、その全域が小豆島指定の天然記念物の対象として保存されています。
代表的樹林としては、ハク、スギ、イブキビャクシン、クス等があげられます。

(77)、うちぬき 
住所:愛媛県西条市 
飲用の不可:可 
名水の種類:自噴井戸 
概要:
水の都と呼ばれる西条市で、市内に広範囲に湧き出る自噴水は「うちぬき」と呼ばれ、江戸時代中期に発祥したといわれています。
河川河口部に位置し、用水路の末端にあたる禎瑞地区が発祥地であろうとされており、同地区にある嘉母神社には「うちぬき音頭」が残っています。
「うちぬきは」、清涼で豊富な自噴水であることから、古くから住民の飲用水、生活用水、農業用水、工業用水などのあらゆる水として利用されてきました。
今でも西条地域の中心部には水道施設がなく、全ての地域住民が地下水を飲用水、生活用水として利用しており、全国的に珍しい昔ながらの「うちぬき」の自噴井も約2,000本あります。
西条の地下水量は、地下水資源調査の結果、自噴地帯の地下には約3億m3の地下水が貯蔵されていると推測されています。
水質については、毎年検査を実施しており、全ての検査箇所で飲用水の水質基準に適合する安全で美味しい水であることが証明されています。
「うちぬき」は、通年で水温変化もなく、ミネラル成分のバランスがいい軟水です。
西条市は、温暖で雨の少ない瀬戸内海気候区に属し、四国山地を背に瀬戸内海に面した町です。
西日本最高峰の石鎚山を中心とした高山群を源とする加茂川によって運ばれた水が、市街地で自噴し、豊かな水が四季を通じて尽きることなく溢れており、水道料金はタダとなっています。

(78)、杖(じょう)の淵(ふち) 
住所:愛媛県松山市 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
今から約1200年余り昔、渇きに耐えかねた弘法大師がこの地を訪れた際、持っていた杖を地面に突き立てて念仏を唱えたところ、水がこんこんと湧き出したとの言い伝えに由来しています。
この弘法大師にまつわる伝説から「杖ノ淵」と命名され、今も泉のほとりには弘法大師の銅像が建てられています。
ここでは松山市指定天然記念物であるテイレギや、スナヤツメを見ることができ、地元住民により「杖ノ淵ていれぎ保存観光協会」(昭和43年設立)及び「杖ノ淵名水の会」(平成7年設立)を設立し、名水周辺の定期的な清掃活動、「ていれぎ」の保存繁植を積極的に行っています。
水質・水量は、選定当時とほぼ変わらず、良好な状態を保っており、下流22haの水田を潤しています。
お遍路さんの通り道に近く、年中、県内外からお遍路さんなど多数の利用者が訪れています。

(79)、観音(かんのん)水(すい) 
住所:愛媛県西予市
飲用の不可:可 
名水の種類:カルスト湧泉 
概要:
鍾乳洞からの湧水であり、肱川に注いでいます。
市の名勝にも指定され、湧き出るせせらぎ以外物音ひとつない静けさと言われています。
天正時代の頃、明間堂山城主兵頭藤右衛門一族の一人が、京都清水に参拝し、満願の日に観世音の御姿を見、城に尊影を安置し、観世音に「御利生に水を・・・。」と念じたところ山の嶺から清水が湧き出したとの伝説が残っています。
観世音は、通称観音山(現在の城の森の下)の観音堂に安置され、祭日に中山観音水御室へ御移していたが、明治末期に焼失し、本尊は焼け爛れた姿となっています。
現在では観音堂跡地には参道石段、手水鉢が残されています。
水量・水質は選定当時とほぼ変わらず日量8000トン、良好な状態を保っており、水質は弱アルカリ(pH8.0)で冷たい水、おいしい水、清い水としての声が多く、天の水、霊水として崇められています。

(80)、四万十川(しまんとがわ) 
住所:高知県西部 
飲用の不可:不可だが源流のみ可 
名水の種類:河川 
概要:
最後の清流と呼ばれる四万十川は、流域面積の85%が森林で、人工改変度が小さい川です。
中流域は流れが激しい蛇行を繰り返し、それは多くの瀬や淵を作り、豊かな自然景観が残っています。
四万十川の由来としては、
①シ・マムタ(大変大きく、美しい川の意)というアイヌ語説 
②梼原町の支流四万川と旧十和村の地名の十川の合成語説 
③多くの谷や支流を集めた川という形状説 
④四万石の木を10回、流送する森林があったという林業説 
などいくつかの説があるが、定説にはなっていません。
天然アユの漁場としても名高く、火を振りながら追い込む火振り漁は独特のものです。

(81)、安徳(あんとく)水(すい) 
住所:高知県高岡郡越智町(おちまち) 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
文治元年(1185年)屋島の合戦に敗れた平知盛一門は悲劇の幼帝・安徳天皇を奉じて四国山中を潜幸の後、80余名がこの地に至り、二十五軒の住を構え、都とした折に、この湧き水を天皇の飲用水として用いたといわれています。
また、これより二百年前、横倉山が日本国霊峰四十八ケ山の一つとなったころ、土佐唯一の修験道場として開山され、修験者の清め水として使用されたとも伝えられています。
町のシンボルである横倉山は、日本最古の化石や、日本唯一の化石「筆石」を産することで知られ、山中には樹齢700年から800年と推定される大杉をはじめ日本でもまれなアカガシの原生林が残っています。
世界的な植物学者「牧野富太郎博士」の研究の山としても有名で、現在でも貴重な植物が自生しており、安徳天皇潜幸伝説や史跡があります。

全国の名水百選⑦

全国の名水百選をまとめてみました。
今回は、中国をリストアップしました。(番号は北海道からの通し番号です)

(63)、天(あめ)の真(ま)名井(ない) 
住所:鳥取県西伯郡淀江町 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
清浄な水に付けられる最大級の敬称である「天の真名井」と呼ばれています。
古代から絶えず湧出し、生活に不可欠の水源として遠い昔から大切にされ、地域住民のふれあいの水辺として親しまれています。
水量2,500トン/日で、生活用水、農業用水などに利用されています。
水温は14℃前後と年中一定で、夏は冷たく冬はあたたかくおいしい水です。

(64)、雄(お)町(まち)の冷泉(れいせん) 
住所:岡山県岡山市 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
岡山市内を流れる旭川の伏流水が湧出しているもので、「備前おてまえ」と呼ばれ今から300年程前の江戸時代貞享3年(1686年)、岡山城主であり備前藩主であった池田光政侯が、息子綱政に命じて整備させたもので、池田家の御用水として使われていました。
当時は番所と水奉行を置いて井戸を監視し、一般人は見ることもできなかったと言われています。
その後岡山市に上水道が布設されるまでは、雄町水として配水されていました。
平成9年、水くみ場などを備えた公園「おまちアクアガーデン」が整備されました。
水質は選定当時と変わらず、良好な状態を保っており、カルシウム・マグネシウム等 (硬度)が最適値とされる50mg/l前後で推移しています。
水量は日量60トンが公園内モニュメントから吐き出されています。

(65)、塩釜(しおがま)の冷泉(れいせん)
住所: 岡山県真庭郡八束村 
飲用の不可:可 
名水の種類:火山山麓湧泉 
概要:
この湧水は中国山地の大山・隠岐国立公園内の蒜山三座(上蒜山、中蒜山、下蒜山)の真中、中蒜山山麓標高520mの裾の谷間から湧き出しています。
水の透き通った小池は東西12m、南北5m、約60㎡のひょうたん型で、水温11度、湧水量毎秒300㍑、水温・湧水量とも四季を通じて変わりません。
この冷泉を“今やこの泉こそ高天原なる天の真名井である。”と高天原伝説と結びつける話もあります。

(66)、岩井(いわい) 
住所:岡山県苫田郡上斎原村 
飲用の不可:可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
どんな天候でも変わらぬ水量で岩の下から浸み出して流れているので、岩井と名付けられました。
子宝の水と呼ばれる水温8℃の冷水で、美と健康・子宝に恵まれるとして語り継がれており、岩井滝不動に詣るものが足を止めて心を清め登って行きます。
由来としては、その昔、子宝に恵まれない中左エ門夫婦が滝の不動様に願かけをしたところ、「これより21日間岩井の清き水を飲むがいい。きっと子宝に恵まれるであろう。」というお告げを聞いたそうです。
それから中左エ門は21日間岩井の水汲みに精を出し、翌年の7月10日の朝、めでたく可愛らしい女の子を授かったという伝説があります。
このことから岩井滝の祭りを7月10日に定めたそうです。
大きく突き出た岩盤が岩屋を形成し、滝の裏側から流れ落ちる景観を眺めることが出来ることから「裏見の滝」とも呼ばれています。

(67)、天川(てんかわ)の水(みず) 
住所:島根県隠岐郡海士町 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
奈良天平のころ僧行基が隠岐行脚で当地を訪れたとき、うっそうとした木陰の洞窟から流れ出る湧き水に霊気を感じ、ここに建物を建てて聖観世音菩薩をまつり、清水寺と号し、この水を天川(天の恵みという意味の天恵の水)と名付けました。
そのころからこの地方では湧水井戸を川と呼び、いつのころからか池をつくり石仏がまつられています。
ここは県指定文化財である観音像を有する清水寺境内にあり、水は境内の池に注ぎその周りは木々で囲まれています。
また、道路を挟んだ目の前には田園風景が広がっています。

(68)、壇(だん)鏡(ぎょう)の滝(たき)湧水(ゆうすい) 
住所:島根県隠岐郡都万村 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉、爆布 
概要:
ここの水は長寿の水、勝者(女神)の水、火難防止の水としても有名で、780年の歴史ある島の闘牛大会や隠岐古典相撲大会に出場する関係者は、必ずこの水を大会前日(深夜)、先を競って迎え、清めて大会に臨む慣習が今もなお続いています。
また、以前山焼き火入れ等を行う際には必ずこの水で清め、御守として利用するとともに、島内でも長寿者が多いところから長寿の水(万病に効く水)としても重宝がられ、今でも参拝には、水入れを持つものが少なくありません。

(69)、太田(おおた)川(がわ)(中流域(ちゅうりゅういき))
住所:広島県広島市 
飲用の不可:不可 
名水の種類:河川 
概要:
西中国山地国定公園の冠山をその源とし、全長103kmの広島市の母なる川の太田川はその後、瀬戸内海に注いでおり、下流でデルタを形成しています。
河岸緑地や親水公園の整備など良好な河川景観の形成を意識した水辺や河川の整備が積極的に行われています。
現在の広島平野をかたちづくったものは、太田川の氾濫の繰り返しでしたが、昭和47年に太田川放水路が整備されてからは、目立った洪水被害は発生していません。
太田川上流は急峻な山間を蛇行しながら支流を集め、河床には礫なども見受けられます。
可部地先は一転して平野が広がっており、以前は田園地帯でしたが、現在は宅地化が進行しています。

(70)、出合(であい)清水(しみず) 
住所:広島県安芸郡府中町 
飲用の不可:不可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
この水は榎川の上流水分峡の奥から地下を通って扇状地の扇端部に湧き出ており、東川の泉と呼ばれ、水天宮を祀り、昔から人々に大切にされてきました。
「出合清水」は東川の泉とも呼ばれ、使用にあたっての定めがあり、湧水のある岩の下では飲み水に、次の囲いは米や野菜の洗い水に、最後の広い囲いは一般の洗濯用に使用されていました。
現在は湧水も少なくなり、以前のように飲み水としては使われなくなりましたが、歴史的遺産として姿を残しています。
芸藩通志に古歌として「あきの国 出合の清水 鷲の森 阿弥陀がみねに いつくしま山」と詠まれています。
この出合清水は海抜6メートルに当たり、背後に近郷最高の海抜662メートルの呉娑々宇山を源に水分峡(出合清水の北東約1.5km)の奥から地下を通って湧き出ているといわれています。
近隣住民の生活用水として水天宮を祀り大切に保管されてきました。

(71)、桜(さくら)井戸(いど) 
住所:山口県岩国市 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:その他湧泉 
概要:
この水は古くから地区の飲料水、灌漑用水として重要な役割を果たし、瀬戸内海を往来する船舶の飲料水に用いられてきました。
「玖珂郡志」によれば、初代岩国藩主吉川如兼(広家)が当地に隠居した1622年頃、この桜井戸の水と京都御所の「柳の水」とを比較したところ遜色ない水であったと伝えられています。
また、史跡「名水櫻井戸」由来記によれば、有名な茶人で浅野家の家老上田宗箇宗匠が如兼公に招かれたおり、この水をこよなく愛(め)でられたそうです。
そして以後は近郊の有名な茶会の席には好んでこの水を用いるようになったと言われています。
また、いつからともなくこの水を若水として汲むと長寿の薬になるという伝説も生まれている。と記されています。

(72)、寂地(じゃくち)川(かわ) 
住所:山口県玖珂郡(くがぐん)錦町 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:渓谷 
概要:
錦川の支流宇佐川の最上流で西中国山地国定公園内にあり大昔、このあたりいったいの里人を苦しめる「大蛇」がいたと言い伝えられています。
七尾七谷に体を横たえ、一度動けば峰の草木は倒れ、その息吹に花や木は枯れ果て里人を悩ませていました。
ある日、「寂仙坊」と名乗る旅の僧が現れ里人の災いを救わんと、「大蛇」退散の祈祷を続け、見事に「大蛇」を退治したことから、「寂地の高僧」と呼ばれる伝説となっています。
豊富な湧水は古くから地元住民の飲料源や特産物であるわさび栽培に利用されています。
付近一帯は西中国山地国定公園に指定され、ブナの原生林に覆われています。
なかでも「寂地川」周辺は特別保護区となっています。
また、「寂地川」にある「五竜の滝」は日本の滝百選にも選定されています。

(73)、別府(べっぷ)弁天(べんてん)池(いけ)湧水(ゆうすい) 
住所:山口県美祢郡(みねぐん)秋芳町(しゅうほうちょう) 
飲用の不可:煮沸したら可 
名水の種類:カルスト湧泉 
概要:
カルスト地域に見られる水色の美しい湧水池であり、生活用水や養鱒用として利用されています。
伝説では、昔、今を溯る奈良時代、堅田の長林を開墾したいと願って、日夜工夫していた別府の長者飯田石見守の夢枕で、老翁に二つの鎌で林を切り開けと教えられ、目が覚めてみると鎌だけが残っていました。
教えられた通り長林を切り払い農地を開拓はしたものの、肝心な水が無く困っていた処、その夜に諏訪明神のお告げが有り、「これより北にある弁財天を勧請して祭りをすれば必ず神の恵みがある。」とのことであり、さっそく社を建立して祭りや神楽を奉納した処、その夜に俄に水が噴き出したと伝えられています。
年間を通じて水温14.5℃、カルシウム含有量が20PPmと適量であるため、人間の味覚に大変美味しく感じさせます。
湧出量は毎秒約168リットルです。
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