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生ゴミから電気

生ゴミは、私たちが生活する上で常に発生するもので、その処理としては、松山市では週に2回ある生ゴミの日に出すしか方法がありませんでした。
そして、生ゴミは自治体が回収し、運搬し、ごみ焼却場で燃やされ、あるいは埋め立てられています。

(1)自宅で生ゴミ処理
このような循環から、最近ではバイオ(微生物)の力で生ゴミを処理する、「生ゴミ処理機」をいろいろな会社が作っています。
確かに生ゴミは有機物ですから、燃やす必要も埋め立てる必要もありません。
そして、自然界では、有機物は小さな虫や微生物が分解し、堆肥となって植物を育てる循環が行われています。
このような生ゴミを分解する微生物を利用しています。
「生ゴミ処理機」の中には、1グラムの中に8億個も微生物がいるそうです。
そして、生ゴミの分解率が99.8%だそうです。
微生物は生ゴミを二酸化炭素と水分に分解してしまうため、生ゴミを何日投入し続けても、何も残らないのだそうです。
価格は1万円前後から7万円以上とまちまちです。
当然、価格の高いものほど処理能力が高いと思われますが使っていないのでなんとも言えません。

(2)生ゴミを利用して電気とガスを作る
そして、この生ゴミを利用して電気とガスを作る会社があります。
「バイオエナジー」(東京都中央区)という会社です。
製造方法として、
①袋ごと粉砕機にかける。
②生ゴミをそれ以外のものから選別する。
③微生物のメタン菌がすむ発酵槽に送り、メタンガスと二酸化炭素に分解する。

このメタンガスは発電機を動かすのに使われるほか、不純物を取り除いて、東京ガスに都市ガスとして提供しているそうです。
スーパーや外食産業などから、廃棄食品を受け入れ、毎日50万人分の廃棄食品を処理し、2400世帯分の電気と、2000世帯分の都市ガスを生み出しています。
電気の半量を工場で使用し、もう半分は、一kw時当たり10円程度で電力会社に売っているそうです。

(3)食品リサイクル法について
「バイオエナジー」社が設立された背景にあるのが、食品関連業者に生ごみの再資源化を義務づけた2010年の「食品リサイクル法」です。
「食品リサイクル法」の正式名称は「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」で、食品関連事業者から出される廃棄物の低減と、肥料、飼料などへのリサイクル促進を目的につくられ、この法律では年間発生量100トン以上の事業者には、発生量と再生利用状況の報告が義務づけられています。
生ごみを堆肥や飼料に再利用する場合、包装容器や箸を事前に取り除くなど、厳しい分別が業者には大きな負担でした。
堆肥の受け入れ先にも限界があり、結局、焼却処分されることも多かったそうで、分別が不十分でも、生ごみを再利用できる方法を探していた食品関連業界からの要望を受け、廃棄物処理業者など四社が出資して設立したのがこの「バイオエナジー社」でした。
2003年、都が環境に配慮した廃棄物処理・リサイクル施設の集積を目的に公募していたプロジェクトに選ばれ、城南島の用地を確保できたそうです。
現在では、首都圏の約500の事業所から廃棄食品を受け入れているそうです。
同社での処理費は一キロ当たり30~35円かかるそうです。
でも、東京23区の事業系生ごみ処理手数料14.5円の倍以上と割高にもかかわらず、同社に処理を申し込む業者が相次ぎ、既に許容量を満たしているそうです。
7月から始まる再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の対象になれば、事業拡大への期待が一気に膨らむそうです。
(4)今後の送電のあり方
メタンガスによる発電の場合、経済産業省が4月に提示した価格案では、一kw時あたり40.94円で電力会社に買い取ってもらえるそうです。
でも、本当は電力会社に頼らず、独自の電力を独自で各家庭に送電できるようになれば電力会社が本当の意味での民営化になると思います。
「生ゴミから電気」への発想はすばらしいものです。
そして、バイオだけでなく、地熱や風力や太陽熱や波力など、クリーンエネルギーを使った電力施設が民間の力で徐々に開発されています。
これからは、独占会社に頼らない送電のあり方を考える時にきていると思います。
 

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砂漠化について

6月17日は「砂漠化および干ばつと闘う国際デー」だそうです。
この記念日の目的は、砂漠化防止条約の認識を高め、世界で協力し合っていこうというものです。
今、地球上にある陸地の約1/4(36億ヘクタール)が砂漠化の影響を受けています。
これは日本の約95倍に相当する面積です。
実際に地球上では毎年600万ヘクタールの規模で砂漠化が進んでいます。
また、砂漠化によって9億人(世界人口の約1/6)の人たちが何らかの影響を受けているのも確かです。

(1)砂漠の定義
砂漠の定義としては、極端に雨が少なく(年間降雨量250mm以下)、砂や岩石が多い土地のことです。
そして、植物がほとんど生息しないことや水分が少ないことから気温差が激しいのが特徴です。
日本の鳥取砂丘は砂漠とよく似ていますが、気候や降水量が砂漠の定義と異なるため、正確には砂漠ではありません。
砂漠は深いところまで乾燥していますが、鳥取砂丘は少し掘ると湿っているため、植物も生息しやすくなっています。

(2)砂漠化の要因
①気候的要因
気候的要因としては、まず干ばつがあげられます。
1968~1973年に起きたサハラ(西アフリカ)周辺の干ばつでは大地が干からびて、2,500万人もの人が被災しました。
これ以降も、干ばつや少雨といった気候変動は続いています。
気候変動と環境問題(地球温暖化や森林破壊など)には何らかの関係があるのではないか・・・といわれていますが、ハッキリしたことはいまだ解明されていません。
②人為的要因
人為的要因としては、過放牧や過耕作、塩害、森林伐採などがあげられます。
こうして植物が少なくなると風で土が飛ばされる「風食」や水で土が流される「水食」などが起こり、大地は荒れ果ててしまうのです。
さらには、灌漑(地下水をくみ上げて農業に使う)によって地面が塩だらけになる「塩害」なども考えられています。
また、砂漠化の根本的な原因として、そこに住んでいる人々の貧困および急激な人口増加といった社会・経済的な問題があげられます。

(3)砂漠での暮らしとして
砂漠は一年を通して雨がほとんど降らないので、生活するためにまず重要なのが水を確保することです。
そのためオアシスを利用して、水を得ることが大切になります。
また、一日の気温差が激しいため、昼と夜で服装を分けることや、乾燥が激しいため体の水分を奪われないように、長袖・長ズボン、帽子などで全身を覆う必要があります。

(4)砂漠化の対策
1996年12月、進行し続ける砂漠化に歯止めをかけようと「砂漠化防止条約」が発行されました。
現在では、日本を含む191カ国が参加しています。
この条約は、砂漠化が深刻な地域(アフリカなど)の干ばつや砂漠化に対処するべく設けられました。
また、それらの国々が具体的な対処法を提案、それにかかる資金を参加国が援助するという内容になっています。世界各国が連帯・協調することで砂漠化によってもたらされた問題(貧困や食糧難など)を解決し、持続可能な発展を成し遂げるための対策を模索しています。
日本では本当に他人事みたいに思っていますが、このままいけば、地球上にある陸地すべてが砂漠となることも予想されています。
アフリカでは、中学生のときに私が習った世界地図の中のチャド湖は大きく載っていましたが、40年経った今ではほとんどなくなっています。
地球を守ることは私たちが暮らす上でとても必要なことです。
いくら文明社会でも、自然を大切にすることが必要です。
そして、今後は原発なんかに頼らない生活をみんなで考えていく必要があります。

ヌートリアの被害

近年では、外来種であるヌートリアの被害が深刻だそうです。
そして、50を超す自治体がヌートリア対策を行っています。

(1)ヌートリアについて
ヌートリアは南米原産です。
1939年頃から軍服用の毛皮獣としてフランスから150頭が輸入され、飼育が奨励されました。
このころは軍隊の「勝利」にかけて「沼狸」(しょうり)と呼ばれ、1944年頃には、日本全国で4万頭が飼育されていました。
1945年の終戦後、毛皮の需要が激減したことに伴い、その多くが野外に放逐されました。
また、1950年代の毛皮ブームでは本種の飼育が流行しましたが、その後の毛皮価格の暴落に伴い、このときも多数が野に放たれ、野生化しています。
日本の哺乳類では水辺で草食性の動物がいないことから、20府県以上で生息が確認されています。
①形態の特徴
・体重:4kgから5kg、体長:50cmから70cm、尾長:35cmから50cm(日本に生息するげっ歯類では最大)です。
・全身は茶色です。
・ネズミ独特の大きな前歯(オレンジ色)を待っています。
・物を掴むことのできる小さな手と、水かきのついた大きな足を持っています。
②採食習性
・草食性(水陸の植物を主食)です。
マコモやホテイアオイなどの水生植物の葉や地下茎を好んで食べます。
・農業被害は、根菜類(ニンジン・ダイコン)、葉菜類(キャベツ・ハクサイ)、瓜類(カボチャ・スイ カ)、イネなど多種にわたっています。
・ドブガイ等の捕食も確認されており、タナゴ類の繁殖への影響が懸念されています。
③巣穴
・河川、溜池、農業用水路等の土手に直径30cm長さ数mのトンネルを堀って巣穴としています。
・巣穴の入り口は水際1m以内が多く見られます。
・浅瀬に浮き巣を作ることもあります。
④繁殖等
・年に3回から4回繁殖し、産子数は平均5頭から6頭と繁殖力は旺盛です。
・繁殖期はとくにありません。

(2)ヌートリアの被害状況
①農業被害
・河川に隣接する水田のイネや畑の根菜等への食害です。
農業被害金額は全国で1億2400万円、被害面積500ha(H20:農林水産省調べ)です。
有害鳥獣捕獲許可及び狩猟による捕獲実績は3,338頭(H14:環境省調べ)となっています。
②生態系への影響
・湿地帯の特定の植物が減少(マコモ・ヨシ・しょうぶ等の水生植物、ヒシ、浮き草等の浮葉植物) しています。
・タナゴ類の繁殖への影響があります。
・環境変化に伴うトンボ等の昆虫類への影響があります。
特に、絶滅危惧種に指定されているベッコウトンボの生息地を壊滅させるなど、在来種の生態系への影響も深刻です。
・水鳥などとの餌をめぐる競合、営巣放棄などの繁殖影響があります。
③生活環境汚染
・河川の土手や堤防は強度低下になります。 

(3)ヌートリアの生息地と捕獲
現在では、西日本の各地(広島県、岡山県、島根県、鳥取県、香川県と近畿・東海の各府県)に分布が拡大しています。
但し、千葉県や静岡県の一部でも生息が確認されており、今後も拡大すると考えられています。
農水省によると、農産物被害額は平成13年度は7100万円だったのですが、20年度は1億2400万円に増加し、最も被害が大きい兵庫県では約4300万円を占めています。
ここ数年の被害は、兵庫県をはじめ岐阜県や大阪府、鳥取県など10府県に及んでいます。
日本は、ヌートリアなど外来種防除のため平成17年に外来生物法を制定しています。
同法に基づく防除計画では、都道府県の許可を受けなくても捕獲や防除ができることなどから、農産物被害に悩む自治体が相次いで計画を策定しています。
ヌートリアの捕獲方法は、巨大なねずみ捕りのような「ハコわな」と呼ばれる器具を使うのが一般的です。
ただし、出産が年2~4回でそのたびに5~6匹を産むため、捕獲を続けても次々と生息域を拡大しているとみられています。 1970年代のイギリスでは、10年がかりで約100万頭を駆除し根絶に成功しています。
また、寒冷下では尾の凍傷から感染し死に至ることがしばしばあり、これが原因でスカンディナビアでは絶滅しています。

(4)ヌートリアの四国への移住
ヌートリアの四国への移住は、香川大の金子之史名誉教授(ほ乳類学)さんらが、2005~09年に、目撃証言や捕獲情報などを元に現地調査を行い、これまで生息していないとされた香川県の小豆島、豊島、直島、本島、手島、小手島(おてしま)の6島で、死骸や巣穴、ふんなどを確認しています。
香川県の島までは22~12kmあります。
川や池など淡水で生きるヌートリアが海を泳いだという報告はこれまでなく、金子名誉教授は「岡山側で数が増えて餌に困り、仕方なく海を渡ったのではないか」と指摘しています。
香川県内では08年度以降、本島(丸亀市)や、小豆島の土庄町で、ヌートリアが食い荒らしたとみられる稲やニンジンの被害が、県に報告され、2009年11月には猟友会のメンバーから坂出市のため池でヌートリアを目撃したとの情報も寄せられました。
愛媛県をはじめ、四国の他県での目撃報告は今のところありません。

四万十川の異変

四万十川は水質も良く日本有数の清流で、古くから漁が盛んに行われてきました。
天然うなぎ、あゆ、ごり(チチブ、ヌマチチブ)、ツガネ(モクズガニ)、手長エビなどの魚介類のほか、総延長196kmの四万十川には、海水と淡水が交差する「汽水域」が約9kmもあり、清流の汽水域でしか採れない貴重な天然青海苔の産地としても知られています。
青海苔は、四万十川産が国内の90%以上の生産量を誇り、しかも高品質です。
12月~3月の厳寒期にしか育たず、それだけに生命力豊かです。
また、四万十川は川漁で生計を立てている人が多いことでも日本有数の河川といえます。 

(1)四万十川の魚
四万十川には2010年10月現在、204種の魚が生息しています。
これは吉野川と並んで全国で最も多い魚種数です。
四万十川のような大きな川では河川相は上流・中流・下流・汽水の4つに区分されます。
上流域は落ち込みと滝壷や淵が連続した冷水域で魚の代表種はアマゴです。
中流域は河川の屈曲部から次の屈曲部までに早瀬・淵・平瀬が1単位となって組み込まれており、代表種はオイカワとアユです。
下流域は100mを超える長い淵と淵の間に平瀬が介在しており、代表種はコイに変わります。
汽水域は海水の影響を受ける区間で、四万十川では河口から四万十市(旧中村市)の赤鉄橋までの10kmが相当し、底質は砂利か砂泥となります。
四万十川の場合はアカメ(ミノウオ)が有名です。
淡水域の全域に棲む魚種としてサツキマス・カワムツ・ウグイ・アカザ・ウナギ・ドンコなどがあげられます。
その他オイカワやブラックバスなどの移入魚もみられます。
純淡水魚のタモロコ・ヤリタナゴ・イシドジョウ近似種、汽水域のアカメとクロホシマンジュウダイは他の河川ではほとんど見られない魚です。

(2)四万十川の異変
この四万十川が、環境悪化が影響したのか魚種に異変が見られます。
温暖化や移入などが原因で年々魚の種類が増えています。
その大半は、汽水域または一時的に汽水域に入ってきた海水魚だそうです。
また、四万十川水系以外の水系から人為的に移入された移入魚も18種含まれています。 
その反面、すでに絶滅や減少した魚種も多いそうです。
ウツセミカジカは、すでに絶滅したと考えられています。
特に減少したのは、メダカ、ドジョウ、シロウオなどです。
また、アユ、ウナギもかつての状況から考えると、激減したといえそうです。
アユ、ウナギの減少は、川床の変化や稚魚の乱獲が主な原因と考えられます。
自然環境悪化の3つの要素をあげると、次のようになります。
①感潮域の拡大
下流域を中心に長年にわたって大量の川砂利が採取されたため、川床が低下、感潮域が広がりました。
また、近年降水量が減少し、沿岸部の塩分濃度が高くなり、泳ぎが得意でない魚は、海の中を移動せず、海から河口、河口から下流域、下流域から中流域へと移動することで、自分に適した塩分濃度のところに移動するようになりました。
ハコフグ、ハリセンボン、クロハギなどの海水魚が大量に侵入してきています。
四万十川本流では、キチヌ、スズキ、ボラなどの海水性の魚が河口から70kmも溯上することが知られています。
②地球温暖化
降水量の減少も地球温暖化からくる気象変動と考えられますが、より直接的には、これまで見られなかった南方の魚種が見られるようになりました。
ヤエヤマノコギリハゼ、クチサケハゼ、ナンヨウボウズハゼなど、日本ではこれまで南西諸島でしか見られなかった魚種が次々に発見されています。
ノボリハゼなどは、すでに珍しくなくなっています。
また、山の保水力の低下により、洪水と渇水という両極端の現象が川にすむ水生生物を苦しめています。
③移入魚の増加
人為的に他の水系から持ち込まれたムギツク、ウキゴリなど移入魚は、一部は大繁殖しています。
ブラックバス、ブルーギルなどの外来の魚食魚は、繁殖力旺盛で、在来種に少なからぬ影響を与えています。
近年四万十川本流で増殖しているカマツカ、コウライモロコなどは、ともに移入魚ですが、砂地の河川を好む魚種です。
外敵に襲われたときなどに砂地に潜りこむ習性のある両種の急増は、もともと砂利底の河川であった四万十川が、砂底の河川に変貌しつつあることを物語っています。

(3)コンクリートに滅ぼされる
生態系は、魚だけでなく、動植物やまた、人々の生活さえも脅かします。
ある人は、「コンクリートの中だけで生きてきた人が、この国の政治や行政を動かしてきたからです。生態系の何たるかを理解しない人が、政治や行政を動かし続けた結果がこの現実です。考えても見てください。自然の中からしか富というものは生まれてこないのです。金が富を生んだりはしないのです」
と言っています。
去年は福島原発の事故が起こってしまいました。
自然を守ることの出来ない人間は、コンクリートに滅ぼされる運命なのでしょうか。

コスト高の原子力発電

原子力発電は、もう必要ないと思っている人が大多数だとは思いますが、まだまだ必要だと思っている人もいるとは思います。
その要因として、
①発電コストが安い
②発電容量が大きい

の2点が大きいと思います。
でもこれは、電力会社による「原子力発電は安全でクリーン」という原発推進のメッセージばかりがマスメディアを通じて大量に発信された結果とも言えると思います。
今回の事故で、結局は、安全でもなくクリーンでもない危険きわまりないものだという事がよくわかっただけです。

(1)原子力発電の費用を太陽光にあてはめると
では、他にはどんな発電方法があるのでしょう。
太陽光や風力といった再生可能エネルギーは、現時点では、発電容量やコストの面で他の発電方法を代替するには不十分のように思われます。
でも、例えば、浜岡原発の耐震性を高めるため、中部電力が200~300億の金を投じるといっていますが、この予算を太陽電池の設置に費やすとすると、家庭一戸の電力をまかなうのに約300万円(補助費含む)かかっても、300億あれば、太陽電池で1万戸の家庭の電力がまかなえる計算になります。
また原発一基の建設コストは、(時期や規模によりいろいろですが)約1500億円ぐらいですが、これは太陽光発電だと、15万戸の電力がまかなえる計算になります。
もっと言うと、六ヶ所村における「高レベル放射性廃棄物の処分」のコストは、原子力委員会(政府側)の発表でも43兆円です(計画通りにいった場合ですが)が、これだと1433万戸の電力がまかなえる計算になります。
それに、ウラン輸入代、運転費用、保管費用、また(原発の場合遠隔地から電力を運びますので巨大鉄塔が必要で、その分、かなりの電力をロスしてるわけですが)送電費など、原発に「今」かかっている金額だけで見ても、太陽光発電でも原子力発電よりはコストが安くなりそうです。
逆に考えると、太陽光発電よりもコスト高になる原発を、何故今まで造ってきたのでしょう。
 
(2)既存の発電における総費用
既存の発電方法で賄うとなると、原子力以外には、水力発電と火力発電があります。
このうち水力発電はダムや発電所の建設に長期間かかるため、選択肢から除外されるとなると、残された選択肢は火力発電になります。
この火力発電ですが、燃料別に見ると石炭、石油、液化天然ガス(LNG)に分けられます。
1)液化天然ガス(LNG)の利点
これらの中でLNGは、
①設置工期の短さ
②二酸化炭素(CO2)排出量
の2点で相対的に優位です。
LNGを燃料とするガスタービンは短期間で設置が可能であるため、今年夏に向けた電力供給能力増加に当たって増備が進んでいます。
また、二酸化炭素の排出量を見ても(単位:g-CO2/kWh)、石炭火力943、石油火力738に対し、LNG火力(汽力)599、LNG火力(コンバインド)474となっています。
コンバインドサイクル・ガスタービンの場合、石炭火力のほぼ半分くらいです(電力中央研究所報告「日本の発電技術のライフサイクルCO2排出量評価」)。
では次に、コスト面で見た時に、火力発電は他の発電方法と比較してどうでしょうか。
2)原子力発電の総費用
これを考える前に、原子力発電での総費用では、
①燃料費などの発電に直接要する費用
②使用済燃料再処理費用などのバックエンド費用
③立地費用など国家からの資金投入
④事故に伴う被害と被害補償費用

以上4つの費用が含まれるのが常識ですが、電力会社が算定する「料金原価」には、主として①と②しか含まれていません。
そして、③は国家予算の一般会計ならびにエネルギー特別会計から支出され、④は料金原価にきわめて不十分にしか算入されていないというのが実情です(大島堅一『再生可能エネルギーの政治経済学』東洋経済新報社、2010年、55ページより)。
3)各発電のコスト比較
まず、『電源別発電コスト』(単位:円/KWH)<送電端> では、
(原子力のコストが過小評価された算出方法:電気事業連合会ウェブサイトより) 
①LNG火力....7.0 
②石炭火力....7.2
③原子力....7.3
④水力....10.6
⑤石油火力....12.2

この結果から見るとLNG火力発電が一番低コストです。
しかも、上記のような原子力のコストが過小評価された手法で算出しても、原子力は液化天然ガス(LNG)火力や石炭火力よりも高コストとなっています。
中部電力は、原発1基分を火力発電で代替すると、燃料コストは1日に2億~3億円上昇し、原発の稼働率が1%下がるごとに、営業利益は年26億円押し下げられる計算だと言っていました。
でも、これは、一番コスト高の石油火力との単純な比較から出した数字です。
立地費用や、「核のゴミ」の最終処分や事故などを入れると、原子力発電はとんでもなく高コストです。
なのに、今までなにをこだわって一基の建設コストが約1500億円もする原子力発電所を造ってきたのでしょう。
安全神話が崩れ、危険で、コスト高だとわかった今、原子力発電にこだわる必要はなにもないと思います。
LNG火力発電だけにしたらいいとは言いませんが、原子力発電より好いことは確かです。
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