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原発のウソ

福島原発の事故からもう半年が経とうとしています。
マスコミの報道も徐々に少なくなってきて、収束したかのような印象を受けます。
でも、現状はまだ収束にはほど遠いものと推測できます。

(1)チェルノブイリの事故とその後
1986年のチェルノブイリの事故では、事故が起こるまで「(首都モスクワの中心部にある)赤の広場に建てても安全」と宣伝されていて、みんながそれを信じていたそうです。
周辺住民は、まさかこんな事故が起きて放射能をまき散らすなんて思いもしないで生活してきました。
事故が起きて、発電所の所員と駈けつけた消防士たちが、燃えさかる原子炉の火を消すために必死で格闘しました。
そのうち特に重度の被曝を受けた31人は、生きながらミイラになるようにして、短期間のうちに悲惨な死を遂げました。
モスクワの近くに作業員たちの墓があります。
彼らの遺体は鉛の棺に入れられ、墓も隔離されています。
遺族も遺体に近づくことはできません。
すさまじい被曝をしながら、彼らはできる限りの努力をしました。
その後、放射能の拡散を防ぐために投入された人員は膨大な数にのぼりました。
事故後数年にわたって、動員された「リクビダートル(清掃人)と呼ばれる軍人・退役軍人・労働者たちは、累計で60万人に及びます。
彼らが猛烈な被曝をしながらボロボロに崩れた4号炉を「石棺」で覆ってくれたことによって、さらに大量の放射線が出る事態は防がれました。
しかし、この石棺もすでに25年経ってあちこちに損傷が生じており、外側にもっと大きなシェルターを作ることんなっています。
まだ事故処理は終わっていないのです。
チェルノブイリ原発のあったウクライナはソ連きっての穀倉地帯で、ソ連国内の40%もの穀物を供給する豊かな大地でした。
その大地が一面放射能で汚れてしまい、食物を通して「内部被爆」を受ける人たちが膨大な数にのぼりました。
特に子どもたちが放射能で汚れた牛乳を飲み、小児がんに襲われました。
チェルノブイリの事故は深い爪痕を残しています。
もう25年も経ったのにまだ終っていないのです。
事故を収めるためのソ連政府の負担はすさまじく、結局完全な終結を見ないまま、ソ連という国家の方が先に消滅してしまいました。
チェルノブイリの重みに耐えられなかったのだ、と考える人もいます。

(2)日本の原発は?
さて日本はどうなのでしょう?
まずは、ボロボロに崩れた原子炉を「石棺」で覆うことが、放射能を大気に放出させない方法だと思いますが、今は何も手をつけていません。
だから、放射能は大気にどんどん出ている状態だと推測できます。
こんな状態でも、まだ日本の政府は原発から撤退しようとしていません。
原発イコール電気がなくなると思っている人が日本にはたくさんいます。
これは、電力会社とマスコミや政府が一体となった宣伝効果だと思います。
①電力が足りなくなって、真夏でもクーラーが使えなくなる
②日本の経済競争力が落ちる
と真面目に考えている人が多いのですが、以前にもブログに書いたように、原発をがなくなっても電気は足りると思います。原発を止めたとしても、実は私たちは何も困らないと思います。
日本の電気の約30%は原子力ですが、発電設備全体の量から見ると、実は約18%にすぎません。
なぜその原子力が発電量では約30%に上昇しているかというと、原子力発電所の「設備利用率」だけを上げて、火力発電所を休ませているからです。
発電所は止まっている時もあるし、必ずしもフルパワーで動かしていません。
それでは、設備のどのぐらいを動かしているのかというのが「設備利用率」です。
2005年の統計によれば、原子力発電所の設備利用率は約70%です。
原発は一度動かしたら1年間は止めることができません。
それで逆に電力が余ってしまい、消費するために揚水発電所という高コストな設備を造っていることはすでにご紹介しました。
一方、火力発電所は約48%です。
つまり半分以上が止まっていたということになります。
今回の地震と津波で、原発が止まって電力不足になったような印象がありますが、実は違います。
火力発電所が被害を受けたことが大きな理由です。
それでは、原子力発電所を全部止めてみたとしましょう。
ところが、何も困りません。
壊れていた火力発電所が復旧し、その稼働率を7割まで上げたとすれば、十分それで間に合ってしまいます。
原子力を止めたとしても、火力発電所の3割をまだ止めておけるほどの余力があるのです。
それだけ多くの発電所が日本にはあるのです。
今も、電力会社と マスコミや政府が一体となって危機感をあおっている、
①ピーク時には電気が足りなくなる可能性があるのではないか?
②電気料金が上がるのではないか?
③石油や石炭などの化石燃料は枯渇するのではないか?
などは、原発を容認する理由にはなりえないのです。
そもそも、こんなに原発をつくっているのに、日本の電気料金は「世界一高い」と言われています。
いつまでも、こんな高コストの原発にすがりつかないで、日本の技術の活かして、次世代の、本当に安全でクリーンなエネルギーを開発していくことを希望します。

(3)小出さんの著書「原発のウソ」
原発の資料は、小出裕章さんの著書「原発のウソ」 (扶桑社新書)を参考にしています。
その小出さんは、この新書の冒頭で、こんなふうに書いています。
私が「原発は危険だ」と思った時、日本にはまだ3基の原発しかありませんでした。
私は何とかこれ以上原発を造らせないようにしたい、危険性を多くの人に知ってほしい、それにはどういう方法があるんだろうかと、必死に模索してきました。
しかし、すでに日本には54基もの原発が並んでしまいました。
福島原発の事故も、ずっと懸念していたことが現実になってしまいました。
本当に皆さん、特に若い人たちやこれから生まれてくる子どもたちに申し訳ないと思うし、自分の非力を情けないとも思います。
けれども、絶望はしていません。
私が原子力の危険に気づいた40年前、日本中のほとんどの人が原子力推進派でした。
「未来のエネルギー」として、誰もが諸手を挙げて賛成し、原子力にのめりこんで行く時代でした。
そんな夢のエネルギーの危険性を指摘する私は、ずっと異端の扱いを受けてきました。
その時に比べれば、だんだんと多くの人が私の話を聞いてくださるようになりました。
「原子力は危険だ」ということに気づきはじめたようです。
今こそ、私たちが社会の大転換を決断できる時がきたのではないかと思っています。
起きてしまった過去は変えられませんが、未来は変えられます。
これから生まれてくる子どもたちに、安全な環境を残していきませんか。
皆さんの一人ひとりが「危険な原発はいらない」という意思表示をしてくださることを願っています。
そう、「未来は変えられる」。
これでも変えようとしないのならば、それは、政府や東電のせいではなく、僕の、そしてあなたの責任です。
 
(4)私たちの務め
この通りだと思います。
こんなに急激に原発銀座みたいにしたのは、私たちが原発に無関心だったせいかも知れません。
でも、原発がものすごく危険なものだとわかった以上、原発をすべてなくすまで訴えていくのも、私たちの務めだと思います。
どんなに土地があっても、どんなにりっぱな家を建てても、その場所が放射能に犯されていては何にもなりません。
空気すら満足に吸えないような日本にしないためにも、原発反対は私たちの合言葉にしなければなりません。
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