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愛媛県でダイヤモンド

2007年9月10日の新聞記事によると、日本で初めての天然ダイヤモンドが愛媛県内で発見されたそうです。
日本のような若い地質ではダイヤモンドは採れない、という地質学の定説を覆す発見だそうです。
発見したのは、名古屋大の水上知行さんらのチームで、発見場所は四国中央市の山中だそうです。
岩石の名前は、読売新聞では火山岩とだけになっていますが、毎日新聞では玄武岩、朝日新聞ではかんらん岩でした。
変成岩と書いている新聞もありました。
愛媛県の地質図を見るとどれの中に入っていても不思議ではありません。(玄武岩はちょっと違う気がするけど)
私の想像では、たぶんかんらん岩だと思います。
このかんらん岩は、東赤石山の山頂付近に広範囲で分布しています。
結晶片岩などの変成岩の可能性もありますが、いずれにしても三波川帯かなと思います。

天然ダイヤモンドは、地下100キロ・メートルよりも深いマントルで、1000度以上の高温、 5万気圧以上の高圧の状態でできると考えられています。
マントルでできたダイヤは、マグマの働きで地上に運ばれてきますが、 こうした現象の痕跡は、今から10億年以上前に形成された古い大陸のアフリカやオーストラリアなどでしか見つかっていません。
それに対し、約6億年前より新しい時代に形成された日本列島は、天然ダイヤの産出には向かないとされ、これまで発見例もありませんでした。
採取した岩石にレーザー光を当てて組成を分析中に、たまたまダイヤモンドにみられる特徴に気付き、詳細に調べたところ、ダイヤモンドを示す特有の波長が検出されたそうです。
2つのサンプルから3粒見つかったそうです。
ただ、大きさは1000分の1ミリ程度(マイクロ・ダイヤモンド)で、顕微鏡でも結晶は見えないし、商業的に産出するものではないとの事です。
名古屋大学大学院環境学研究科の榎並正樹教授は、
「宝石になるようなダイヤモンドは、キンバレー岩と呼ばれる特殊な岩石から採掘されている。一方、特に高圧で形成された変成岩からはマイクロ・ダイヤモンドが見つかっていて、これらの岩石が風化して再び固まった堆積岩からも発見されている。日本には変成岩が広く分布しており、これらを丹念に調べると見つかるかもしれない」
と言っています。
発見された愛媛県のケースは、まさにこのマイクロ・ダイヤモンドです。
愛媛県は変成岩の分布が広いので見つかり易かったのかも知れません。

ダイヤモンドは、南アフリカやオーストラリアなどが主な産出国です。
10億年前より古い時代にできた大陸に多くみられ、高温高圧な地下100キロ以深のマントルでできたダイヤは、マグマの素早い上昇によって結晶構造を保ったまま地表近くに運ばれると考えられています。
日本は、地球を覆うプレートが沈み込む場所にあたり、比較的新しい岩石が多いので存在しないと思われてきました。
学術的には大変貴重で、「日本のような沈み込み帯でも、高圧の地下深くから物質が上がってくる現象があることを示している」とのことだそうです。
愛媛県では、古生代オルドビス紀の寺野変成岩類(4億3900万年前?)と三滝火成岩類(4億3970万年前?)が一番古い岩石です。(当ブログ「愛媛県の地質」参照)
これの分布地区は城川町あたりです。
このあたりはまさに黒瀬川構造帯と言って、高圧の地下深くからマグマが吹き上げて固まった所なので、この付近にもダイヤモンドがあるかも知れません。
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