FC2ブログ

放射能の地下水への影響

地下水は、限りある資源です。
自然災害は仕方ないところもあるのですが、開発と言う名の下に人間の手によってなくなっていくとしたらそれはとても残念な事です。

(1)世界の水資源
世界における水資源の分布をみると、地下水は淡水資源としては意外に多く、その量は、
①海洋 1,322,330,600km3(97.216%)
②雪氷および氷河 29,199,700km3(2.147%)
③地下水 8,342,800km3(0.614%)
で3番目となっています。
これは河川水の1,300km3(0.0001%)や淡水湖の125,100km3(0.009%)、塩水湖104,300km3(0.008%)などに比べても、地下水がいかに多いかがわかると思います。
ただし、水資源としてコスト的にも利用が可能なものは深度800m(1/2マイル)以浅に分布する地下水です。
その量は全体の1/2に相当する4,171,400km3です。
そして、残りの半分は深度800m以深に分布しています。

(2)日本の地下水量
この中で、日本における地下水量ですが、地下水を蓄えることのできる入れ物(地下水盆)についてよりも、そこに浸透することのできる降水や地表水の絶対量が十分にあるか、また、どのくらい入りうるかの方が重要と思われます。
日本の国土の約7割近くは山地からなり、そこは森林でおおわれています。
これは世界の平均約3割を大きく上回っています。
そして、残りの約3割が海岸平野をつくり、主に未固結の第四紀層からなっています。
日本の表面積を372,700k㎡と仮定し、未固結第四紀層の層厚を100m、その空隙率(間隙率)を0.1として、海岸平野に分布する第四期層が地下水盆となると仮定して計算すると、その体積は少な<見積もっても次のような値になります。
地下水盆(地下水の入れ物)=372,700k㎡×0.3×0.1km×0.1=1,120km3 になります。
日本は世界的にみても湿潤・多雨な地域に属し、年平均降水量は1,714mm(昭和41年からの全国約1,300地点の降水量から算出)にも達し、その量は6,390億m3にもなります。
蒸発量として50%を除いても約 3,200億m3になります。
量的にみても、わが国の地下水盆に供給するのに十分な水があるとみてよいでしよう。
一方、わが国の地表面は、未固結で粗い堆積物でおおわれているので、地表水が浸透する条件を十分に満足し、降水量の5%は浸透して地下水になると計算すると、約320億m3になります。

(3)地下水の利用
地下水の利用として、人間は1日あたり約4リットルの水を飲んでいます。
そして、1日の食事はその500倍にあたる約2000リットルの水を使って生産されています。
さらに、1トンの穀物を生産するためには、約1000トンもの水が必要となります。
今までは、
①地下水位の低下による水不足
②地球温暖化による気温の上昇

という2つの問題の影響がありました。
そこに今回の、
③福島第1原発の事故による放射能汚染
が加わったらどうなるのでしょうか?
今の現状でさえ、世界では、毎年琵琶湖10個分の水が消失しています。
これは、降水量、気温、蒸発量、気象データ、農業の水需要の量などを元に、地下水の消失量をシミュレートした結果です。
(4)放射能の地下水への影響
数日前は、海水の放射能量の問題がクローズアップしていました。
そして、放射能は広大な海に流れ出れば薄まり、人体に影響を及ぼすリスクはないとの見解を示していたのですが、ここにきて、原発を冷却するために使用された海水は放射能物質を含み、周辺の海、貯水池、地下水を汚染する可能性とともに、原子炉内外から漏れ出た水が危険と指摘する有識者が多くなりました。
確かに海水は、放射能が出ている限りは、徐々に危険になっていくと思います。
でも、地下水にまで影響するのか否かといえば、これは、
①この地下水の水脈の源泉はどこか?
②地下水脈の深度と遮水層の有無は?
③放射能の濃度と地下水盆の自然ろ過との関係は?

とかの、いろいろな要素が入ってきます。
そして、地下水は海水に比べると、数日くらいでは急激な変動は出ないと思います。
水道水は、利根川の水を使っていたので、雨の後すぐに放射能の影響が出たのですが、例えば熊本県なら100%井戸水なので、表流水の遮水をきちっとしてる井戸ならば影響は出なかったと思っています。
松山は、井戸水と石手川ダムの水が半分ずつなので、石手川ダムが放射能汚染されたら水道水にも影響すると思います。
井戸水への影響については、前のブログの「放射能と井戸水」や「井戸水は安全か?」のところで詳しく述べました。
いずれにせよ福島第1原発が収束しない限りは、早かれ遅かれ影響するものだと思います。
一日も早く収束することを願っています。

スポンサーサイト



最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR