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絶景ですが、危険な「トロルの舌」

トロルトゥンガ(Trolltunga、トロールの舌)は、ノルウェーホルダラン県オッダの町の北東にあるダム湖(the lake Ringedalsvatnet)の北側の高さ約700メートルの山の崖から水平に突き出た岩塊で、山の標高約1,000m付近にある絶景スポットです。
崖は、ハルダンゲル・フィヨルドから分岐するフィヨルド(Sørfjorden)の沿岸にあるチッセダル村の10キロメートル東方の地区(Skjeggedal)の東に位置しています。
断崖絶壁から突き出た岩盤が、ノルウェーで語り継がれる岩の妖精トロルの舌のように見えることから、トロールの舌(The Troll's tongue)と呼ばれています。
SNSに投稿された写真からトロルの舌の名が広がり、世界中から登山客が訪れる人気の絶景スポットとなりました。
曇りの日は雲海を、晴天の日はノルウェー「5大フィヨルド」のひとつとも称される眺めを楽しむことができます。
この場所は、柵など一切建てられていない崖っぷちなので、極めて危険な場所です。

トロルの舌の崖は先カンブリア時代の基盤岩の一部で、氷河の先端が崖に到達した約1万年前の氷期に形成されました。
氷河の水は山の割れ目を凍結させ、その結果大きな角ばった岩の塊をへし折り、塊は氷河の流れと共にその場から持ち去られました。
基盤岩である片麻岩の崖に沿って、深い亀裂が引き続き存在しています。
トロルトゥンガへの登山道もまた、片麻岩を含む削られた滑りやすい基盤岩の上を通っています。

片麻岩は、広域変成岩の一種で、縞状(しまじょう)構造は著しいのですが、片理や劈開(へきかい)の弱い、中粒ないし粗粒の岩石です。
元来は花崗岩と同じように、石英、長石、雲母を主成分とするものをさした用語であったのですが、いまでは組成を限定せずに用いられています。
岩石の化学組成いかんによって、ざくろ石、菫青(きんせい)石、珪線(けいせん)石などを含むことが多いのが特徴です。
普通角閃石で特徴づけられる片麻岩や、石灰ざくろ石、珪灰石、透輝石などを含む石灰質のものもあります。
片麻岩はいずれにせよ、比較的高い温度条件(400~600℃)で生成します。
ある種の片麻岩では、縞状構造の白色部が花崗岩のような組成と組織をもち、あたかも花崗岩マグマが縞状に注入されたようにみえるため、注入片麻岩と呼ばれています。
また、変形作用が強いため、長石を取り巻く他鉱物が細粒化し、長石が眼球状を呈するものもあり、これを眼球片麻岩と呼んでいます。
日本では北海道の日高帯、本州の飛騨(ひだ)帯、領家(りょうけ)帯、阿武隈(あぶくま)帯などの変成帯には、片麻岩の広く分布する区域があります。

トロルの舌(トロルトゥンガ)
ノルウェーのオッダという町にあるトロルの舌は、Ringedalsvatnet湖から700m上にある断崖絶壁から突き出た薄い岩が特徴の絶景スポットです。
「この場所から見る雄大な自然に感動すること間違いなし」がうたい文句ですが、そんな余裕があるかどうか疑問です。

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トロルの舌に人がいます。
手摺りも何もなく、こんなところを立って歩けるのも勇気がいると思います。
現地報道では、2015年、9月5日(土)、1人の女性が記念撮影をしようとして、バランスを崩し、崖から200〜300メートル下に転落し、命を落としたそうです。
これが地元の関係団体が把握する限り、現場での初の死亡事故だそうです。
死亡したのは、ベルゲン大学に通うオーストラリア出身の留学生 、Kristi Kafcaloudisさん(24)だそうです。
学生は、ベルゲン大学の人間科で、音楽と文化の科目を8月から勉強し始めたばかりだったそうで、当日は2人の友人と一緒だったとのことです。
30人ほどの地元の学生たちと自主的に集まり、一緒に行動していたとみられ、ベルゲン大学が主催する登山ツアーではなかったそうです。
事故が起きた時刻は18〜19時頃と、トロルの舌の頂上への到着時刻としては、遅めの時間帯だったそうです。
標高約1100 メートルあるトロルの舌は、登山の往復で8〜10時間はかかるそうです。
崖の先端での記念撮影写真は、そのあまりにも危険な背景が話題となり、SNSなどのインターネットで拡散されやすく、国内外の旅行や写真雑誌、テレビなどをはじめとして、「一生のうちで訪れておきたい世界の絶景スポット」として頻繁に紹介されています。訪問者は年々増加しており、2014年の登山者は4万人ともいわれています。
トロルの舌は自然の一部であるため、国民の共通財産だそうです。
国や民間施設がエリアを取り締まる事はなく、誰もが自由にアクセスできますが、「なにがおきても自己責任」という認識が、社会的に広がっている国ということもあり、トロルの舌をはじめとする「絶景=危険エリア」はどこも一般開放しています。
事故が起きても、誰かに責任を問うことが難しいようです。
でも、トロルの舌は、オーロラやフィヨルドに次ぐ、ノルウェーの観光名所として世界的に認識されつつあります。
これからも事故が発生するであろう状況に、地元がどう対応していくかは、今後の課題となりますが、あの岩塊に乗るのであれば手摺りくらいは必要だと私は思います。
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