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動態観測

地すべりの動きを調べる方法として動態観測があります。
その主な目的として、①すべり面計測、②移動量計測、③移動方向計測、④地下水位計測であり、これらの変動観測と水文観測結果から地すべりの発生や停止の判断をすることが出来ます。
動態観測は大きく分けて①地表変動観測、②地中変動観測、③水文観測から成っており、これらの観測方法と目的を次に説明します。

(1)地表変動観測

1)傾斜変動

①地盤傾斜計観測
  • 地表面の傾斜方向と量を求めることを目的としています。
  • 現場打ちのコンクリートの台の上に地盤傾斜計をN-S EーWの2方向に設置し観測します。

2)土塊移動

①地表伸縮計観測

  • クラックの変位量と変位速度を求めることを目的としています。
  • 亀裂(クラック)あるいは地形変換点をまたいで伸縮計と杭との間にインバー線を通しインバー線は塩ビパイプなどで保護し、あとは伸縮計の動きを観測します。
  • 特に危険な箇所での設置ではブザーなどで危険を知らせることも出来ます。
②ぬき板観測
  • 簡易な方法でクラックの変位量と変位速度を求めることを目的としています。  
  • 亀裂(クラック)あるいは地形変換点をまたいでぬき板を設置し、中央をノコギリで切りその開きをノギス等で観測します。
③亀裂測定
  • 簡易な方法でクラックの変位量と変位速度を求めることを目的としています。  
  • 構造物などで亀裂(クラック)がある場合は亀裂(クラック)の左右にコンクリート釘などで観測点を設置し、りその開きをノギス等で観測します。
④移動杭観測
  • 移動土塊の水平、垂直移動量を求めることを目的としています。
  • 地すべりブロックを横断する測線を木杭等で設置(ただし両端は不動点に設置することを原則とする)し、トランシットとメジャー等で観測します。
⑤ 光波測量
  • 移動土塊の水平、垂直移動量を求めることを目的としています。
  • 光波測距機を用い(移動杭観測より精度が高い)、測線を木杭等で設置し不動点から距離と方向を観測します。
⑥GPS自動計測システムによる観測
  • 移動土塊の変位量と変位速度を求めることを目的としています。
  • 変位の状況はインターネットで常時配信する他、異常変位発生時には携帯電話やメール等で警報発令が可能です。

(2)地中変動観測

1)傾斜移動

①設置型孔内傾斜計観測

  • すべり面土塊の変位量を求めることを目的としています。
  • 調査ボーリング後の孔内に傾斜計を挿入固定し自動計測します。
②挿入型孔内傾斜計観測
  • すべり面土塊の変位量を求めることを目的としています。
  • 調査ボーリング後の孔内に専用のガイドパイプのたわみを、傾斜センサーを内蔵したプローブを挿入して観測します。
  • 測定誤差も小さく、緩慢な地すべりのすべり面検知や、潜在性の地すべりの長期観測に有効です。


2)土塊移動


①地中伸縮計観測

  • すべり面のずれ量と速度を求めることを目的としています。
  • 調査ボーリング後の孔底で固定したワイヤーの端を地表に設置した計器に接続してワイヤーの伸び量を観測します。
  • 移動量の活発な地すべりの長期観測に有効ですが、緩慢な地すべりや潜在性の地すべりの観測には向かない。
②多層移動量計観測
  • すべり面のずれ量と速度、すべり面位置を求めることを目的としています。
  • 調査ボーリング後の孔内の各深度に固定したワイヤーを地上に誘導し、ワイヤーの伸び量を観測します。
  • 移動量の活発な地すべりの長期観測に有効ですが、緩慢な地すべりや潜在性の地すべりの観測には向かない。

③パイプひずみ計観測

  • すべり面位置と変位状況(変位量は求まらない)を求めることを目的としています。
  • 調査ボーリング後の孔内の各深度にゲージを装着した塩ビパイプを設置し、ひずみ量を測定器で観測します。
  • 緩慢な地すべりのすべり面検知や、潜在性の地すべりの長期観測に有効です。



(3)水文観測

1)地下水位

①地下水位計測定

  • 孔内水位の変動を求めることを目的としています。
  • 調査ボーリング後の孔内に塩ビパイプを設置するか、水位観測孔を近くに設置し、触針式水位計等で観測します。
  • 重要な地点には自記水位計を設置することもあります。

②間隙水圧測定

  • すべり面での水圧の変動を求めることを目的としています。
  • 調査ボーリング後の孔内に塩ビパイプを設置するか、水位観測孔を近くに設置し、間隙水圧計で観測します。
  • 重要な地点には自記水位計を設置することもあります。

2)気象

①雨量計観測
  • 雨量と雨量強度を求めることを目的としています。
  • 現場打ちのコンクリートの台の上に雨量計を設置し観測します。
②積雪深計観測
  • 融雪量を推定することを目的としています。
  • 自立型ポール等の上に積雪深計を設置し観測します。


株式会社NTO



 

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