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面河渓の自然と地形

面河渓を紹介します。

愛媛県久万高原町にある面河渓(おもごけい)は、石鎚山の南麓に広がる四国最大級の渓谷です。
水質日本一に輝いた仁淀川の源流域に位置し、その手つかずの自然は「未来に残したい日本の自然100選」や「水源の森百選」にも選ばれています。

面河渓の散策には4ルートがあります。
①(関門遊歩道)片道約20分
面河山岳博物館の駐車場から通天橋まで渓谷沿いに歩くルートです。
V字谷に架かる空船橋は神秘的な雰囲気が漂う絶景ポイントです。
②(面河本流ルート)片道約45分
紅葉が美しい紅葉河原など、見所の多い人気の散策ルートです。
虎ヶ滝の先には秘境度満点の難所「苔の桟道」があります。
③ (鉄砲石川ルート)片道約1時間15分
花崗岩をくりぬいたトンネルをくぐり抜け鉄砲石川沿いを散策できるルートです。
途中には無料で利用できるキャンプ場があります。
④(亀腹展望台自然散策道)1周約1時間30分
五色河原から亀腹岩山頂の亀腹展望台、パノラマ台を経由しぐるりと1周できます。
展望台までは急な坂道が続くハードなルートです。

こうした石鎚山系の多様な地形は、どうやってできたのでしょうか?
その秘密を解くカギは、その地質にあります。
日本は、プレートテクトニクスで唱えられているように、岩盤(プレート)の動きで生じた付加体でほぼ構成されています。
付加体とは、プレートが地下に入り込む時に、表面の地表が削られて溜まったものです。
削られたときに、その時の地層の変化がそのまま残るので、四国は、ほぼ綺麗なマーブルラインができています。
石鎚山系は、三波川変成帯という緑色片岩(伊予の青石)の土台の上にありますが、この中に円状の地層があり、複雑に地層が入り組んでいます。
そして、この円形状の地形は、石鎚コールドロンと言います。
これは、1500万年前の大噴火の後です。
阿蘇山のカルデラのように、大地が円形に陥没するほどの巨大噴火で起こったと言われています。
カルデラとは火山性の凹地形で、かつて陥没したカルデラの中味が噴出マグマなどで埋まったり隆起して現在は山になっているような場合、凹地形ではないのでカルデラとは呼ばず、コールドロンと称することが一般的です。
石鎚山や面河渓は、このコールドロンの内にあり、瓶ヶ森は外にあります。
現在、四国には火山はありません。
石鎚山を構成する岩は、火山活動によるものですが、火山の噴火口がないように、マグマが堆積によって高くなったのではなく、その後の隆起によるものです。
「第四紀」(約260万年前)から急激に隆起し始めたとされていて、現在も毎年2ミリづつ継続しているそうです。

石鎚山系の地形と地質は、そこで育まれる植生に影響を与え、動植物や人間の営みにも影響を与えています。
石鎚山の頂上近くの1700m以上には、シコクシラベ・ヒメコマツ・ダケカンバ等の亜寒帯林、その下の1000m以上にブナ・ミズメ・ナラ・カエデ類・ウラジロモミを主体とした冷温帯林、さらに下がってモミ・ツガを主体にブナ・シデ・カエデ類・ケヤキ等の混入する中間温帯林、700mの面河渓関門付近以上には、ウラジロガシが主体となった暖温帯林が見られます。
亜寒帯・冷温帯・中間温帯・暖温帯が気候帯に対応して垂直に分布しています。
西日本では、このエリアだけと言われており、極めて多様性に富んだ南方系及び北方系の動植物を数多く見ることができます。
そして、石鎚山の亜寒帯には、ミヤマダイコンソウ・ヒロハノコメススキ・ツガサクラのような純高山植物が見られ、イシヅチサクラ、オモゴテンナンショウのような固有種も存在します。
本来は日本アルプスの標高2000メートル以上の高山に自生している純高山植物が、その標高に満たない石鎚山に自生しているのは、鳥や昆虫などが持ち込んだものでも、ましてや人が持ち込んだ外来生物だからでもありません。
氷河期時代に北方から南下してきたこれらの植物が、氷河期時代の終息と共に、寒冷な高所へと避難して来て、そのまま残っているようです。
温暖化が進むと、絶滅することになるという予測も出ています。

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絶壁の岩が「亀腹」(かめばら)です。
「亀腹」は、五色河原の真向かいにそびえ立つ花崗岩の岩壁で、高さ100m、幅200mの巨大な壁が、垂直にそそり立っています。
大きな亀の腹のように見える姿から「亀腹」と呼ばれています。
近くで見ると、岸壁が迫ってくるように感じられ圧倒されます。
五色河原から亀腹山頂まで登る亀腹展望台コースもありますが、このコースは健脚の方向きです。
ハードな登りの連続です。

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ここが「五色河原」ですが、ここは、面河渓散策の中心となるスポットです。
ここで、本流ルートと鉄砲石川ルートが分かれます。
まず、「五色河原」を橋から見下ろすと清流の透明度に驚き、深い青色なのに川の底まではっきり見えます。
これまでに見たことがない渓谷の眺めです。
五色とは、苔の黒、水の青、紅葉の赤、岩の白、藻の緑を表わしています。

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面河渓を上流に進むと、ブナの木々や荒々しい渓谷さまざまな形の滝など、手つかずの自然が残っています。
また、つるつるした面河渓独特の花崗岩が広がっています。
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