fc2ブログ

亜麻仁油の効用について

最近、注目をされている亜麻仁油について調べてみました。

(1)亜麻仁油の効用
亜麻仁油(アマニ油)は、現代人に不足している「オメガ3脂肪酸」の一種である「α-リノレン酸」が豊富に含まれ、血栓(血液の塊)ができるのを防いだり、LDL(悪玉)コレステロールを減らしたりする働きが期待できるとわかってきたそうです。
亜麻仁油をとると、中性脂肪と悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の血中濃度を下げる働きが期待できるという報告があります。
1990年にオランダで行われた試験は、下のグラフの通りですが、被験者を、オリーブ油をとる群(15人)、ヒマワリ油をとる群(15人)、亜麻仁油をとる群(14人)に分け、毎日3食でそれぞれの油を20ミリリットルずつ、2週間にわたって摂取してもらった結果だそうです。
そして、試験の前後に中性脂肪、総コレステロール、LDLコレステロールの血中濃度の変化を比較しています。
結果を見ると、中性脂肪とコレステロールが有意に減少したのは、亜麻仁油をとった群とヒマワリ油をとった群で、オリーブ油をとった群では逆に増加が認められました。
総コレステロールは、亜麻仁油をとった群で明らかに減少し、ヒマワリ油をとった群ではわずかな減少でした。
LDLコレステロールは、亜麻仁油をとった群、ヒマワリ油をとった群ともに減少しました。
中性脂肪については、亜麻仁油をとった群のみで明らかな減少が認められました。
この結果では、中性脂肪とコレステロールをともに有意に減らし、メタボ対策に適しているのは亜麻仁油のα-リノレン酸(オメガ3脂肪酸のひとつ)と考えられます。

s_資料.jpg










亜麻仁油およびα-リノレン酸は、血液を健康にするだけでなく、さまざまな病気・症状の改善に役立つことがわかっています。
アメリカ心臓協会は、心臓病患者に46カ月にわたる追跡調査を行ったそうです。
これによると、亜麻仁油などα-リノレン酸を多くとると、心臓病の発症率が70%低減することを発見したそうです。
アメリカ、サンフランシスコに医療センターの調査では、脳出血の発症率についても検証が行われています。
対象者の96人を調べたところ、血清リン脂質(血液成分の一種)に含まれるα-リノレン酸が0.06%上昇するたびに、脳出血の発症率は28%ずつ低下することがわかったそうです。
その他にも、研究成果のある亜麻仁油の作用があります。
①がん
数あるがんの中で、α-リノレン酸の腫瘍に対する作用が最も発揮されるのは、乳がんではないかと考えられています。
これは、乳房は脂肪が特に多い部位であるため、α-リノレン酸が貯蔵されやすいからとのことです。
それを実証する試験は、カナダのトロント大学で行われています。
試験では乳がんと診断された女性を2つのグループに分けて、一方のグループには亜麻仁の種子が入ったパンをとってもらい、もう一方のグループにはふつうのパンを5週間半にわたって食べてもらいました。
その結果、亜麻仁の種子が入ったパンを食べたグループは、ふつうのパンを食べたグループに比べて、乳がんの腫瘍細胞の増殖が抑えられていたそうです。
ほかにも、亜麻仁油や亜麻仁の種子の摂取が、大腸がん・前立腺がんなどの進行を防ぐのではないかと報告もされています。
こうした報告からも、亜麻仁油などからα-リノレン酸を積極的に摂取することは、健康の維持に役立つものと考えられます。
②高血圧
ギリシャのハロコピオ大学では、総コレステロール値が200mg/dL以上の男性59人を2つのグループに分けて、一方のグループにだけ亜麻仁油を12週間にわたって摂取してもらう試験を行っています。
その結果、亜麻仁油を摂取していたグループは、摂取していないグループに比べて、最大血圧・最小血圧ともに降圧作用が見られたそうです。
③全身性炎症
ハロコピオ大学では、50人の男性に1日当たり大さじ1杯の亜麻仁油を12週間、摂取してもらっていました。
その結果、全身性炎症の指標であるCRP値が48%低下していたとのことです。
④肌の保湿機能に対して。肌荒れを気にする人
ドイツのハインリッヒ・ハイネ大学で行われた試験では、女性のグループに1日当たり2.2グラムの亜麻仁油を12週間とってもらったところ、皮膚からの水分喪失が10%減少し、肌荒れの改善も認められたそうです。
⑤免疫機能に対して
亜麻仁に含まれているα-リノレン酸や抗酸化物質(酸化を防ぐ物質)には、病気から体を守る免疫力を高める可能性があると、カナダのウェスタンオンタリオ大学の研究グループが報告しています。
報告によれば、α-リノレン酸などは免疫細胞に対する働きとともに、ある種の抗原に対する異常な反応を抑える作用もあるため、アレルギーやリウマチなどの自己免疫疾患の対策にも役立つ可能性があるとのことです。
ストレスがたまった人に
インドのラージャスターン大学の調べでは、ラットの試験によって亜麻仁油が脳内の酸化ストレスを軽減したことから、脳の神経細胞の損傷も抑える可能性があるのではないかと推測しています。

(2)どれくらいで効果が現れるのか
このように、人間にとってさまざまな良い効果を発揮する亜麻仁油ですが、一体どれくらい続ければその効果が発揮されるのか気になります。
今回は亜麻仁油を摂取してどれくらいの期間でどんな効果が現れるのかをご紹介します。
①数時間後〜14日くらいで出る効果
これはあくまでも目安で個人差はあるそうです。
【数時間後】
・気分が良くなる
・落ち着いた気分になって塞いでいた心が軽くなる
これは亜麻仁油の血行促進効果が影響しているとされています。
ティースプーン1杯を飲んだ数時間後にこのような症状が現れるのは血流が正常に流れ始めているからです。
血行が促進されると末端まで血液が流れ始め代謝が上がって体が温まり、必要な栄養素が届けられます。
【2日~7日】
・皮膚や肌質がなめらかになる
・ガサガサ肌が良くなり皮膚の剥がれおちが減る
・手指の裏側など末端がなめらかになる
亜麻仁油に含まれるαリノレン酸は皮膚から水分が蒸発するのを防ぐ効果があります。
また潤い成分のセラミドの原料にもなり、水分を閉じ込めてくれるそうです。
【2日~14日】
・幻覚や妄想症状の頻度が減少し、症状が軽くなる
亜麻仁油が含んでいるオメガ3脂肪酸は脳細胞膜を構築する原料になっています。
それにより不足してしまうと脳の機能に影響ができてます。
精神病の患者に亜麻仁油を定期摂取させたことで改善されたという研究結果もあるので、幻覚や妄想症状が軽い人はこの期間でも症状が軽くなるようです。
②2週~4ヶ月くらいで出る効果
【2週~6週】
・体が快適に動く
・関節炎などの症状が緩和される
亜麻仁油のオメガ3脂肪酸には抗炎症作用があります。
それが関節炎やリウマチの改善につながるのです。
オメガ3脂肪酸は炎症レベルのバランスと整え、発症している炎症を治癒する働きがあります。
またどの経路から発症した炎症にも有効な栄養素なのです。
【2ヶ月~4ヶ月】
・リウマチの痛みが緩和される
これは前項で説明した抗炎症作用の効果です。
・息がつまるような症状が減る
息がつまる原因の一つに細胞呼吸機能が関係してきます。
体を構築している細胞は一つ一つ呼吸をし酸素を取り入れて二酸化炭素を排出しています。
しかし血液循環が悪くなると血中の酸素が隅々まで行き届かずに細胞が酸素不足に陥りのです。
亜麻仁油のオメガ3脂肪酸は血液循環を良くする効果もあるため、酸素が細胞に十分届けられます。
・夜中の足がつる症状が緩和される
夜に足がつる原因としてむくみが考えられます。
むくみ原因は代謝の低下や血行不良、体の冷えです。これらは血行が促進されることで緩和されるそうです。
・目の痙攣症状が減る
目が痙攣する理由はさまざまありますが、その一つにストレスが挙げられます。
ストレスは自律神経やホルモンのバランスが崩れる原因です。
オメガ3脂肪酸はホルモンバランスを整える効果もあるそうです。
・皮膚のかゆみ、焼ける痛みがなくなる
・皮膚の色味やツヤが綺麗になる
・太陽の光りに反応する過敏症状が減る
皮膚のかゆみや太陽光の過敏症状は炎症バランスが崩れていることが原因です。
亜麻仁油には抗炎症作用があります。また亜麻仁油に含まれるαリノレン酸は潤い成分であるセラミドの原料です。
それにより肌が潤い健康的になるそうです。
③3ヶ月~8ヶ月くらいで出る効果
【3ヶ月~8ヶ月】
・食物アレルギーが減る
偏った栄養により腸内環境が悪くなって免疫力が低下すると食物アレルギーが発症する原因となります。
亜麻仁油のαリノレン酸はオメガ6脂肪酸のリノール酸過剰摂取によって引き起こされたアレルギーを抑制する抗アレルギー効果があるそうです。
・慢性的な感染症が緩和する
亜麻仁油に含まれるαリノレン酸が体内に不足すると、免疫力が低下しウイルスや細菌に対する抵抗力がなくなるそうです。
・肌の凸凹が消える
・上腕部の肌荒れが改善する
大きな凸凹の原因がニキビ痕になります。ニキビの原因であるアクネ菌と免疫細胞が戦い、それにより死滅した免疫細胞は膿となってしまいます。
また攻撃により過剰な炎症も発生するためそれを治癒しようと一部分だけコラーゲンが生成されてしまい、凸凹の肌になってしまうのです。
綺麗な肌には水分や油分のバランスも大切です。
そして亜麻仁油によって血流が改善され肌代謝が活発になりターンオーバーも促進されます。
・アルコールに対する耐性が上がる
・慢性的な疲労感が緩和する
アルコールの毒素を解毒する肝臓の細胞は活性酸素によって傷つきます。
また肝臓が弱ることで体内の毒素を解毒する機能が落ち常に疲れるような慢性疲労状態になります。
亜麻仁油には強い抗酸化作用もあるため、アルコール耐性が上がるそうです。
・寒さに強くなる
亜麻仁油の血行促進効果で基礎代謝が上がり、体が温まりやすくなります。
・心が穏やかになる、幸福な気持ちが長持ちする
αリノレン酸は脳の神経伝達システムをスムーズに促す効果があり、それにより自律神経のバランスが整います。亜麻仁油はうつ症状にも効果的だという研究結果も出ているそうです。

亜麻仁油は飲んで数時間後から素晴らしい効果を発揮すると実験結果からも実証されています。
ただし、熱には弱いみたいです。
70℃以上になると効果はないみたいなので、サラダに入れるとかの工夫は必要みたいです。
スポンサーサイト



最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR