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福島県喜多方市の地すべりと、水に関する地名

福島県喜多方市の西部に位置する高郷(たかさと)町では、4月下旬以降、県道に沿って地割れが拡大しており、地すべりも発生していることは、先日のブログでもお伝えしました。

喜多方市によると4月下旬、高郷町の県道新・荻野停車場線で、道路脇の排水溝(側溝)が浮き上がり、地割れが見つかりました。
亀裂は日を追うごとに広範囲で確認されたことから、5月4日、およそ1キロに渡る区間の県道を通行止めにしています。
5月17日には民家の敷地でも新たな亀裂が見つかり、農地にも広範囲で亀裂が広がっていることから、福島県では柔らかい粘土質の地盤に地下水が浸透したことが原因と見られる「農地地すべり」の可能性が高いと判断しています。
現在では、地盤伸縮計を設置し、24時間体制で地すべりを監視している状態だそうです。
地すべりの現場は、福島県から新潟県に向かう阿賀川(下流では阿賀野川)沿いの「揚津(あがつ)地区赤岩」と呼ばれる県道沿いになります。
この「あか」は、古い言葉で「水」を意味し、水気が多く、地盤が軟弱な湿地帯につけられることから、水害の危険が及びやすい場所につけられる地名だそうです。
さらに「揚津地区」の「あが」は、文字どおり「上がり・揚がり」の意味で、もともとは低かった土地を高くした場所につけられるケースが多く、瀬戸内海に面した広島県呉市の「阿賀」や、兵庫県姫路市の「英賀」など、いずれも「水」と関係する場所と言われています。

古代の集落は、湧き水や川の近くに発生したことより、水は人々の生活には欠かせないものです。
したがって、この水に関する地名は、私の住んでいる松山市にもたくさんあります。
「泉町」「和泉」「和泉北」は、湧き水がいろいろなところから出たところです。
地名は、もともとは「出水」(いずみ)であったと言われています。
「溝辺町」(みぞのべまち)は、石手川近くの地域は「水の辺」(みずのへ)と呼んでいたそうで、それから転訛したそうです。
「樽味」(たるみ)は、土地が低いので「水の勢いのたるみたるところ」と呼ばれ、「垂水」(たるみ)から今の「樽味」になったそうです。
「柳井町」は、井出神社の東に「柳井の泉」があったのが語源だそうです。
「清住」(きよずみ)は、昔は「亀代住」と呼ばれていたそうです。
「住」は「澄」であり、きれいな水を意味します。
「平井町」(ひらいまち)は、この地域は伏流水が豊富で、泉があったことによると書かれていますが、何故「平井町」にしたのかはいまいち説明不足です。
「船ヶ谷町」は、船の形をした谷を意味しますが、「ふね」は湧き水を意味することから、水が湧き出る谷とも考えられます。
「井門町」(いどちょう)は、井戸や湧き水の門や樋があったことを示しています。
松山市だけでも、水に関する地名は、まだまだいっぱいあります。
地名を調べるだけで、水だけでなく、地形や地質などの概要もつかめるのが何か不思議な気さえしてきます。

地割れ

地割れが起きた県道新郷・荻野停車場線(喜多方市が5月20日に撮影)
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