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デボン紀について

地質時代には、いろいろな時代がありますが、今回はデボン紀について調べてみました。

デボン紀(Devonian period)は、地質時代の年代区分の一つです。
【期間】
古生代を六つに区分した時代で、シルル紀と石炭紀の間にあたり、古生代で 4番目に古い紀です。
約 4億1920万年前から約 3億5890万年前までの期間期間と言われていますが諸説あります。
【名前の由来】
イギリス南部のデボン州に分布するシルル紀の地層と石炭紀の地層にはさまれる地層をもとに設定された地質時代であり、このデボン州にちなんで命名されました。
デボン紀は、魚類の種類や進化の豊かさと、出現する化石の量の多さから、「魚の時代」とも呼ばれています。
【生物】
現世の魚類の大部分が属する硬骨魚類もデボン紀に大発展しました。
これは、シルル紀で大陸河川域で棘魚類から分岐、進化したと考えられています。
乾季などで気候が乾燥する時期には、水中の酸素濃度(溶存酸素)が低い環境にあるため、ハイギョやシーラカンスなどの肺を持った肉鰭類が登場しました。
さらにデボン紀後期には、ハイギョ類のエウステノプテロンか近傍の種から、アカントステガやイクチオステガといった両生類が出現しました。
アジやタイなど、現世の大部分の硬骨魚類が属する条鰭類の真骨類には肺がないのは、遊泳力向上のために肺が浮き袋に変化したからだそうです。
このため、デボン紀の硬骨魚類は条鰭類を含めて肺があり、空気呼吸をしていたと思われています。
実際、デボン紀に登場して現生する条鰭類ポリプテルス目、ガー目、アミア目は、空気呼吸ができます。
前代のシルル紀には、既にダニ(鋏角類)や、ムカデなどが属する多足類が陸上に出現しており、節足動物の陸棲化は脊椎動物よりも進んでいました。
そして、約4億年前のデボン紀前期には、昆虫類が誕生しました。
この昆虫類を含む六脚類の起源は、先行して上陸していた多足類である、と以前は考えられていました。
しかし、遺伝子解析から昆虫類は、カニやエビが属する甲殻類や、ミジンコやフジツボが属する鰓脚類が、六脚類により近いと判明しています。
この結果から、昆虫類は現生の淡水のミジンコとの共通の祖先種から、後期シルル紀の淡水域において生息していたと考えられています。
その祖先種から、前述の河川と陸上の境界域で進化を重ね、陸棲化したのが昆虫だと考えられています。
実際、出現当初の昆虫類の化石は、淡水域と陸上であった場所でしか発見されておらず、また現生の昆虫のほとんどが陸棲です。
ただし、デボン紀の昆虫は、現在発見されている化石からは翅の獲得はみられず、原始的な形態でした。
現在の昆虫類は、動物種の大半を占めるほど多種ですが、その多様な進化は石炭紀以降で顕著になったと思われています。
また、節足動物門のクモ・ダニも見られています。
サメなどの軟骨魚類は、前期デボン紀には存在していました。
ただし歯の化石には、それよりも古いシルル紀末期のものもあるため、厳密に言えば、起源は前代のシルル紀にあるとも考えられています。
中期デボン紀には、クラドセラケが登場しました。
捕食生物であり、7対の鰓を有し、硬い歯、背びれ、尾びれの形状と、現生のサメと変わらない形態をしていました。
この軟骨魚類のほか、甲冑魚(かっちゅうぎょ)類の無顎(むがく)類や板皮(ばんぴ)類の多くの種類が分化しました。
海生の無脊椎動物では、腔腸(こうちょう)動物の層孔虫類・床板サンゴ類が栄え、コケムシ類などとともに礁(しょう)を形成しました。
腕足類ではスピリファ科の分化が著しく、アンモナイト類もこの時代に出現しています。
デボン紀後期から石炭紀初期は、5大大量絶滅の一時期であり、特にサンゴ礁を作る赤道域の浅海域で選択的に絶滅が起こっています。
この大絶滅により、海洋生物種の82%が絶滅したそうです。
その中には、デボン紀に繁栄を極めたダンクルオステウスなどの板皮類や、原始的な脊椎動物である無顎類の大部分や、プロエタス目を除いた三葉虫の大部分が含まれています。
【植物】
この時期の陸上は今までとは大きく異なる様相をしています。
陸上には原始的な維管束植物(維管束・・・水・ミネラル・光合成産物を植物体全体に輸送するための組織で、木部と師部の2つから成ります)が出現し、そしてデボン紀後期には樹木さらには種子植物、地球史上最初の森林が登場しています。
また、裸子植物(種子植物のうち、胚珠が裸出し、したがって種子もむきだしになっている植物のこと)が、シダ植物から分化しました。
鱗木(りんぼく)などの木性シダ植物の大木も出現しています。
【岩石】
シルル紀末からデボン紀の前半に、古大西洋(イアペタス海Iapetus Ocean)により隔てられていた古北米大陸がプレート運動で古ヨーロッパ大陸に接近・衝突し、広大なローレンシア大陸(ローレンシア台地)が形成されました。
両大陸が衝突した北アメリカのアパラチア地方からスコットランド北部のカレドニア地域を経てスカンジナビア半島・グリーンランド東部に連なる激しい造山運動がありました。
これを、ヨーロッパではカレドニア造山運動、北アメリカではアパラチア造山運動として知られています。
造山運動の結果生じた山地周辺や内陸盆地には、乾燥気候下で生成された旧赤色砂岩層が堆積しました。
愛媛県では、前述のシルル紀からこのデボン紀にかけて、岡成層と呼ばれる東宇和郡野村町岡成から城川町寺野付近にかけてほぼ東西方向に点在する岩石があります。
これは、大陸の上を覆った流紋岩や石灰岩、そして酸性火山砕屑岩であり、石灰岩中には鎖サンゴや蜂の巣サンゴの化石が含まれています。
【気候】
サンゴ礁が広く分布することから、気候は概して温暖であったと考えられていますが、南半球の極地域には氷河の発達もありました。
日本では、北上山地、阿武隈山地、飛騨山地、西南日本外帯にシルル系とともに細長く分布しています。
炭素、酸素、ストロンチウムなどの同位体測定や、元素分析による古環境解析から、気候の急激な寒暖の変化、海水面の後退、乾燥化、低酸素化、などの大きな環境変化がデボン紀後期に繰返し発生し、おそらくこれらの環境変化が大量絶滅の要因だと考えられています。
デボン紀の開始時期にあたる約4億2000万年前から、複数の陸塊同士(ローレンシア大陸やバルティカ大陸など)が衝突し、ユーラメリカ大陸が赤道直下に誕生しました。
現在の北アメリカ東海岸、グリーンランド、スコットランドがユーラメリカ大陸の一部でした。
ユーラメリカ大陸には、陸塊の衝突時にできた巨大な山脈がありました。
その山脈が大気の流れを大きく遮り、恒常的な降雨を周辺地域にもたらしていたそうです。
そのため長大な河川が出現し、この河川に沿って動植物が大陸内部まで活動範囲を拡げていくことが可能となったと言われています。
前代のシルル紀に、既に植物の陸棲化は開始していましたが、デボン紀には河川に沿って大規模に植生域が拡大していったそうです。
アーケオプテリス(またはアルカエオプテリス、Archaeopteris)などのシダ状の葉を持つ樹木状植物が誕生したことにより、最古の森林が形成されていったそうです。
そして、この森林の拡大にしたがい湿地帯も同時に形成されていきました。
河川と森林そして湿地帯の存在が生物種の進化を支え、さらに大陸内部の気候は、乾季や、時には大規模な乾燥期もあったため、前述する昆虫類や両生類など、より乾燥に強い生物種の誕生を促したとされています。
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