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西之島に海鳥が帰ってきた

今は、噴火も終息にむかっている西之島です。

国土地理院は、日本の国土面積が2017年10月1日時点で、37万7973・89平方キロと発表しました。
前年同期より2・32平方km拡大したのですが、これは小笠原諸島の西之島(東京)が噴火によって大きくなったことが主な要因です。
昨年6月に、13年の噴火後初めて作製した地形図を基に面積を算出しているそうで、国土地理院が西之島の増大を国土面積に算入するのは初めてだそうです。
国土地理院によると、西之島の面積は噴火前より2・43平方km大きくなり、2・72平方kmになったそうです。
引き算をすると、それまでの西之島の面積は0・29平方kmなので、いかに拡大したのかがわかります。
測定は16年12月に実施なので、現在はもっと大きくなっている可能性があると思います。

この西之島ですが、2016年10月に実施された初の上陸調査で、複数の海鳥の繁殖が確認されました。
噴火前に繁殖が確認されていた海鳥は8種でした。
当時の面積は東京ドーム5個分にも満たなかったのですが、小笠原諸島の中では最も多くの種が繁殖していました。
森林総合研究所の主任研究員の川上和人さん(鳥類学)によると、「小さいが海鳥にとっては楽園のような場所」だそうです。
脅威になるネズミやネコなどがおらず、巣を作りやすい環境を変えてしまうような外来植物も入っていませんでした。
特にアオツラカツオドリの国内の繁殖地は他に尖閣諸島だけで、噴火の影響が注目されていました。
そして、上陸調査に参加した川上さんが溶岩流を免れた場所を調べたところ、8種のうち3種の営巣が確認できたそうです。
アオツラカツオドリは抱卵中で、カツオドリの若鳥がおり、オナガミズナギドリの巣穴も多数あったそうです。
アジサシの仲間は、繁殖は確認できていないそうですが、島の近くを飛んでいたそうです。
大規模な噴火だったにもかかわらず、海鳥はなぜいるのでしょうか。
川上さんによると、海鳥は場所に対する執着性が強いそうです。
寿命が数十年と長い種も多く、仮に1~2年繁殖できなくても落ち着いた後に巣が作れれば戻るそうです。
また、カツオドリの仲間2種は大型ですが、アオツラカツオドリは秋から冬、カツオドリは夏と繁殖期が違うため、営巣場所が狭くても共存できているのではないかとのことです。
川上さんは今回の調査の最大の成果を「生態系を構成する機能が維持されていることが確認できたことだ」と話していました。
現在の島のほとんどは溶岩に覆われていますが、周辺部は火山噴出物が細かな岩石の粒となって堆積しているそうです。
これは、浜ができて、海岸性の植物が根を張りやすい環境とのことです。
このような場所に、海鳥によって植物の種が運ばれ、さらに海鳥のふんは肥料になります。
動物の死骸などを食べる昆虫のハサミムシなどもみつかり、多様な生物が生きるための生物同士のつながりが保たれているそうです。
西之島のように大陸や他の島からはるか離れた土地で、新たな生態系が作られていくのが観察できるケースは海外でもほとんどないそうです。
川上さんは「どんな生態系ができるかは全く予想できない。島の生物相の成立をこの目で見るのは島しょ生物学者の夢の一つ。人類共通の財産として変化を見守ってほしい」と訴えています。
植物も、動物もたくましいですね。
アスファルトだって、コンクリートだって、ちょっとした亀裂の間からたくましく芽が出ているのをよく見かけます。
このような生態系を見守っていくことが、地球に対するやさしさだと思います。

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