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熊本県の「布田川断層帯」が、国の天然記念物に

熊本県の「布田川断層帯」が、国の天然記念物になるかも知れません。

国の文化審議会は11月17日に、昨年4月の熊本地震で益城町の地表に現れた「布田川断層帯」の活断層3カ所を、国の天然記念物に指定するよう林芳正文部科学相に答申しました。
国指定天然記念物の活断層は阪神淡路大震災の野島断層(兵庫県)など9件あります。
愛媛県でも、砥部町の衝上断層が、国の天然記念物になっていますが、熊本県では初めてだそうです。
来春、答申通り指定される見通しとのことです。

「布田川(ふたがわ)断層帯」は、阿蘇外輪山の西側斜面から宇土(うと)半島の先端に至る活断層帯です。
「日奈久(ひなぐ)断層帯」もありますが、この断層は、その北端において「布田川断層帯」と接し、八代海南部に至る活断層帯です。
「布田川断層帯」は、熊本県阿蘇郡南阿蘇村から上益城郡益城町(かみましきぐんましきまち)木山付近を経て、宇土半島の先端に至る断層帯です。
下図のように、本断層帯は、概ね東北東-西南西方向に延び、全体の長さは約64km以上の可能性があります。
「布田川断層帯」は、断層線の分布等から、阿蘇村から木山付近に位置する長さ約19kmと推定される布田川区間、木山付近から宇土市中心部に位置する長さ約20kmの可能性がある宇土区間及び宇土市住吉町(すみよしまち)から宇土半島北岸に沿って宇土半島先端に至る長さ約27km以上の可能性がある宇土半島北岸区間からなります。
このうち、宇土区間の一部と宇土半島北岸区間は、従来認定されておらず、重力異常の急変帯の分布などから布田川区間及び宇土区間東部の西方延長部において地下に伏在する活断層として新たに推定されたものです。
布田川区間は、南東側が相対的に隆起する上下成分を伴う右横ずれ断層であり、一部では複数の断層が並走して小規模な地溝帯を形成しています。
宇土区間及び宇土半島北岸区間は、南東側が相対的に隆起する上下成分を伴う可能性があります。
また、「日奈久断層帯」は、上益城郡益城町木山付近から葦北(あしきた)郡芦北町を経て、八代海南部に至る断層帯です。
本断層帯は、概ね北東-南西方向に延び、全体の長さは約81kmである可能性があります。
「日奈久断層帯」は過去の活動時期から、益城町木山付近から宇城市豊野町山崎(うきしとよのまちやまさき)付近まで延びる長さ約16kmの高野-白旗(しらはた)区間、宇城市豊野町山崎から芦北町の御立(おたち)岬付近に分布する長さ約40kmの日奈久区間及び御立岬付近から八代海南部に位置する長さ約30kmの可能性がある八代海区間に区分されます。
「日奈久断層帯」は、断層南東側の相対的が隆起する上下成分を伴う右横ずれ断層であり、一部では断層が並走して小規模な地溝帯を形成しています。

「布田川断層帯」は最大震度7、マグニチュード7・3を観測した熊本地震の震源断層です。
文化庁によると、嘉島町から益城町、西原村までの長さ約31キロでほぼ連続的に露出し、多くの地点で北東-南西方向の横ずれが確認されました。
益城町によると、答申を受けた3カ所は、
・杉堂地区の潮井水源公園一帯1万1799㎡
・上陳・堂園地区の農地7928㎡
・福原・谷川(たにごう)地区の民家宅地1689㎡
です。
杉堂地区では潮井神社の境内に長さ約8mの横ずれの活断層が現れ、最大約70cm沈下しています。
堂園地区の農地では、長さ約180mの活断層が露出し、東西方向に最大2・5メートルずれ、あぜがクランク状になっています。
谷川地区の民家宅地では、長さ約40~35mの2本の活断層がV字形に出現し、それぞれ最大70センチ~40センチ沈下しています。
文化審議会は、3カ所の活断層について「多様な断層運動の痕跡は学術的価値が高く、地震の被害を将来に伝える遺構としても貴重」と評価しました。
町は昨年6月に杉堂と谷川両地区を、今年6月には堂園地区をいずれも町文化財に指定し、国に天然記念物指定を求めていました。
今後は、有識者らでつくる専門委員会を設け、断層の保存・活用方法を検討するそうです。
西村博則町長は「熊本地震を後世に引き継ぐことは私たちの責務。防災・減災教育や環境教育の拠点となるよう整備していきたい」と話しているそうです。


国の天然記念物に指定される上陳・堂園地区の農地に現れた活断層です。
2016年5月撮影しています。


「布田川断層帯」と「日奈久断層帯」の位置関係がわかる図です。


「布田川断層帯」の活断層3カ所の位置図です。







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