フォンセカ湾のマングローブ林消失について

中央アメリカ中部、太平洋岸にフォンセカ湾があります。

このフォンセカ湾(Golfo de Fonseca)ですが、北西はエルサルバドル、北東はホンジュラス、南東はニカラグアに囲まれ、南西に開口する湾です。
奥行約 50kmで、最大幅は約 80kmですが、エルサルバドルのアマパラ岬とニカラグアのコシグイナ岬にはさまれた湾口の幅はわずか 30kmの遮蔽された湾です。
そして、湾内にはティグレ、サカテグランデ、メランゲラなどのいくつかの島があります。
このように、遮蔽された湾の中では、マングローブ林が大部分を占めていました。
フォンセカ湾だけでなく、中米では6,603km の海岸線をもち、56 万7,000ha のマングローブ林と1,600km のサンゴ礁を擁しています。
さらに、中米の天然林の7%はマングローブ林となっています。
その意味でマングローブ林は、最も代表的な沿岸生態系と言うことができます。
マングローブの林には沢山の生き物がすんでいます。
木々の上には哺乳類や鳥類、爬虫類、両生類が住み、水中には、エビやカニ、貝などが暮らします。
張りめぐらされた呼吸根や支柱根は多くの稚魚が安心して暮らせる大切な空間を提供してくれるとともに、マングローブを中心とした食物連鎖が成り立っています。
潮が引いた時には、多数のカニ等の甲殻類が姿を現します。
干潟の近くではシオマネキ類やミナミコメツキガニなどが出現し、森の中にはアシハラガニ類やイワガニ類が多数生息しています。
潮が満ちてくると、地面に掘った穴の中にもぐりこんでやり過ごすものが多いのですが、中には木に登って過ごすものもあります。
なお、潮が満ちるとガザミやノコギリガザミなど、大型のカニが姿を現します。
貝類では、キバウミニナなどの巻貝、ヒルギシジミなどの二枚貝がいます。
これらの多くはマングローブ植物の落葉や種子を食べています。
大陸間の陸橋という地理的特性と多様な気候、緯度・経度、地質、そして潮位の変化により、この地域の沿岸生態系は、潜在的に世界で最も高い生産力を有するもののひとつとなっています。

このマングローブ林ですが、近年では燃料やエビの養殖場造成等のために伐採が進み、危機的な状態にあります。
養殖場は、経済的利益をもたらします。
しかし、もともとあった自然の生息地なので、養殖場がもらたす沿岸・海洋生態系への悪影響を忘れてはいけません。
この地域におけるマングローブ林保全に対する関心は高く、既に再植林や漁業組合による保護のための監視活動など、マングローブ林回復の試みもなされています。
中米地域では、マングローブ林だけでなく、森林の消失についても深刻です。
UNEP によると中米地域では、1990 年から1995 年の間に、毎年600 万ha の森林が伐採、あるいは焼失により減少しているそうです。
このような森林の消失は、南米においては現在かなり安定してきているのに対し、中米では逆にわずかに増加しているそうです。
面積比率で言うと、中米地域は35%が森林で覆われていると推定されていますが、何らかの形で保護されているのはその半分だけであり、中米諸国の森林の大半は、消失を止める手立てをもっていません。
その結果、毎時平均45ha の森林が消失しているそうです。
深刻な問題ですが、フォンセカ湾の自然改変などは、日本の諫早湾とよく似ているケースです。
地球上で、一番の宝物は自然です。
この自然をなくして、人工のものばかりを造ったら地球が崩壊してしまうのを止めることが出来ないと思います。
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