片理面と層理面について

地質調査では、岩盤の露頭を観察する時に、「片理」と「層理」についての区別があります。

片理(へんり schistosity)とは、結晶片岩など低温高圧型の広域変成岩に特徴的にみられる構造で、薄い葉状またはレンズ状に分かれるような葉状岩の組織で、雲母や角閃石のような板状,柱状,針状の不等粒状(inequant)の鉱物が一定方向に、薄く平行に剥がれやすくなります。
特に、絹雲母,石墨など軟らかい鉱物が集ると、そこにできる面から剥がれやすくなります。
そして、割れる面を片理面と呼んでいます。
片理面は、後に述べる層理面とほぼ平行なものもあり、一般に傾斜の緩い面は、層理面に沿う既存の鉱物が再結晶時にさらに成長したりして、層理面を模写するように鉱物が配列してできたものもあります。
ただし、両者が大きな角度で交わる例も少なくありません。
そして、
・雲母や緑泥石のような鱗片(りんぺん)状鉱物が底面を平行にして配列する場合
・角閃石のような柱状鉱物が伸長方向を平行にして配列する場合
には、岩石に顕著な片理が生じます。
このような場合には、片理のみならず、岩石が片理の方向に割れやすい性質を示し、この性質を、岩石の劈開(へきかい)と呼んでいます。
片理には、柱状片理、針状片理、板状片理や鱗片状片理などの種類があります。

層理(そうり stratification)は、火山岩や堆積岩の中にみられる層状の構造のことです。
砂岩や泥岩など、異った物質でできた地層の境目を示し、層理に沿って上の地層を剥がすと平らな面が現れます。
この面の水平的な広がりを層理面または地層面と呼んでいます。
崖などでは平行の縞に見えますが、これは地層が堆積するときの堆積物質や、条件の変化による岩質,粒度,膠結物の違いによって生じます。
地層を構成する最小の単位をなす面はラミナ(lamina)で、ラミナは1枚の単層の中にも砂や泥の1回ずつの堆積を示す細い筋のことで、葉理(ようり)とも呼んでいます。
単層の内部にみられる葉理は、
・色調や粒径の違い
・粒子の組成の違い
によって認識されますが、層理と葉理の両者を厳密に区別できないことがあります。
層理と葉理は、岩質によって上下の地層と区別できる単層の厚さによって区別されることが多く、この場合、単層の厚さが1cm以下のものを葉層と呼び、1cm以上の単層と区別しています。
この両者に対応する成層状態が、葉理(1cm以下)と層理(1cm以上)です。
ただし、通例では、葉理面も、層理面と呼ばれています。
成層状態を単層あるいは葉層の厚さによって区分する場合は、
①極厚(ごくこう)層理(1m以上)
②厚層理(30cm~1m)
③中層理(10~30cm)
④薄層理(1~10cm)
⑤葉層理(0.3~1cm)
⑥薄葉層理(0.3cm以下)
という分類が用いられています。
また層理という言葉は、単に厚さで区別されるだけでなく、堆積時に単層がつくる構造や、単層の内部構造などを区別するときに用いられています。
例えば、斜交層理や級化層理という言葉がありますが、これはある特定の成層状態を表した堆積構造を示しています。
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