タンザニアのナトロン湖とフラミンゴ

タンザニアで、「炎の湖」と呼ばれているナトロン湖を紹介します。

ナトロン湖 (ナトロンこ、Lake Natron) は、アフリカ・タンザニア連合共和国北部のアルーシャ州ロリオンド県にある強アルカリ塩湖です。
湖の北岸はケニア共和国との国境線に接しています。
湖の大きさは降雨量によって変動しますが、最大で長さ57 km、幅22 kmもある大きい湖ですが、水深は浅く3mに満たないそうです。
湖の南端から東方にゲライ山、南端から南方にオルドイニョ・レンガイがあり、中央ケニア高地に23,207 km²の大きな集水域を持ち、主な流入河川は北から国境線を越えて流れ込むエワソ・ンギロ川 (Ewaso Ng'iro River or Ngare Nyiro River) と北西から流入するPeninj川です。
また、湖の底や周辺から噴き出す、熱くソーダ分に富んだ湧水も湖水を養っています。
流出口は地表・地下ともに無く、水の損失は蒸発のみによって起こるそうです。
タンザニアの標高の低い半乾燥地域にあり、年間の降雨量は、800 mmに満たないそうで、その降雨のほとんどが12月~5月の間に降るそうです。
そして、日中の気温はしばしば40℃を超えるそうです。
この暑い乾燥した環境のために、湖の蒸発率は高く、塩性の土地から継続して塩分が流入するため、湖水の塩分濃度は極めて高くなっています。
ナトロン湖の塩水は少なくとも8%の塩化ナトリウムを含んでいるそうです。
ナトロン湖は溶解した炭酸ナトリウムが豊富なため、触れるとヌルヌルするそうです。
また、湖の北西側は少なくとも2,100 km²が厚さ平均1.5 mの混合塩の層によって覆われているそうです。

北方のマガディ湖とともにマガディ-ナトロン盆地を形成しています。
鮮新世後期と更新世の間、何回かこの盆地に広大な湖ができたと考えられていて、多数の乾燥塩湖層があります。
約5,000~6,000年前の雨の多かった時期以降、ナトロン湖は乾燥した環境の中で縮小を続けており、やがて塩類平原となり、最終的に草原になると推測されています。

ナトロン湖は、その非常に高い蒸発率によって特徴的な色彩を見せています。
乾季の水が少ない時期は、湖水の塩分濃度が上昇し、好塩性微生物が繁殖をはじめるレベルに達します。
好塩性微生物はある種の藍藻類を含んでいます。
藍藻類は水中で成長して植物のように光合成によって自らの栄養分を得る微小生物です。
藍藻類などが持つ赤い色素が、湖一面に広がる深い赤みを生み出し、浅瀬をオレンジ色に染めています。
湖面に析出するアルカリ塩の固形物も、湖に住む好塩性微生物によって時として赤やピンク色に染まります。
結晶化したソーダ分の塊は丸く成長しながら、湖面に不思議な模様を作り出しています。

ナトロン湖のアルカリ性はアンモニアと同程度のpH 9~10.5にもなり、アンモニア並みにキツいアルカリ性で、湖の近く木々は生えず、日陰もありません。
そのあまりにも強いアルカリ性の水のために、生物を石に変えてしまいます。
ナトロン湖の水温は高いときには60℃にもなり、アルカリ性はアンモニアと同程度のpH 9~10.5に達します。
また大量の炭酸水素ナトリウムを含んでおり、この特異な性質によって湖に落ちた生物は腐らずに石灰化して石のようにそのままの姿で固まってしまうそうです。
そして、降雨の後は塩分濃度が突然に変化するそうです。
極端で可変な環境ために生物の多様性は低いのですが、この環境に適応した少数の生物種の個体群サイズは大きいそうです。

湖の周りの干潟ではコフラミンゴとオオフラミンゴの大きな群れが棲息しています。
コフラミンゴは塩水から赤い色素を持つ藍藻類スピルリナ (Spirulina spp.) を濾し取り、オオフラミンゴは湖の浅瀬にいるカイアシ類を食べています。
湖の塩分が増加すると藍藻もその数が増えていき、より多くのコフラミンゴの巣を養うことができるそうです。
ナトロン湖は絶滅の危機が心配されるコフラミンゴが継続して繁殖を行う唯一の湖になっており、大地溝帯に住む250万羽のコフラミンゴがこの湖で繁殖を行っています。
ここがコフラミンゴの唯一の繁殖地となっているのは、苛烈な環境であるがゆえに繁殖地を脅かそうとする捕食者たちの侵入を防いでいるためだそうです。
そうです。
フラミンゴは、この苛酷な環境を唯一選んで生息しているのです。
敵がいないこの湖は彼らにとって「安全な」繁殖地となっていますが、彼らも最後にはこの湖の餌食となり、石となって水の底へと沈んでいくことになります。

ナトロン湖にはたった1種のキクラ科の魚類であるオレオクロミス・アルカリクス(Oreochromis alcalicus)が、水温36℃-40℃の湖岸の熱水泉流入口に棲息しています。
この魚はグレート・リフト・ヴァレーの塩湖に固有の種であり、高い水温・塩性とともに降雨後の急激な水質の変化にも耐えられるように適応しているそうです。
そして、1999年、ナトロン湖から新たに2つの近縁種であるOreochromis latilabris と Oreochromis ndalalani が報告されました。
ナトロン湖の周囲には、ほかに、オグロヌー、シマウマ、ガゼル、アフリカゾウ、クロサイ、キリン、アフリカスイギュウ、インパラなどの哺乳類が棲息しています。

現在、ナトロン湖に流入する淡水が増加し、塩分濃度のバランスが脅かされています。
その原因は、流域での山林伐採の計画と水力発電所の計画によるものだそうです。
これらの開発計画の中には、湖の北端に淡水を食い止める堤防の建設も含まれていますが、生息地での塩分希釈という脅威は、今なお深刻です。
ナトロン湖への新たな脅威として、湖岸に開発が検討されているソーダ灰工場があります。
この施設では、湖からポンプで水を汲み上げ、炭酸ナトリウムを抽出したうえで輸出用の粉末洗剤を作るそうです。
そして、これに伴って1,000人以上の労働者が住むことになるほか、工場などのために石炭火力発電所も設けられる予定になっています。
さらにデベロパが生産能力増加のために雑種エビを導入する可能性があります。
英国王立鳥類保護協会のアフリカ担当者であるクリス・メイジンさんは、「希少なフラミンゴが、このような危機に直面してもなお繁殖を続けるという可能性は、ほぼゼロに近い。この開発はアフリカ東部で絶滅の危機に瀕しているフラミンゴを見捨てるものだ」と語っています。
現在、20の環境保護団体によるグループがこの開発計画を止める活動を世界的に行っています。


ナトロン湖の別名は「炎の湖」です。
水中の微生物が大繁殖する頃に真っ赤な炎のような姿になります。
ナトロン湖は、その非常に高い蒸発率によって特徴的な色彩を見せます。
藍藻類などが持つ赤い色素が、湖一面に広がる深い赤みを生み出し、浅瀬をオレンジ色に染めています。
湖面に析出するアルカリ塩の固形物も、湖に住む好塩性微生物によって時として赤やピンク色に染まります。
ナトロン湖は長さ50km、幅20km、水深3mの大きな湖ですが、砂漠化の影響でどんどん縮小し続けており、やがては草原になると言われています。
このような現象は、同じアフリカのチャド湖を思い出します。

CGじゃありません。

上の写真は、フラミンゴが石灰化して、石のようにそのままの姿で固まってしまっている写真です。
ナトロン湖はフラミンゴの繁殖地として有名で、その生息数は250万羽ともいわれています。
フラミンゴの身体は、色素を含む藍藻類を食べることでピンク色に変色します。
ナトロン湖は水の毒性が強い「死の湖」で、ほとんどの生物は生きることができません。
湖のpHは9~10.5にもなり、アンモニア並みにキツいアルカリ性で、湖の近く木々は生えず、日陰もないために、多くの動物たちにとっては、とても生きづらい環境です。
ナトロン湖は単なる塩湖というだけではなく、湖の底や周辺から炭酸ナトリウムを噴き出しているソーダ水の湖でもあります。
湖に浮き出ている丸い渦のような塊は、このソーダが結晶したもので、渦の大きさは20mにも及びます。
日中は、40度という気温にさらされ、湖水の蒸発率が高く、塩性の土地から流れ込む塩分は常に高い割合を保ち、しかもアンモニアと同程度のpH 9~10.5という高いアルカリ性といった苛酷な環境が、死んだ鳥やコウモリの亡骸を永遠のものとします。
ここの水はソーダと塩分を大量に含んでいて、このソーダと塩が生き物の硬化(石灰化)を招き、乾くと原型のまま保存されています。
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