ボーリング孔を利用する各種孔内検層とボアホールテレビ

調査ボーリングにおけるボーリング孔を利用して地質、地下水情報を調べることを孔内検層と言います。

つまり、孔内検層(Borehole Logging)とは、ボーリング孔内にある種の物理量を連続的に測定し、深度に対応した孔壁付近の物性変化を知ろうとするものです。
私たちが一般に行われている孔内検層と測定される物理量には下表のようなものがあります。

表.1 孔内検層一覧表
方法
物理的現象
測定物理量
利用面
P波検層、PS検層、
孔間速度測定
物性波動弾性波速度地盤構造、力学的性質、
地上弾性波探査の解析
反射検層音波の反射音響インピーダンス孔壁地盤の硬軟、亀裂、
構造物の健全度、地下水、
電気探査の解析
電気検層地電流自然電位、比抵抗地盤構造、地下水、電気探査の解析
地下水検層地電流比抵抗地下水
放射能検層放射能強度密度土質
水分検層放射能強度含水量含水分布
温度検層温度地層温度地熱地下水の存在状態
キャリパー検層孔径孔壁の状態、地圧
ボアホール
カメラ、テレビ
孔壁画像孔壁の地質状態、孔内水の動き
*武田、今村(1996)「応用地学ノート」p.314より


上表の中で、ボーリングコアと同じように、実際に自分の目で地層状態を確認できるものとして、ボアホールカメラ (Borehole Camera) 、ボアホールテレビ(Borehole Television)があります。
つまり、孔壁の画像を撮影する装置をボアホールカメラあるいはボアホールテレビと呼んでいます。
原則としては、静止画像を撮影するものがカメラで、動的画像を撮影するものがテレビです。
かつては孔壁を撮影した画像をモザイク状に張り合わせるという極めて手間のかかる方式を採用していた時期もあったのですが、現在ではほとんどがテレビ方式に置き換わっています。
ボアホールテレビの撮影方法として、
①カメラの向きが前方あるいは側方に固定されていて動的画像を観察するもの
②前方あるいは側方の画像をスキャンニングしてコンピューター処理により展開画像を作成するもの
上記2種類があります。
①は井戸の片状や孔壁の一部を詳細に観察する装置がよく使われ、②は孔壁の不連続面(層理面、流理面、片理面、亀裂、断層、グラウトミルクなど)の走向傾斜を特定することができます。
土木地質調査においては後者(ボアホール・スキャナータイプ)が広く用いられており、最近の斜面崩壊防止調査などに広く用いられています。
ボアホールテレビの利用法を下表に示します。

表.2 ボアホールテレビの利用法
調査対象
主な計測対象
解析の主眼
備 考
岩盤斜面開口亀裂、密着亀裂、
断層破砕帯など
緩み範囲、
すべりの方向判定
水平ボーリング
が多い
地すべり斜面すべり面、層理面、
亀裂など
すべり面の決定、
不動岩盤の構造解析
孔壁の自立が困難
トンネル・地下発内空開口亀裂、密着亀裂、
断層破砕帯
崩落範囲の設定短く、上向きが多い
ダム基礎同上透水性亀裂の
分布範囲、延長方向
グラウトミルク
充填の確認
地下貯蔵施設同上
(特に微細な亀裂も
測定することあり)
同上大深度ボーリング
が多い
産業廃棄物処理場同上同上 
構造物基礎(杭など)亀裂、鉄筋の状況損傷の程度と範囲判定震災関連
地質構造層理面、流理面、
断層など
地質構造、
亀裂系の判定
 
その他路盤や法面背後の
空洞など
空洞量の推定
スポンサーサイト
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR