「虹の石」について

「虹の石」という鉱物があります。

「虹の石」は、鉱物名としては、褐鉄鉱である鉄の酸化物だそうですが、現在では、この名前は鉱物名として使用されていないそうです。
結晶構造から、針鉄鉱と鱗鉄鉱の2つに鉱物名を分けて用いられています。
褐鉄鉱(かってっこう、limonite)は、リモナイトとも言い、鉄の酸化鉱物の通称として使われていました。
針鉄鉱と鱗鉄鉱は結晶構造は異なるのですが、産出状態も共生関係も全く同様で相伴って産出します。
特に微視的な結晶の集合体のような場合には両者の判定は非常に困難だそうで、厳密に区別しなくてよい場合も多いため、そのような場合には、現在でも褐鉄鉱の名が使われるそうです。
針鉄鉱(しんてっこう、goethite)は、ゲータイト、ゲーサイトとも言い、鉱物(水酸化鉱物)の一種です。
鱗鉄鉱とともに、いわゆる「褐鉄鉱」の主成分を成しています。
化学組成はFeO(OH)で、黄鉄鉱(FeS2)、菱鉄鉱(FeCO3)、磁鉄鉱(FeFe3+2O4)などが酸化することによって生じる二次鉱物です。
また、水中の沈殿物としても生じ、斜方晶系です。
石英属の鉱物の内部にインクルージョンとして混入する物質でもあり、黒色・赤・褐色・黄色をしており、水晶の中に針状・毛髪状・繊維状の内包物となって出現することが多いのが特徴です。
赤色の鱗鉄鉱(レピドクロサイト)と赤色の針鉄鉱(ゲーサイト)が白水晶の中に混入したものは、ストロベリークォーツと呼ばれ、コレクターやレアストーン愛好家に珍重されています。
鱗鉄鉱(りんてっこう、lepidocrocite)は、レピドクロサイトとも言い、鉱物(水酸化鉱物)の一種です。
針鉄鉱とともに、いわゆる「褐鉄鉱」を成しています。
石英属の鉱物の内部にインクルージョンとして混入する物質の一種で、赤色をしているものが多いのですが、品質の悪いものは黒色もあります。
水晶の中に、針状・毛髪状・繊維状・粉状の内包物となって出現することが多いのが特徴で、単体での存在はありません。
水晶の中に、赤色の鱗鉄鉱と赤色の針鉄鉱が混入したものをストロベリークォーツと呼び、宝飾品やアクセサリーとして用いられています。
つまり、「虹の石」とは鉄の酸化物で、つまりは天然の鉄サビです。
虹色に輝く原因は、表面に薄い酸化膜が形成されて光の干渉が起こっているためだそうです。
つまり、水面に広がった油の膜が虹色に輝くのと同じ原理です。
針鉄鉱の英語名は、先に述べましたが、ゲータイトで、この名はドイツの文豪ゲーテにちなんでつけられたそうです。
ゲーテは地質学にも関心を持っていて、論文も書いています。
また、ゲーテはドイツの鉱物学会の会員でもあったそうです。

虹の石
この標本は、表面は鱗鉄鉱で、内部は針鉄鉱と言われていますが、まだ確かめられていないそうです。

昔から、虹の橋の根元には、私が埋もれてるって、言いますよね?
金属鉱物の多くは、表面に酸化皮膜を生じるために、次第に表面が曇ってきます。
でも、一方では、酸化皮膜のために却って美しくなる鉱物もあります。
この写真は、鱗鉄鉱または褐鉄鉱の表面が、酸化皮膜に覆われたために、光の回折・干渉作用によって、虹色を帯びたものだそうです。
左上部分の色を識別してゆくと、赤紫、紅赤、黄、黄緑、翠、青竹、青、藍、紫が認められます。
右下部分では、金、鉛青、真鍮、赤銅などの色が出ています。
たった数センチの標本にこれだけ沢山の色が現れるなんて、実に不思議で、絵の具でも塗ったように思えます。
写真は、鱗鉄鉱で、スペイン、リオチント鉄山産です。
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