インドネシアの泥炭地での火災の影響

今年になって、シンガポールやマレーシアで煙害が問題になりました。
それは、インドネシアスマトラ島の火災が原因で、その約90%が、スマトラ島中部のリアウ州で起きていることが分かったそうです。
火災の多くは、熱帯林等を伐採した後の土地で発生しており、その多くが炭素を大量に含んだ泥炭地で起こっています。
泥炭(でいたん)とは、ピート(Peat)、あるいは草炭(そうたん)とも呼ばれ、泥状の炭のことです。
樹木やコケなど植物の残骸が腐食せずに炭化し、数千年以上かけて積み重なって層になっています。
一見すると、湿地帯の表層の湿った泥ですが、可燃性があり、採取して燃料として使われています。
主に低気温地域の沼地で、植物遺骸が十分分解されずに堆積して形成されています。
泥炭が蓄積した湿地を泥炭地と呼び、日本では主に北海道地方に分布しています。
インドネシアの低湿地には、樹木や葉などが微生物分解されずに地表に積み重なった、広大な熱帯泥炭地が存在し、非常に多くの炭素が蓄えられています。
1990年代には、排水路を掘り、乾燥させるといった手法で泥炭地の大規模な開発が進められ、急激に地下水位の低下と土地の乾燥化が進みました。
このため、泥炭・森林火災が起こりやすくなり、微生物分解も同時に進み、大量の炭素が大気中に放出されているのが現状だそうです。
現地では森林伐採が加速し、シャンプーなどに使われるパーム油の原料となるアブラヤシのプランテーションが広がっていますが、開発業者らは、害虫対策で薬品を使うより安上がりのため、土地を開墾する際などに火を放つことがあるそうです。
森林火災の原因のほとんどは、こうした人為的な野焼きだとみられています。
そして、火災が発生すると、地表が燃えるだけでなく、地下も燃えるそうです。
だいたい地下3mくらいまでが燃えているので消しようがないそうです。
また、泥炭はわずかな荷重で圧縮するため、泥炭地は地盤として非常に軟弱になります。
建築のみならず道路などの敷設においても問題とされており、構造物を建てる際には、十分な基礎工事が必要となります。
インドネシアのスマトラ島で起きた山火事による煙害、つまり煙霧(ヘイズ)ですが、毎年、5〜10月にモンスーンに乗ってインドネシアからマレーシアへやってくるそうです。
日本では、北九州市の産官学が協力して、インドネシアの森林で頻発する泥炭火災を食い止めようと、「泡消火剤」を開発しているそうです。
水よりも地中に浸透しやすい泡の力で火勢を弱める仕組みで、今月から現地で本格的な実証実験を始めたそうです。
なかなか有効な対策がみつからない中で、期待されているそうです。


スマトラ島の火災発生地点です。(アイズ・オン・ザ・フォレストのサイトより)
泥炭地の範囲が広大なのがよくわかります。
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