鬼怒川で起きた堤防の決壊

1級河川である鬼怒川で起きた堤防の決壊にはびっくりしました。

ライブ画面の、ヘリコプターでの救出に一喜一憂するとともに、国交省が管理する1級河川が、簡単に決壊するとは、今回の雨が想像を絶するほどにすさまじかったのを物語るようです。
栃木県では、24時間雨量が多いところで400mmを超えています。
最大は、日光市五十里で観測史上最大の551mmを記録したそうです。
松山市で、去年1年間の雨量は1417.5mmでした。
数字の上では、松山市に1年間に降る雨量が、わずか2日半で降ることになります。
松山市でゲリラ豪雨があったのが7月9日です。
この時の24時間雨量は51.5mmですが、時間雨量は48mmでした。
ほんの1時間での48mmはすごかったのですが、日光市五十里では62mmだったそうです。
松山市に降ったゲリラ豪雨よりすごいのが、何時間も降ったとなると、何かの災害がおこるのは仕方がないと思います。
50年に一度の記録的大雨と言っていますが、最近の雨の降りかたからみても、今後は頻繁に起こるような気がします。

いずれにせよ、茨城県常総市には大きな被害をもたらしました。
堤防が決壊する予兆は、鬼怒川を管理する国土交通省も把握していたそうです。
鬼怒川の決壊現場の上流である日光市五十里なので9日から強い雨が続き、10日午前6時すぎに決壊場所から約5~25km上流の3カ所で、水が堤防を越えてあふれる「越水」が発生し、堤防から水が漏れる「漏水」も2カ所であったそうです。
決壊場所から約10km下流の同市水海道本町の観測地点の水位は10日早朝から急上昇し、午前7時には5・62mとなり、いつ氾濫してもおかしくない「氾濫危険水位」(5・3m)を上回っていたそうです。
そして、午後1時すぎには水位が8mを超えたそうです。
国交省の職員がパトロールしようとしたのですが、増水で昼前には堤防に近づけない状態になり、午後0時50分に決壊したそうです。
国交省によると、決壊した堤防は高さ3~4m、底辺の幅約30mで、建設時期は不明だそうです。
一般的に堤防の決壊は、「越水」による堤防の浸食や、水が堤防にしみこむことで起きるのですが、国交省幹部は「あまりにも水量が多く堤防が耐えきれなかった」と話していました。
東大の名誉教授である高橋裕さん(河川工学)は「日本の堤防は、基本的に土の構造物。越水が30分も続けば堤防の土が削られ、通常は決壊する」と指摘しています。
応急措置として、堤防に土囊を積む方法がありますが、今回は川に近づけず防ぎようがなかったようです。

今回の豪雨で、気象庁は栃木県に10日午前0時20分、茨城県に午前7時45分に大雨の特別警報を発令しています。
特別警報は、数十年に一度の大雨が降った時などに出され、13年に新設されたのは昨日のブログでも説明しました。
茨城県では発令基準を満たしていなかったようですが、気象庁は栃木県の状況などから積極的に出したそうです。
特別警報が発令されると、都道府県は市町村に、市町村は住民に危険を伝える義務があります。
また、特別警報などをもとに、市町村は独自に判断して避難指示を住民に発令します。
鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市は、県内への特別警報に先立つ午前2時20分、決壊地点のすぐ上流の若宮戸地区に避難指示を出しました。
ソーラーパネル業者が鬼怒川堤防を2m削っていたと言われているところで、ここは他のところより堤防が低く、国交省が大型の土囊を積んでいる場所だったそうです。
国交省から未明に「水があふれそうだ」との連絡を受けての対応だったそうで、防災無線や消防車両で避難を呼びかけたそうです。
この地区から避難した農業、谷中保さん(61)は「防災無線が何回も鳴り、これは危ないと思った。避難所の場所も教えてくれ、ことの重大性が伝わった」と言っています。
一方で、決壊した下流の三坂町地区への避難指示は午前10時半だったそうです。
常総市によると、上流で水があふれたことへの対応に手間取り、避難指示の発令がこの時刻まで遅れ、避難勧告や避難準備情報も出していなかったそうです。
堤防が決壊したのは約2時間半後でした。
市の担当者は「堤防があり、まさかここが切れるとは思わなかった。決壊は急で、かなり住民が残っていたと思われる」と話していました。
決壊地点の東約100mに住む会社員中山吉広さん(40)は午前10時半ごろ、防災無線で避難指示を聞き、「荷物をまとめていたが時間が足りなかった。特別警報が出たときに避難指示を出してくれれば」と言っていました。
堤防の北東約300mに住む無職秋葉政則さん(80)は「当時は小降りで浸水もなく、まさか決壊するとは思ってもみなかった。危険が迫っているならもっと呼びかけてほしい」と訴えていました。

すべてが結果論ですが、私も、「まさか1級河川が決壊するとは」と思っています。
松山市で考えると、重信川が決壊するようなもので、決壊を想定して対策はたてますが、実際に起こるとは信じられません。
それほど、日本の1級河川に対する対策の技術は優れていると思っていましたが、これは、今回の雨が想像を絶するほどにすさまじかったということなのでしょう。
行方不明者も徐々に多くなっていますが、それでも行政の対応と、住民のみなさんの避難は迅速だったと思っています。
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