川内原発と桜島との関係

川内原発1号機は、8月11日に再稼働し、14日に発電と送電を開始しました。
そして、桜島の噴火警報レベルがレベル4に引き上げられました。

桜島の噴火警報レベルがレベル4に引き上げられたことについて、九州電力は「仮に噴火したとしても、影響はないと考えていて、特別な態勢などは取ってはいない。ただ、注意深くデータ収集などを行っていきたい」と話していて、計画どおり、発電の出力を上げるための作業を進めているそうです。
そして、原子力規制委員会も「噴火しても影響はない」としています。
はたしてそうなのでしょうか?
川内原発は、桜島から50km離れています。
「50kmも」という見方もありますが、「たった50km」という考え方もあります。
普通に考えると、大量の火山灰による被害が発生します。
桜島で大噴火が起きただけでも、川内原発付近の降灰量は10~30㎝という予測があります。
環境省の調査・研究では、「鉄道は5㎜で運行停止、電気、水道も1㎝で止まる可能性がある」とのことです。
道路は5㎝で通行不能になり、雨が降ると灰が粘土状に固まり、5㎜程度でも車が動かせず、原発に近づくことさえできなくなるのです。
原発の冷却水の取水口は、海にくらげが大量発生しただけで支障をきたしたので、 粘土状の灰が詰まると、取水不能となることが考えられます。
つまり、灰に阻まれ、除去作業もできない状態になります。
火砕流については、地形的には考えられないと誰もが思っています。
鹿児島湾があり、桜島と、その西側にある鹿児島市とは約4kmの錦江湾で隔てています。
鹿児島湾は、「姶良大噴火」で、地下から吹き出したマグマのあとの空洞が崩落して、 海水が入ったもので、その一帯を「姶良カルデラ」と呼んでいます。
桜島はその一部にできた、活動中の火山ですが、2万8千年前の「姶良大噴火」の火砕流が川内原発敷地内にまで及んでいた痕跡があったと、今年3月に、九州電力が認めています。
火砕流が襲えば、原発はひとたまりもありません。
1707年に、富士山宝永噴火の総噴出量は17億㎥で、100㎞離れた江戸でも、降灰があったそうですが、その270倍もの噴出量があったのが「姶良大噴火」と言われています。
当然のように南九州は火山灰で埋まったそうです。
川内原発周辺は、桜島だけではありません。
付近には、いくつもの火山があります。
ざっと調べただけでも、
・藺牟田池 27km
・米丸・住吉池 40km
・霧島 68km
・雲仙 100km
・阿蘇 145km
などで、開聞岳、池田・山川、若尊、米丸・住吉池、霧島山と続く火山帯が100kmほどの距離を走っています。
九州に5ヵ所ある巨大カルデラは、いつまた超巨大噴火が再発してもおかしくはないマグマだまりを抱えています。
そして、そのマグマだまりが最近になって明らかにパワーを強めてきました。
桜島のある「姶良カルデラ」の海底下では、すでにマグマだまりが満杯状態になり、大正大噴火から現在までに海底全体が約1.5mも上昇しています。
また霧島火山群(加久藤カルデラ)でも、ここ4年間でマグマだまりが異常膨張を続けてきた事実が国土地理院の精密GPS観測でわかりました。
2011年の霧島山・新燃岳噴火と、今回の桜島噴火は、もしかするとカルデラ破局噴火の接近を告げるシグナルかも知れないと言われています。
さらにもうひとつ、カルデラ破局噴火の再発の可能性を示唆しているのが、この30万年間で4回の超巨大噴火を繰り返してきた阿蘇山です。
霧島火山帯と大山火山帯の接点に広がる「阿蘇カルデラ」の「中岳火口」でも、昨年12月24日から爆発的噴火が始まり、今年1月12日には桜島と張り合うように真っ赤に燃えさかる大量のマグマを噴き上げました。
そして、問題なのは巨大カルデラ噴火だけではありません。
規模は小さくても、十分に破局的な火山噴火は数多く九州各地で起きてきました。
例えば、4600年前頃に霧島火山群の「御池岳」で起きたカルデラ噴火でも、約30km東の丘陵地帯(宮崎市田野町)に栄えていた日本最大規模の縄文都市が一瞬で滅びました。
この「本野原遺跡」は厚さ70cm~1mの火砕流堆積層の下に埋まり、平安時代までの約3千年間、無人の雑木林だったそうです。
もっと年代が近い例では、「阿多カルデラ」の「開聞岳」も約3千年前から1千年前にかけて6回の爆発的噴火を繰り返し、そのたびに薩摩・大隅半島地域の古代社会は火砕流にのみ込まれ、厚さ数十cmの火山灰層の下に葬られそうです。
「姶良カルデラ」の周辺で火山が噴火し、火砕流が到達すれば、川内原発は、たとえ止まっていても貯蔵している核燃料が大爆発する可能性もあります。
火砕流だけではありません。
津波もあります。
たとえば口永良部島ですが、噴火で心配なことがあるそうです。
それは、新岳火口だけでなく、中腹からも水蒸気の噴出が見られるそうです。
新岳が、水蒸気爆発によって山体崩壊する危険性も十分考えられ、そのときは山体崩壊が発生し、同時に高さ10mを超す津波を引き起こすそうです。
川内原発は、口永良部島から150km離れていますが、津波の最大波高の想定は6mと想定しています。

こんな中、九州電力は、東京電力福島原発の事故を教訓に作られた新しい規制基準で、自然災害の影響の評価に“火山”の項目を新たに加えたそうです。
この中で、噴火に伴う火山灰が原発に降り注いだ場合の設備への影響の、九州電力の評価では、火山灰によって川内原発の外部電源が喪失し、原子炉が停止した場合でも、非常用のディーゼル発電機などは火山灰の影響を受けない対策を施しており、原子炉の冷却への影響はないとしています。
具体的には、機器や設備が火山灰を吸い込んで故障しないよう、建物の内部に火山灰が入り込むのを防ぐフィルターを設置したとしています。
また、火山灰が大量に降り注いだ場合でも、災害対応にあたる構内の交通に支障が出ないよう、灰を取り除くための特殊な車両を用意し、試験を行って対応できることを確認したとしています。
そして、こうした九州電力の対策について、原子力規制委員会は、新しい規制基準に適合しているとしています。

生ぬるいにもほどがあります。
原発は、たばこと一緒で、百害あって一利なしです。
ただし、たばこは自分が死んでしまうのが基本ですが、原発は地球そのものが壊滅します。

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桜島で噴火が起こったときのシュミレーションを九州電力が行っています。
川内原発だけ無害なのは、滑稽にさえ思えます。
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