アジア各地での洪水被害

先日もブログで述べましたが、2015年7月中旬から降り続いた豪雨により、アジア各地で洪水被害が発生しています。

ミャンマーからの報告によると、一番最近の発表では亡くなった人が63人で、被災者は21万人以上ですが、救助隊がまだ到達していない遠隔地もあるので、被害はさらに拡大する恐れがあるそうです。
およそ40万ヘクタールの田畑が被害を受けたそうです。
パキスタンではインダス川流域などでの洪水により、亡くなった人が118人で、被災者は約82万人にのぼっています。
インドでも洪水が発生し、全土で100人以上が亡くなっています。
バングラデシュでも同様に被害が広がっています。
他国で、そして後進国なので情報が手早く伝わってきませんが、サイクロンが直撃した西ベンガル州で最大の被害が出ているようです。
サイクロンはインド洋で発生する熱帯低気圧で、日本に来る台風と一緒です。
また、アメリカで発生するハリケーンとも一緒です。
①サイクロン(Cyclone)・・・・インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部で発生した熱帯低気圧で、 語源はギリシャ語のkyklon(circle)からきています。
②台風(typhoon)・・・・太平洋北西部で発生した熱帯低気圧で、語源はギリシャ神話最大の怪物デュポン(typhoon)からきています。
③ハリケーン(Hurricane)・・・・大西洋北部・太平洋北東部・太平洋北中部で発生した熱帯低気圧で、語源はカリブ海の邪神ウラカーン(huracan)からきています。

台風は太平洋西部海域で発生し、太平洋高気圧の西縁を回りこむようにし黒潮沿いに勢力を維持しながら、日本などの極東地域に向かうのが典型的コースですが、偏東風に流されて大陸南部に向かう場合もあります。
台風(最大風速17m/秒以上)の年平均発生個数は27で、その40%が日本付近(南西諸島を含む)に来襲します。
中国・ベトナムの方面に向かうのは20%程度と推定されます。
これらの経路近くにあるフィリピンは最も頻繁に台風の来襲を受けます。
2009年9~10月には3つの台風が相次いでルソン島に豪雨をもたらし、亡くなった人が1080人、被災者延べ1千万という洪水・土砂災害を起こしました。
フィリピン・日本・朝鮮半島では、台風による豪雨が大きな被害を引き起こしています。

これに対し、ベンガル湾におけるサイクロンは、年平均発生が3~4個と少なく、中心気圧は950hPa程度とさほど低くはありませんが、自然地理的・社会的条件ゆえに大規模な高潮災害を頻繁に起こしています。
この条件は、
①ベンガル湾北部は北を頂点とする三角形状で、非常に遠浅であり干満の差は大きいので、高潮潮位は高くなります。
②湾奥には広大・低平なガンジスデルタが広がり、ヒマラヤからの大量土砂は海岸砂州を絶えず形成・変化させています。
③このデルタ沿岸に、1千万人を超える低所得層が定住しあるいは季節労働者として一時滞在していて、非常に危険な居住状態がつくられています。
このため、湾の最奥部のバングラデシュでは、亡くなる人が1万人を超える高潮災害が10年に1回ほどの頻度で発生しています。
1970年には亡くなった人およそ50万人(公式には27.5万人)の、1991年にはおよそ25万人(公式には14万人)の巨大災害が起こっています。
最近でも2007年に5000人がなくなった災害がありました。
ガンジスデルタ内で国境を接するインドでも、数年に1回の頻度で大きな高潮災害が起こっており、1999年の災害では約1万人が亡くなっています。
2008年のサイクロン・ナルギス(上陸時中心気圧962hPa)は、東進して最貧国ミャンマーを襲い推定30万人が亡くなっています。
イラワジ川デルタは最大3.6mの高潮により全面浸水し、海水は100km内陸まで達しました。
ベンガル湾のサイクロンによる人的被害は。世界の風水害被害の95%以上をも占めているそうです
河川洪水の災害は、ヒマラヤから発する長江・メコン川・ガンジス川・インダス川などの大河川の流域を中心に、世界で最も大規模に起こっています。
パキスタンでは2010年にインダス川の氾濫により国土の1/5が浸水し、2000人が亡くなり、住家被害125万戸、被災者200万人(人口の12%)の大被害が発生しました。
山国ネパールでは豪雨により土砂と洪水の複合災害が起こります。
1993年7月にはモンスーンの集中豪雨により800人が亡くなり、被災者150万人の災害が起こり、被害額はGDPの26%に達しました。
乾燥地帯のイランでも1993年2月に1600人が亡くなり、損壊家屋6.5万人、被災者120万人の集中豪雨災害が起こっています。
砂漠では、雨は集中的に降り表土は硬く締まって浸透能力は小さいので、雨水は一気に地表に溢れて洪水となります。
インドとバングラデシュではガンジス・プラマプトラ川の氾濫被害をたびたび受けています。
1993年の洪水では被災者が1.3億人でした。
これは、サイクロンではなく台風かも知れませんが、隣の中国でも、2年に1回程度で、数百人が亡くなるような洪水が報告されています。
1998年の長江下流域における洪水は、近年の最大規模では、3000人が亡くなり、被災人口2億3千万人、被害金額200億ドルでした。
ただし、水位上昇がゆるやかな大陸河川の洪水では人の被害はあまり出ません。
でも、被災人口は多く、これが水害の規模を表しています。
中国では被災者1億人を超える洪水が1990年代をとってみても、91,95,96,98,99と2年に1回起こっています。
日本でも、台風の被害はたくさんあるのですが、近年では100人以上が亡くなるような被害はありません。
台風の規模は、昔と変わらないような気がしますが、先進国なので、危険なところに住んでないというのが一番だと思います。
それと、防災としての整備や事前の情報公開に優れ、また災害が発生しても災害復旧が迅速で、二次災害を防いでいます。
ただし、住宅への浸水だけでもそこで暮している人たちにとってはものすごく災難です。
もっともっと住みよい街づくりに日ごろから心がけることが必要だと思います。
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