地質用語(58)

地質用語及び関連用語をまとめてみました。
前回に引き続き、(こ)から始まる用語です。

・高位クラトン (こういクラトン)
クラトン(英: Craton、独: Kraton)は、大陸地殻のうち、カンブリア紀以前に安定化した部分を指し、地殻変動が終わり、もはや造山運動を受けなくなった安定した地塊のことです。
・安定陸塊(あんていりくかい)
安定陸塊は、安定地塊(あんていちかい)、剛塊(ごうかい)とも呼ばれ、楯状地、プラットフォーム(卓状地)とほぼ一致し、造山帯、付加体に対立する概念です。
クラトンの代表例としては、カナダ楯状地を包含する北アメリカ・クラトン、インド楯状地、東ヨーロッパ・クラトン、東南極クラトンなどがあり、高位クラトンは高位にある安定陸塊を呼んでいます。
これらは、最低でも5億年、大陸と超大陸の合体と分離の影響をほとんど受けずにきた大陸地殻の古い安定な部分であり、いくつかのものは、20億年以上存在しており、地表の侵食が進み、台地や準平原、構造平野などを形成しています。
・国府遺跡 (こういせき)
国府遺跡は、大阪府藤井寺市にある旧石器・縄文・弥生・古墳から歴史時代に至る複合遺跡です。
遺跡は、大和川と石川との合流点の西方にある低い台地状の地形の上にあり、古くから敲打器(こうだき)様石器の出土が報じられていました。
1917年以降、京都大学をはじめとする各大学,各学者による発掘調査が約10回行われ、多数の埋葬人骨が発見されました。
これらの人骨は、玦状(けつじよう)耳飾を伴うもの、頭部を土器で覆うもの、石を胸部に抱くもの、抜歯のあるものなどがあり、埋葬姿勢も屈葬が著しいのですが、伸展葬も知られています。
石器では、大正年間に浜田耕作さんがその石器の形態の古さに注目しましたが、57,58年の再調査により、ナイフ形石器を含む先土器文化の存在が確認されました。
・高位泥炭 (こういでいたん)
高位泥炭は、貧栄養泥炭とも呼ばれ、中間泥炭の集積が進んで地下水の影響がまったくなくなり、養分の供給がさらに減少すると、ほとんど雨水だけで繁殖できるミズゴケ,ホロムイスゲ,ツルコケモモ,ミカヅキグサなどの植物遺体からなる泥炭が集積するようになり、地表面が周囲よりも高くこんもりと盛り上がってくる現象です。
泥炭は、構成植物によってミズゴケ泥炭(sphgnum peat),スゲ泥炭(sedge peat),木質泥炭(woody peat)などに分けられます。
・豪雨型山崩れ (ごううがたやまくずれ)
豪雨により山崩れが発生する現象を豪雨型山崩れと呼び、地震が引金となって発生する地震型山崩れと区別しています。
地表数十cmの土砂や岩屑層のみが動く比較的小規模な豪雨型山崩れは、豪雨後3時間までの間に、傾斜30~40度の斜面に発生し易いのが特徴です。
・鉱液 (こうえき)
鉱液とは、鉱床を生成するもととなる熱水溶液のことです。
岩石やマグマから多量の有用元素を溶解・運搬し,地殻内の特定の場所にそれらを沈殿させます。
・紅炎 (こうえん)
紅炎(solar prominence)は、プロミネンスとも呼ばれ、太陽の下層大気である彩層の一部が、磁力線に沿って、上層大気であるコロナ中に突出したものです。
皆既日食の際に、月に隠された太陽の縁から立ち昇る赤い炎のように見えることから名づけられました。
紅炎が赤く見えるのは、彩層と同様に主にHα線を放射しているためです。
・紅鉛鉱 (こうえんこう)
紅鉛鉱(crocoite、クロコアイト)は、鉱物(クロム酸塩鉱物)の一種で、 化学組成はクロム酸鉛(II)(PbCrO4)です。
鉛の二次鉱物で単斜晶系です。
1766年にエカチェリンブルク付近のベレゾフ鉱山で発見され、その色彩からギリシャ語で「サフラン」を意味する κροκος にちなみ命名されました。
・好塩性微生物 (こうえんせいびせいぶつ)
好塩性微生物は、食塩の濃度の低い条件下では生育しないか生育が悪く、濃度の高い状況でよく生育する微生物のことです。
生育に適した食塩濃度により,低好塩微生物 (0.2〜0.5M),中度好塩微生物 (0.5〜2.5M),高度好塩微生物 (2.5M以上)と分類します。
・広塩性生物 (こうえんせいせいぶつ)
広塩性とは、生物が塩分濃度変化の広い範囲に生存できる性質を言い、その反対の性質を狭塩性と呼んでいます。
河口域のように淡水と海水が混じるところでは、雨期、乾期といった季節により、また1日のうちでも潮の干満によっても塩分濃度変化が著しく、そこにすむ生物の多くは広塩性です。
広塩性生物では、狭塩性生物に比べて、外界水の塩分濃度変化に抗して体液の浸透圧を一定に保つか、または、体液の浸透圧は外界水に伴って変化しても体細胞自身がこの変化に耐えうる機能が発達しています。
この耐性の程度は種ごとに異なり、河口域では淡水の影響が大きい上流域に分布するものほど一般によく発達しています。
広塩性の程度はまた外界水の温度条件によっても変化し、その例として、同じ種でも低緯度地域ほど低塩分条件のところまで生息することが知られています。
広塩性生物の例として、魚類では、マハゼ、ウグイ、スズキ、ウナギ、クロダイ、そのほかの動物では、ゴカイ、マガキ、モクズガニなどです。
・後縁盆地 (こうえんぼんち)
後縁盆地は、後背盆地とも言い、造山帯や弧状列島の背後にできた凹地や盆地のことです。
・高温型石英 (こうおんがたせきえい)
石英は、573℃より高温では結晶構造が変化し、外形の異なる高温型石英(高温石英、β-セキエイ、ハイクォ-ツ)に変化します。
これに対して、ふつうの石英は、低温型石英(α-セキエイ)と呼んで区別することもあります。
他にも、非常に圧力が高くなると、セキエイ(以後カタカナ表記は二酸化ケイ素組成を持つ鉱物全てを表すものとします)はスティッショフ石やコース石にも変わります。
・高温型曹長石 (こうおんがたそうちょうせき)
曹長石の中で、700℃以下を低温型曹長石と呼ぶのに対して、700~950℃を高温型曹長石と呼んでいます。
・高温期 (こうおんき)
高温期とは、後氷期を温暖期から三分するときに、最も温暖であった時期のことです。
・高温顕微鏡 (こうおんけんびきょう)
高温顕微鏡は、加熱状態の金属,合金,鉱物などの試料表面を調べる顕微鏡です。
試料は酸化防止のため低圧の真空炉中に置き、石英窓を通して検鏡します。
最高温度1500℃程度で、倍率は500~750倍です。
・高温高圧実験 (こうおんこうあつじっけん)
高温高圧実験とは、地球内部の高温高圧条件を再現して、岩石・鉱物の高温高圧下での性質を研究する実験のことです。
・高温交代鉱床(こうおんこうたいこうしょう)
高温交代鉱床は、接触交代鉱床(せっしょくこうたいこうしょうcontact metasomatic deposit)とも呼ばれ、石灰岩およびドロマイトが花崗岩などの迸入によって熱変成作用を受け、マグマから供給される物質の交代作用によって、スカルンを伴う各種の金属鉱物をその接触部に生成させてできた鉱床のことです。
この種の鉱床は塊状をなすことが多いのが特徴です。
・広温性 (こうおんせい)
動物が耐えられる環境温度の上限と下限は種によって異なり、生息環境の温度と密接に関係しています。
耐えられる温度の幅が比較的広い動物を広温性と呼んでいます。
これに対し、狭いものを狭温性、高温側にかたよっているものを好熱性、低温側にかたよっているものを嫌熱性と呼んでいます。
これらの特性は、遺伝的に種に備わっている系統発生的な適応です。
・恒温層 (こうおんそう)
恒温層とは、地下水温の年較差がほとんど消失する深度のことです。
・公海 (こうかい)
公海とは、内水,群島水域,領海,経済水域を除く海の部分(海洋法条約による定義です)を言います。
公海上の人,船舶,航空機は、原則として所属国の主権下にありますが、公海そのものには国家主権は及びません。
・紅海 (こうかい)
紅海は、アラビア半島とアフリカ大陸との間にある細長い海のことです。
南部はバベルマンデブ海峡を経てインド洋に、北部はスエズ運河を経て地中海に通じる公海です。
藍藻の繁殖で海水が赤く見えることから命名されたそうです。
ただし、名前の割には世界で最も透明度の高い海域の一つで、温暖な気候のため、珊瑚も発達しており、ダイビングのメッカの一つになっています。
・黄海 (こうかい)
黄海は、太平洋の縁海の一つで、中国,華北地区と朝鮮半島の間にある内海です。
東シナ海の北に位置し、中国では三大沿海の一つと称されています。
山東半島と遼東半島をつなぐ線より西は渤海といい、南は長江(揚子江)の河口と済州島を結ぶ線で東海と区切られています。
黄河や海河,淮河(わいが)などの排出する泥砂により海面が黄色く見えることより命名されています。
面積は約40万km2で、水深は済州島の北側の一部が100mに達するほかは、大部分が60~70mの大陸棚を形成しています。
長江の河口からは海底に三角州が形成されており、先端は済州島付近にまで達しています。
・降灰 (こうかい) (こうはい)
降灰とは、噴火によって地上に火山灰が降ること、またはその灰のことです。
・降灰予報(こうはいよほう)
降灰予報とは、日本において、火山の噴火により広い範囲に火山灰が降ることが予想されるときに発表される予報のことです。
国内すべての火山を対象として、気象庁が2008年3月31日から発表を開始しました。
・鉱害 (こうがい)
鉱害とは、鉱業(鉱物資源の採掘活動)が原因で発生する公害のことです。
地下採掘による有毒ガスの発生、鉱水の流出、地盤沈下、製錬過程での鉱煙や廃水の排出などがあります。
古くは金属生産が優先されたことから、被害が見過ごされ、時には拡大し、地域住民のみならず周辺環境にも大きな打撃を与える例が観られました。
日本では、鉱業法が施行され、鉱害の発生が抑止されています。
・口蓋 (こうがい)
口蓋とは、脊椎動物において口腔と鼻腔を分離している口腔上壁のことです。
・剛塊 (ごうかい)
剛塊は、クラトン(英: Craton、独: Kraton)、安定陸塊(あんていりくかい)、安定地塊(あんていちかい)とも呼ばれ、大陸地殻のうち、カンブリア紀以前に安定化した部分を指します。
楯状地、プラットフォーム(卓状地)とほぼ一致し、造山帯、付加体に対立する概念です。
代表例としては、カナダ楯状地を包含する北アメリカ・クラトン、インド楯状地、東ヨーロッパ・クラトン、東南極クラトンなどがあります。
これらは、最低でも5億年、大陸と超大陸の合体と分離の影響をほとんど受けずにきた大陸地殻の古い安定な部分です。
いくつかのものは、20億年以上存在してきました。
地表の侵食が進み、台地や準平原、構造平野などを形成しています。
・剛塊化作用 (ごうかいかさよう)
剛塊化作用は、クラトン化作用 (cratonization) とも呼ばれ、初期の岩石からクラトンが形成されたプロセスのことです。
クラトン性の陸塊は、始生代に形成されたとされています。
・交会法 (こうかいほう)
交会法は、地上測量において、距離測定は行わず方向を視準することのみによって目標点の位置を決めるための測量方法で、平板測量でもっともよく用いています。
前方交会法・側方交会法・後方交会法があります。
・高海面期 (こうかいめんき)
高海面期とは、氷河性、構造性にかかわらず、海面自体の変動により海面が上昇したと考えられる時期のことです。
・光燐酸化 (こうりんさんか)
葉緑体チラコイド膜や光合成細菌のクロマトホアような、クロロフィルを含むエネルギー産生膜に光照射することによって、ADPとリン酸からATPを合成する反応を、NADHの酸化に共役したATP合成である酸化的燐酸化に対して,光燐酸化または光合成的燐酸化と呼んでいます。
光合成細菌の原形質膜、シアノバクテリアのチラコイド膜、および葉緑体チラコイド膜で行われているATP合成反応の総称です。
・降下火砕堆積物 (こうかかさいたいせきぶつ)
降下火砕堆積物とは、火山活動の際、火口から放出された火砕物質が地表に落下して生じた堆積物のことです。
火口近くにあるものは大小の粒子が混じって雑然とした組織を示しますが、火口から遠ざかるにしたがい、空気による分級作用が顕著に働くため、堆積物の分級度がよくなります。
風下の方向に著しく伸長した、楕円形の分布を一般に示し、厚さはほぼ一定で、地表面を一様に覆うのが特徴です。
構成物質によって降下火山灰堆積物、降下軽石堆積物などと呼んでいます。
・鉱化ガス (こうかガス)
鉱化ガスとは、鉱化流体や鉱化剤のことで、マグマあるいは鉱化液体中の揮発生成分です。
この中にはマグマ中の金属成分と結合した揮発性の化合物が存在し、ガス相互の化学作用や岩石を交代して種々の鉱石や脈石を形成しています。
・降下軽石堆積物 (こうかかるいしたいせきぶつ)
降下軽石堆積物は、降下火砕堆積物の中で、構成物質が軽石を多く含んでいる堆積物のことです。
・鉱画 (こうかく)
鉱画とは、採掘計画または、鉱量計算を行うために、便宜上決められた適当な大きさの範囲のことです。
・光学異常 (こうがくいじょう)
結晶が通常見られる光学性から著しくかけ離れた光学性を示す時に、広義においては光学異常と言います。
また、狭義においての光学異常は、結晶系と光学性との不一致を言います。
・光学軸 (こうがくじく)
光学軸は、光学異方性の複屈折結晶において、屈折率が一定になり、偏光していない光を入射しても複屈折が発生せず、通常光線と異常光線が一致する(もしくは、ずれが最小となる)方向のことです。
光学軸は結晶の構造から決定され、光学軸は一軸性結晶(単軸結晶)では1方向であり、二軸性結晶(双軸結晶)では2方向となります。
光学軸がある結晶(鉱物)として、 一軸性結晶では、正方晶系の結晶は、ジルコン、六方晶系の結晶は、石英、方解石、二軸性結晶では、斜方晶系の結晶は、かんらん石、単斜晶系の結晶は、正長石、黒雲母、普通角閃石、普通輝石、三斜晶系の結晶は、斜長石があります。
・高角断層 (こうかくだんそう)
高角断層とは、水平面と断層面との角度が45°以上の断層のことです。
・光学的異方体 (こうがくてきいほうたい)
等軸晶系以外の結晶では、一般に方向によって光の速度、屈折率、吸収などの光学的性質にちがいがあります。
これを光学的に異方であると言い、光学的異方体(optically anisotropic body)と呼んでいます。
光学的異方体は、これをさらに、光学的一軸性結晶と、光学的二軸性結晶との二つに分けることができます。
・光学的一軸性結晶(こうがくてきいちじくせいけっしょう)
光学的一軸性結晶(optically uniaxial crystal)は、光軸は一本で、それは結晶軸に一致します。
正方晶系(tetragonal)と六方晶系(hexagonal)に属する比較的に対称性の高い結晶は光学的に一軸性です。
・光学的等方体 (こうがくてきとうほうたい)
物質の光に関する性質が、その物質内で方向にかかわらず同じである場合には、その物質は光学的に等方であると言い、光学的等方体(optically isotropic body)と呼んでいます。
水やガラスのような非結晶質のものや、等軸晶系(cubic)の結晶は光学的に等方です。
光学的等方体のなかでは、光の進行する様子は方向によって違わず、ある特定の波長の光の速度は、どの方向でも同じです。
・光学的二軸性結晶(こうがくてきにじくせいけっしょう)
光学的二軸性結晶(optically biaxial crystal)は、光軸は二本で、斜方晶系(rhombic)、単斜晶系(monoclinic)、三斜晶系(triclinic)に属する対称性の低い結晶は光学的に二軸性です。
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