松山城のトーナル岩

松山城を散策し、大きな石垣を見ると、こんなにも大きい巨石をよく運んだなと感心させられます。

松山城の石垣については、
①廃城となっていた湯築城や正木(松前)城から運ばれたもの
②正木地域から「おたたさん」が小砂を入れた桶に頭を乗せて正木から松山に運んだ
という逸話が残されてはいますが、これはあくまでも口伝です。
巨石のほとんどは、花崗閃緑岩ですが、一部にはトーナル岩が見られます。
トーナル岩は、見た目は花崗岩のような岩石(花崗岩質岩石)ですが、花崗岩との違いは、アルカリ長石(カリ長石、曹微斜長石、曹長石)が少ない点です。
ほとんど含まないか含んでも含まれる無色鉱物の10%程度までしか入っていません。
見た目にもアルカリ長石はほとんど入っておらず、白い部分は石英が多く、次いで斜長石です。
このトーナル岩ですが、松山城の石垣で使用されているトーナル岩は、湯築城や正木(松前)城にはあったのでしょうか?
そして、松前町ではトーナル岩の分布はありません。
トーナル岩は、松山市勝岡町の白石ノ鼻にあることは知られています。
白石の鼻は、高浜の港よりも4kmほど北上したところにあります。
松山城までは約10kmくらいの距離ですが、愛媛大学の理工学研究科のレポートでは、「松山城石垣で使用されているトーナル岩質岩は白石ノ鼻で採取されたものであると考えられる。」と述べています。
そして、トーナル岩は海上にあるので、「白石ノ鼻には石材を運び出す際に用いたであろう船の停泊所跡と考えられるものが確認できる。停泊所跡は大潮の干潮の時に見られ、幅5m程度で、その部分だけ球状の花崗岩が存在していない。この場所に石材を積み込み、潮が満ちるのを利用して船を出したと考えられる」とのことです。

白石の鼻には、これまで自然の風化(球状風化など)・浸食などによって形成されたとされる花崗岩の巨石群がごろごろと存在していることでも知られ、「松山・白石の鼻巨石群」と呼ばれています。
地元では、子供の頃から自然のモノと言い伝えられ、教えられていたため奇異に感じる方は少ないのですが、初めて見る人の中にはまるで「人工的に積み上げられているよう?」とその奇観の景色に驚愕する人が少なくないようです。


白石の鼻にある干潮時の白龍石です。
見る方向が変わるだけでまったく違った姿を見せます。
岩屑を積み上げたようで、非常にバランスが悪いのですが、これで強風や強波に耐えて姿を保っています。
白龍石の中は空洞になっているそうです。
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