トリプルサンプラーについて

地質調査において、地中の土の採取はつきものです。

(1)地質調査での試料採取
採取方法として、「乱れた試料の採取」と「乱さない試料の採取」とがあります。
「乱れた試料の採取」は、撹乱試料と呼び、「乱さない試料の採取」は、不撹乱試料と呼んでいます。
「乱れた試料の採取」としては、通常では標準貫入試験で得られた試料をそのまま使います。
標準貫入試験(JISA1219)は、標準貫入試験用サンプラーが30cm貫入するのに何回の打撃回数がかかるかを測定するものですが、標準貫入試験用サンプラーは筒状になっていて、その穴の中に土が入り込むようになっています。
打撃回数を測定したらサンプラーを引き上げてその中の土を取り出して保管・記録するところまでが標準貫入試験に含まれています。

(2)乱さない試料の採取
これに対して、「乱さない試料の採取」としては、敷地調査共通仕様書では3種類が紹介されています。
① 固定式ピストン式シンウォールサンプラーによる方法(JGS1221)
② ロータリー式二重管サンプラーによる方法 (JGS1222)
③ ロータリー式三重管サンプラーによる方法 (JGS1223)
があります。
実際は、「乱さない試料の採取」というよりは、「乱れの少ない試料の採取」ということになります。
これは、土木基準の「第3編 地質調査業務」では、
① シンウォールサンプリングφ86mm
② デニソンサンプリングφ116mm(ロータリー式二重管サンプリング)
③ トリプルサンプリングφ116mm(ロータリー式三重管サンプリング)
という用語で紹介されています。
これらのサンプリングは、どんな地盤でも試料を採取できるわけではありません。
①シンウォールサンプリングは、軟弱な粘性土の試料を採取。
②デニソンサンプリングは、中程度の硬質な粘性土の試料を採取。
③トリプルサンプリングは、硬質の粘性土、砂質土の試料を採取。
となっています。

(3)トリプルチューブサンプラーの構造
緩い砂を乱さずに採取することは,凍結サンプラー以外の方法ではほとんど不可能です。
ただし、,密な砂の場合には,ロータリー式三重管サンプラーを用いて試料採取することがあります。
この方法は,粘土に用いるロータリー式二重管サンプラーのサンプリングチューブ内側にインナーチューブを有した構造になっていて、トリプルサンプラーとも呼ばれています。
トリプルサンプラーは、河川堤防や防波堤での耐震調査における砂の採取だけでなく、ため池耐震調査における硬質粘土の採取でよく用いられています。
この構造として、
①スプリングの強さが、対象土層に応じ調節可能。
②先端シューの剛度を高め、刃先角度を鋭利にして油圧マシーンによる強力な押込みせん断が可能。
③シューをライニングチューブから独立させ剛性の高いインナーチューブにつけることにより、押込み、追切りの圧力で採取試料が変形、攪乱することを防止。
④追切り部メタルビットは掘削泥水圧が試料に悪影響を与えないような構造。
となり、今まで困難だった土の採取に役立っています。

トリプルチューブサンプラーの採取範囲
 シンウォール
サンプラー
デニソン
サンプラー
通常のサンド
サンプラー
トリプル
サンプラー
粘土・シルト
N<5
-
粘土・シルト
N>5
-
軟岩
(土丹等)
--
砂質土
N<5
-×
砂質土
N=5~10
-
砂質土
n>10
-
礫交り粘土--
破砕帯-×-
ボーリング
孔径
86m/m116m/m86~116m/m116~125
m/m
スポンサーサイト
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR