古地磁気と地層の年代

過去の地磁気を古地磁気と呼んでいます。

この古地磁気 (こちじきpaleomagnetism)とは、どういうものかと言いますと、火山岩や堆積岩が記録している過去の地磁気のことです。
この地磁気ですが、
①噴出したマグマが冷却・固結
②泥や砂が堆積・固結
する際には、含まれている磁性を帯びた鉱物粒子は、当時の地磁気の方向に並んで帯磁するそうです。
まず、今の地球で方位磁石を使うと、ほぼ北方向へN極が向きます。
これは当たり前のことですが、地球が誕生してずっと方位磁石の指す方向が北だったわけではないようです。
つまり、今の向きと全く逆の方、つまり南方向を指していた時代もあったことがわかっています。
こういった昔の地磁気の向きを古地磁気と言い、地層が保存している、それができた当時の地磁気の向きをはかることによって、地層の年代を決定する時に利用する事ができます。
なぜなら、地磁気の向きが現在と同じ時期と、逆の向きの時期がわかっているため、その標準となっているものと比較することで利用できます。
ですから、古地磁気も相対年代になります。
下の図は、今と同じ磁極の向きを黒で表し、今と逆の磁極の向きの時期は白で表して、白と黒の帯の繰り返しで古地磁気の時期を表しています。
これを見るとこれまでに何度も地磁気の向きの逆転が行われている事がわかります。
実際には、年代がわかるような他の指標、たとえば、示準化石や絶対年代の測定などと一緒に検討がされます。
一方で、海洋底に縞状に記録されていた地磁気異常は海洋底の拡大と地磁気の逆転から説明されました。

では、堆積物はどのようにして残留磁化を得るのでしょうか。
それは、マグネタイト粒子が、微粒子として海水中をゆっくり沈澱したり、堆積して岩石となった後、数万年という長い時間をかけて配向したものと考えられています。
したがって、堆積岩の残留磁化による地球磁場の記録には数万年程度の不確定さは残ることになります。
でも、通常年代を決定するのは、堆積岩中に含有されているその時代に生きていた典型的な生物体の微化石に依存していて、この方法は年代決定に対してより大きな曖昧さをもっているので、上記の不確定さはあまり問題にならないそうです。
なんとも、地球の歴史の中では、数万年程度は時間としては短いのかも知れませんが、せいぜい100年程度しか生きられない私たちにとっては、あくまでも漠然と想定するしかないように思えます。
このような過去の地磁気を古地磁気と呼び、その状態を研究する分野を古地磁気学と呼ぶそうです。
特に1万年くらい前までの期間についての古地磁気学を考古地磁気学と呼んで区別することもあるそうですが、この区別についてもかなり不確定な境界だとは思います。
なお、古地磁気学の歴史としては、1635年ゲリブランド(H.Gellibrand)が、過去55年間のロンドンにおける地磁気の観測をもとにして、地磁気の偏角は地域によってばかりでなく時間的にも変化しているという結論を導いたのが始まりです。
この時間変化は現在では地磁気永年変化として知られています。

\includegraphics[width=120mm,bb=30 30 560 820]{f2-14.eps}































上図は、深海低泥に刻まれた過去地球磁場の記録です。
左側から海底泥コアの年代(化石で決めた)とその岩石学的タイプ、中央に残留磁化の強度(単位ガウス)と伏角、右側に地球磁場極性の変化(黒は現在と同じ極性,白は反対方向)を示しています。


上図は、鮮新世~更新世の古地磁気層序です。
右図はある地層の古地磁気層序対比の概念図です。
通常、地層の古地磁気は砂層や礫層では行えません。
また、古地磁気層序は現在と同じ(黒)か逆転(白)かの繰り返しで対比を行うため、白黒の対比がずれると年代が大きく変わることになります。


















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