高千穂鉄道の昨今

先日、高千穂峡について紹介しましたが、忘れてはいけないのが高千穂鉄道です。

高千穂鉄道株式会社は、かつて宮崎県北部で旧国鉄特定地方交通線の鉄道路線高千穂線を運営していた宮崎県などが出資する第三セクター方式の鉄道会社でした。
旧国鉄高千穂線の廃止を受け、鉄道転換の受け皿会社として設立し、高千穂線既開業区間の全線を継承し、運営に当たっていました。
高千穂線は、宮崎県延岡市の延岡駅から宮崎県西臼杵郡高千穂町の高千穂駅を結んでいた鉄道路線です。
沿線の通勤・通学需要にこたえることはもちろんですが、
①終点付近に水面から線路までの高さが東洋一を誇る高千穂鉄橋が存在すること
(深角~天岩戸間の高千穂鉄橋(全長353m)は水面からの高さが105mあります)
②高千穂町周辺が「神話の里」として著名であること
③五ヶ瀬川の渓谷に沿った風光明媚な路線であること
などの観光資源を活用し、展望型気動車やトロッコ風車両を導入したり日之影温泉駅の駅舎内に温泉施設を作るなど、観光需要の掘り起こしにも力を入れていました。
とりわけ2003年に導入されたトロッコ列車「トロッコ神楽号」の運行はそれなりの成功を収め、観光利用客が倍増していたそうです。
それまで沿線の過疎化等で減少に歯止めがかからなかった総利用客数も、「トロッコ神楽号」運行開始後の同年度は増加に転じていました。
この「トロッコ神楽号」には、遠方から高千穂を訪れた大手旅行会社の団体ツアー客が集中していました。
宮崎県内で最も観光客を集める高千穂峡や天岩戸神社などの高千穂町の名所を巡りながら、高千穂~槇峰間などを片道乗車(片道は観光バスによる送迎)するコースが定番となり、「トロッコ神楽号」は観光地・高千穂の新しい観光名所のひとつとなっていました。
しかし、2005年9月6日の台風14号による増水で、第一五ヶ瀬川橋梁(川水流~上崎間)、第二五ヶ瀬川橋梁(亀ヶ崎~槇峰間)が流失するなど全線にわたって甚大な被害を受け、運行休止となりました。
宮崎県や沿線自治体が復旧費用約26億円の負担に難色を示したため、高千穂鉄道としての復旧・運行再開を断念し、全線廃止とすることが決定されました。
2007年9月6日に延岡~槇峰間が廃止され、翌2008年12月28日に高千穂~槇峰間も含む全線が廃止されました。

現在では、民間で復旧・運行再開をする企業・団体が現れれば譲渡を検討するとしており、宮崎県内外からいくつかの企業が名乗りを上げたほか、高千穂町の観光・商工関係者らが部分運行再開のための会社として「神話高千穂トロッコ鉄道を設立しました。
同社は、まずは2008年12月に廃止された日之影温泉~高千穂間で部分運行再開し、その後日之影温泉から槇峰、将来的には、2007年に廃線となった延岡までの再開を目指しているそうです。
なお、同社は2008年4月1日に「高千穂あまてらす鉄道」と改称されています。
当面は鉄道記念公園の指定とその管理者への選任を目指すとして、現在は高千穂~天岩戸間で“遊具”による鉄道運行をしているそうです。


日之影温泉近くまで上ったところにある「第5五ヶ瀬川橋梁」が崩壊してしまいました。
黄色い部分が鉄橋本体ですが、寸断されて橋脚のみが残っています。


反対側からみた鉄道の状況です。
こうなると、もう修復は不可能ですね。

hiroの部屋 高千穂鉄道の橋梁
これは「第3五ヶ瀬川橋梁」です。
きれいな状態で残っているので、今でも列車が走っているのではと思ってしまいます。

高千穂駅
まだまだきれいな状態の高千穂駅です。
高千穂鉄道の看板もあり、廃止されていることを知らなければ普通に“駅”です。

hiroの部屋 高千穂鉄道
現在、高千穂駅構内は「高千穂鉄道ミニ公園」として公開しています。
入場するには駅の窓口で環境整備費として100円を支払います。
高千穂駅から天岩戸駅を経て高千穂橋梁までの間(約3km)を鉄道公園にとの計画があります。
まだまだ列車も残っています。
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