溶岩について

溶岩について調べてみました。

(1)溶岩とは
溶岩 (ようがん lava)は、熔岩とも表記され、
①地下から上昇してきたマグマが地表にあふれ出て溶融状態にあるもの
②地下から上昇してきたマグマが地表にあふれ出て固まってできた岩石
を言います。
マグマも、溶融状態の溶岩も、成分としてはケイ酸塩の溶融体が多く、多少の揮発性成分を含んでいます。
圧力の高い地球内部から地表へとマグマが上昇してくると、マグマに含まれていた揮発性成分は気化して膨張し、一部分はマグマから抜け出し、一部分は溶融状態の溶岩の中で気泡をつくります。
この溶岩が急速に固まると多孔質の岩石としての溶岩になります。
固結した溶岩の大部分は非晶質か細粒結晶質です。
溶岩は地上に噴出後、表面から冷え始めるため殻ができますが、内部はかなり後まで高い温度を保ち、そのため内部が流動すると表面の殻にしわがよったり割れたりして特有の構造や模様ができます。
火口から噴出するときの溶岩の温度は 700~1200℃ぐらいと言われています。
日本の溶岩の温度の測定結果では、三原山溶岩(玄武岩)は950~1200℃、桜島溶岩(安山岩)は850~1000℃といったところだそうです。
有珠山のマグマはまだ地上に出ていないので実測されていませんが、800℃くらいではないかと推測されています。
溶融状態の溶岩の粘性は、温度、化学組成、揮発性成分の含有量に左右されます。
二酸化ケイ素SiO2(シリカ)の含有量が低い玄武岩質の高温の溶岩、あるいは揮発性成分の多い溶岩ほど粘性が低く、流動しやすいのが特徴です。
溶岩流の流れる速さは粘性と地表面の傾斜によって異なりますが、溶岩流の流下する速度は、緩やかな斜面上なら小さいのですが、急斜面上なら大きく、ときには時速60kmにも達するそうです。

(2)溶岩流の形態
陸上を流下する溶岩流の形態は、次の3種に区別されます。
①パホイホイ溶岩 (pahoehoe lava)
パホイホイ(ハワイ語)溶岩とは、表面が滑らかで丸みを帯び、さざ波状やよじれた縄状の表面になって、舌状の先端部をもつものを言います。
溶岩流の表面が固まっても(ガラス質)、内部がまだ溶融状態になっていると、表面にできた殻を突き破って中の溶融状態の溶岩が流れ出し、新しい先端部をつくって前進します。
厚さ20~30cmから数mで、表面積の大きいわりに薄いのが特徴で、粘性の低い玄武岩質溶岩流(たとえばハワイのキラウエア火山)にみられます。
②アア溶岩 (aa lava)
アア(ハワイ語)溶岩とは、がさがさあるいはとげとげした、凹凸の激しい表面(ガラス質であるが多孔質)をもつものをいいます。
溶岩流の底面と上面には直径数cmのクリンカー (clinker)とよばれる団塊が集合しています。
溶岩流は厚さ数mから数十mで、パホイホイ溶岩より厚く、玄武岩質あるいは安山岩質溶岩に多くみられます。
③塊状溶岩 (block lava)
アア溶岩よりさらに粘性の高い溶岩流では、固まった厚い殻が、内部で流動し続ける溶岩に引きずられて砕け、直径数十センチメートルの滑らかな破断面をもつ多面体状の岩塊となって、溶岩流の表面や先端部分に溜まります。
このような溶岩流を塊状溶岩と言い、塊状溶岩は厚さ数m~数十mで、玄武岩質溶岩流の先端部分、安山岩質、デイサイト質、流紋岩質溶岩流にみられます。
※ただし、一つの溶岩流でも、火口付近ではパホイホイ溶岩、下流部でアア溶岩や塊状溶岩に移り変わります。

(3)溶岩の粘性
溶岩は水の底を流れると、表面が水と接して急冷し、ガラス質になります。
粘性が低い(陸上だとパホイホイ溶岩あるいはアア溶岩となる高温の)溶岩は、水底では枕状溶岩になります。
枕状溶岩とは直径数十cmの枕のような形をした溶岩の塊(ピロー pillow)が積み重なったもので、陸上でできるパホイホイ溶岩の舌状の先端部分が重なった場合と似ています。
水底では溶岩の先端部分の殻が割れて中からまだ固まっていない溶岩が流れ出し、枕状の溶岩塊が次々にできます。
水底を流下する溶岩の前面や下面には、水冷で生じたガラス質殻の破片の集合体(ハイアロクラスタイト hyaloclastite)が見られます。
枕状溶岩は、海洋底で火山活動が続いていた海嶺付近に広く分布していて、海洋地殻の上部をつくっています。
海洋の中の火山島(ハワイ諸島など)も基底部分は、枕状溶岩からなる山体をつくった海底火山です。
ただし、粘性の高い(安山岩質、デイサイト質あるいは流紋岩質)溶岩が水底を流れると、はっきりした枕状溶岩になることは稀です。
溶岩の表面が水で急冷されて砕け、ガラス質岩片の集合体として固まるため、火砕岩のような外観を呈します。

(4)溶岩の用語
溶岩の用語としては、次のような言葉があります。
①溶岩流
溶岩が地表上を重力の作用で流れ下ることです。
②溶岩湖
溶岩が火口などの凹地にたまっている状態です。
③溶岩円頂丘 (溶岩ドーム)
粘性が高くなると溶岩流は厚く、短くなり、ついにはほとんど流動しないで溶岩円頂丘となります。
④溶岩トンネル
溶岩流の内部が流下してしまって、表面の殻部分だけが残ったものの中で大規模のものを言います。
⑤溶岩チューブ
溶岩流の内部が流下してしまって、表面の殻部分だけが残ったものの中で小規模のものを言います。
⑥溶岩鍾乳石
溶岩トンネルの天井部分から、円錐状や紐状に垂れ下がっている溶岩のことです。
⑦溶岩石筍
溶岩鍾乳石から滴り落ちた溶岩の滴が固まってできたものです。
⑧溶岩樹型
溶岩流が樹木を取り囲むと、幹が燃えて溶岩の中に円筒状の空洞が残ることを言います。
溶岩樹型の内側には炭化木片が残ることや、樹皮の型や木目が残ることもあり、また樹木を取り囲んだ溶岩の一部分が還元されて金属鉄を生じていることもあります。

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