原発の再稼動についての疑問④

原発の再稼動についての続編です。

(4)コアキャッチャー
「コアキャッチャー」とは、原子炉でメルトダウンが発生した場合に備えて、原子炉格納容器の下部に設置される装置のことです。
溶けた核燃料を閉じ込めて冷却し、放射性物質の拡散を抑制することができると言われています。
また、福島の原子炉のように、メルトダウンが起きた時、日本はどうなるのでしょうか。
炉心溶融物を受け止める「コアキャッチャー」がないので、炉心溶融物は圧力容器や格納容器を溶かして外に漏出、「メルトスルー」します。
そして、水素爆発に至る可能性があります。
この時に再臨界がおきる可能性もありますが、再臨界を起こさなくても炉心溶融物は建屋のコンクリートと反応します。
コンクリートも溶かして建屋を抜け、外部へ漏出「メルトアウト」となる可能性もあります。
最悪シナリオを想定するのなら、250km圏はアウトになります。
もう一度福島でおきたのなら、その時には東京もアウトです。
この原因として、日本の原発には「コアキャッチャー」がありません。
ヨーロッパの原発の多くは「コアキャッチャー」が装備済みなのに何故なのでしょう。
この「コアキャッチャー」すら義務付けないということは、安倍さんが常々言っている「世界最高水準の安全基準」ではないということが裏付けられています。
ヨーロッパでは、原発に「コアキャッチャー」の装着が義務づけられています。
メルトダウン事故が起こっても、溶け落ちた核燃料が圧力容器の底を突き破って下に落ちても、それをキャッチして安全な容器に誘導して一気に冷却するというシステムなのです。

この「コアキャッチャー」はフランスのアレバ社が特許を持っています。
日本だけでなく、アメリカの原発にも装着されていません。
これは特許絡みなので、海外のメーカーに高額なライセンス料を払わねばならないためと言われています。
アメリカの場合は、たとえばテロリストがどこかの原発の電源を破壊したとしても、訓練された軍の専門の冷却部隊がすぐに駆けつけて、数時間以内に完全に冷却して放射性物質の拡散を防ぐように配置されているそうです。
これでも当然不安ですが、何の対策もしていない日本よりは安全性は高いと思います。
そして、このことには原子力の関係者はもちろん、国産原発メーカーの日立、東芝、三菱重工も絶対に触れませんし、メディアも報じていません。
こういうことを誰も言わないのは不思議です。
「コアキャッチャー」とは、何回も言うようですが、炉心溶融物が一箇所に固まらず、広がるように流れる先を作り、その炉心溶融物受けの裏にはCPUクーラーみたいな放熱器貼り付けといて熱を逃がすだけのものです。
「世界最高水準の」と言うからには、義務付けて当然だと思います。
但し、「コアキャッチャー」を作ろうとしたら、原子炉は、最初から建設し直さなければなりません。
これは当然です。
原子炉の底に穴を開けて逃がすところを作るのですから。
日本では、「コアキャッチャー」に似せたものを資源エネルギー庁の方でこっそりと研究しているそうです。
既存原発にも設置可能な「薄型コアキャッチャー」だそうです。
資源エネルギー庁のホームページでは、「平成24年12月4日 平成24年度発電用原子炉等安全対策高度化技術基盤整備事業(薄型コアキャッチャーの開発に向けた基盤整備)の一般競争入札についてで、落札価格、19,180,427円(消費税込み)で東芝が落札しています。
入札のための仕様書には次のように書いてあります。
「シビアアクシデント発生時に炉心が溶融し、原子炉圧力容器を貫通することとなった場合には、溶融炉心とコンクリートの相互作用により不凝縮性ガスの発生が懸念される。そのような事象の発生を防ぐ観点から、溶融炉心を受け止めるコアキャッチャーの必要性が指摘されており、技術開発が進められている。コアキャッチャーを既設炉へ導入することを考えた場合、限られた空間で施工し設置する必要があり、技術的課題が多いと考えられる。/こうした背景を踏まえ、既設炉への導入を念頭に置き、施工性の高い薄型のコアキャッチャーの開発に向けた基盤整備を行うことを目的とし、本事業を実施する」。
つまり、日本でも必要と考えられていることの裏づけです。
具体的な事業内容について、次のように書いてあります、
「既設炉に確保可能な設置スペースについて調査のうえ、施工性を考慮した耐熱材のサイズを決定するとともに、内部に冷却材を通した際の伝熱・流動解析及び流動評価により耐熱材料及び流路構造について評価を行う。併せて、耐熱材流路の熱水力条件を模擬した局所試験装置による熱伝達評価と、実長試験装置を用いた流動性能の確認・評価を行うこと」
この内容の、内部に冷却材を通す構造はだめだと思います。
福島の事故は、全電源喪失で起きた事故だというのをもう忘れています。
冷却材を流すのに対して、ポンプ動かす動力はどうするのでしょうか。
「コアキャッチャー」の優れたところは、いっさいの動力を必要としていないところです。
安全性から言えば、古い原子炉の日本の原発より、新しいヨーロッパ型の原子炉を採用している中国の原発のほうが優れていると言われています。
現在のヨーロッパの最新型原子炉は、格納容器を2重にし、尚且つ「コアキャッチャー」を備える構造となっています。
意外なようですが、これが現実です。
日本の原発はもう古いのです。
再稼動なんてとんでもなく恐ろしいことを、日本中の人にわかってもらいたいと思います。

G3
これが、コアキャッチャーの断面図になります。
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