地形から見る基礎地盤

私たちの住んでいる地球上の地盤は、数千年や数万年という長い年月にわたって、隆起や沈降などの地殻変動や、それに伴う海進・海退及び、河川や海流の運搬作用による堆積や浸食を受けてきました。
現在の地形は、このような、いろいろな作用によって形成されたものですが、それぞれの地形にはいくつかの特徴があります。
これらのうち、代表的な地形を、地盤の情報を合わせて紹介します。

(1)段丘・台地
①海岸段丘
・海水準の変化や河道の標高の変化によって形成された地形です。
・海岸平野に形成された各段丘面の下には、それぞれ異なった地層が堆積しており、固結の程度も異なっています。
②河岸段丘
・河川勾配の変化と流路の移動によって形成されています。
・かつての河床の砂礫や砂が堆積しています。
③ローム台地
・地表面が比較的平坦で、よく締まった砂礫や硬い粘土で形成されるため、良好な地盤です。
・段丘面上は火山灰層であるローム層が覆っています。
④埋没波食台
・海水準の上昇で、波が海岸を浸食して海食崖と海食台をつくり、その進行によって形成されます。
・旧海岸崖に隣接の沖積地が埋没波食台のときには、洪積層や第三期層にすぐに達する可能性があります。
⑤埋没谷
・埋没波食台に囲まれた、基盤の深くなっているところです。
・海食台の基盤をなしているのは第三期層や海生の洪積層であるため、土質の種類、固結の程度などを観察、記録することも必要となります。

(2)海岸低地
①海岸砂州・砂丘・潟湖(かたこ)跡
・砂だけで形成されることが多く、地震時の液状化には注意が必要となります。
・地盤が悪いため、建物の建造には向きません。
・潟湖跡の地表面は、極めて軟弱です。
・N値は5以下で、構造物の基礎地盤としては適していません。
②三角州
・河口付近に出来る地形です。
・細かい土粒子が堆積しており、地盤は軟弱な場合が多いのが特徴です。
・地下水位面が浅く、地盤沈下や液状化が生じやすくなります。

(3)氾濫低地
①自然堤防
・平地を流れる河川の岸に洪水時に土砂が堆積したものです。
・現河川や旧河道の両岸や片岸に見られます。
・砂や小礫からなるため、排水性に優れています。
・地下水位が地表面より低いので、乾燥している場合が多いのが特徴です。
・小規模建築物の支持地盤としては比較的良好です。
②後背湿地
・保水能力に優れています。
・自然堤防の背後の低地部分であり、軟弱地盤層です。
③旧河道
・以前河道であったところが河道の変化で切り離されたところです。
・表層部は非常に軟弱です。
・十分な支持力が得られず、支持地盤としては向かない場合が多く見られます。
④扇状地
・河が山地から流れてきて、平地に下るときに運搬物を流れの遅くなるところに堆積させて出来た地形です。
・砂礫、玉石、転石を中心とする良好な地盤が多いのが特徴です。
・洪水や土石流の危険性があります。
 
(4)丘陵地・山地
①谷底低地
・山地や丘陵地の河谷や台地に囲まれた小河谷には軟弱層が堆積しています。
②おぼれ谷
・せき止め沼沢地跡 ・泥炭などの極めて軟弱な地層で構成されています。
・N値は概ね5以下で、構造物の基礎地盤としては適していません。
③崖錐
・崖錐、急傾斜沖積層、土石流やなだれによる舌状巨礫堆、崩壊残土、地すべり土塊、麓屑の6種類に大別されます。
・いずれの構成土砂も未固結で侵食に弱いのが特徴です。
・透水性が高いため、地すべりを起こしやすくなります。
・崖錐中腹や裾地を切り土すると、崩壊を起こしやすくなります。
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