逆アーチ型の「湯の花橋」

愛媛県の今治市、鈍川温泉郷の旅館街から少し上流に「湯の花橋」があります。
この橋は、全国に2ヶ所しかない「逆アーチ型」の橋です。

まず、一般のアーチ橋ですが、アーチ橋はアーチ部材のほか、路面を確保するための部材を設けますが、この部材に剛性を持たせ、アーチ部材と力を分担し合って橋梁を構成する形式があります。
これを補剛アーチ橋と呼び、剛性を持たせた部材を補剛桁と呼んでいます。
補剛アーチ橋は、その分担方式により二つに分けられます。
①ローゼ橋 (Lohse Bridge)
補剛桁とアーチ部材の双方で曲げモーメントを分担する補剛アーチ橋です。
上図に示すしましたが、アーチ部材と補剛桁がほぼ同程度の部材厚を持つことが外見上の特徴となります。
また、ローゼ橋にはアーチ部材と補剛桁の間に斜めに張ったケーブルを配置した形式があり、これをニールセン・ローゼ橋(Nielsen Lohse Bridge)と呼んでいます。
②ランガー橋 (Langer Bridge)
補剛桁が曲げモーメント、アーチ部材が圧縮力のみを分担する補剛アーチ橋です。
下図に示しましたが、この形式において主たる部材は補剛桁であり、他のアーチ橋に比べ挙動は桁橋に近く、アーチ部材は補助的な部材となっています。
また、ランガー形式ではアーチは曲線を描かず、吊り材との交点で折れる直線部材となっていることが多とのことです。

力学的な分類は以上ですが、外見上の各形式の違いとして、
①アーチ橋は、アーチ部材が太く、路面構成部材 (補剛桁)が薄い。
②ランガー橋は、アーチ部材が細く、路面構成部材 (補剛桁)が 厚い。
③ローゼ橋 は、この中間です。
また、ローゼ橋、ランガー橋は下路アーチばかりでなく開腹式上路アーチにも用いられています。
これが、「湯の花橋」のような逆アーチ橋で、それぞれ逆ローゼ橋・逆ランガー橋と呼ばれています。
そして、コンクリート製の逆ローゼ橋、逆ランガー橋には、補剛桁をPC構造としたものが多いとのことです。
今回の「湯の花橋」は、写真で見る限りでは、アーチ部材が細く、路面構成部材 (補剛桁)が 厚いので、「逆ランガー橋」のようです。


                          アーチ橋の形式図

PB220009.jpg
「湯の花橋」です。
雑木が周りを囲んでいて、全貌は見えないのですが、不思議な構造です。

PB220011.jpg
「湯の花橋」を横から見たところです。
アーチ部材が細く、路面構成部材 (補剛桁)が 厚いので、「逆ランガー橋」だと思います。
私は、橋の設計は素人の部類ですが、こんな構造で強度が増すのか不思議な気がします。
見たところ、桁(支柱)がアーチ部材に負担をかけているとしか思えません。

PB220016.jpg
「湯の花橋」を下から見たところです。
「逆ランガー橋」はアーチは曲線を描かず、吊り材との交点で折れる直線部材となっていることが多いそうですが、「湯の花橋」は、見る限りではアーチ曲線になっているようです。

PB220015.jpg
橋台のところは、かなり大きいアンカーを12本施工していました。
このアンカーは、滑動の防止ではなく、転倒の防止のためでしょうか。
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