年代測定法について

岩石には、年代測定法があります。
これは、岩石が出来た年代を調べる方法で、いろいろな方法が使われています。

(1)放射壊変を利用した年代測定法
ある種の元素は、時間とともに他の元素に変って行きます。
したがって、元の量がわかっている場合には、変化した量を調べることにより、変化に要した時間を知ることができます。 この方法に利用される元素の種類は非常に沢山あるようですが、代表的な2つの方法を紹介します。
①放射性炭素法(14C法)
炭素には化学的性質は同じですが、質量が少し異なる3つの同位元素12C、13C、14C、があります。
このうち14Cは、半減期5730年で窒素14Nに変ります。
生物は生きている間はCを取り込みますが、死亡すると取り込みません。
そこで残存している14Cの割合を測定すると、死亡後の年数が分るという方法です。
例えば土器に付着している煤の年代測定をすれば、土器で煮炊きした時の薪の伐採年が分ることになります。
精度よく測定できる年代は、数万年から数百年なので、考古学で最も多く用いられる方法です。
②カリウム-アルゴン法(K-Ar法)
カリウムは3つの同位元素39K、40K、41Kがありますが、そのうち40Kは半減期12.5億年でアルゴン40Arに変ります。
アルゴンは気体なので、岩石が高温で融けている時には40Arは一定の比率ですが、冷えて固まると気体は岩石の中に閉じ込められます。
そこで、岩石の中の40Arの割合を調べると、岩石が固まってからの年月すなわち岩石の年齢が分ることになります。
40Kは半減期が12.5億年と長いので、地球生成期から1万年前くらいまでの広い年代を測定できます。

(2)年代指標を用いた年代測定法
自然界には、ある特定の年代に起こったと考えられる様々な現象があります。
その現象を「年代指標」とした「編年表」を作成しておけば、年代未知の現象の年代を推定できます。
この方法で大切なことは、「年代指標」となる現象を「放射壊変を利用した年代測定法」などを使って、予め測定しておくことです。
①火山灰暦年法
日本のどの火山は何時頃に、どんな種類の火山灰を噴出したかが、よく調べられ火山灰暦年が出来ています。
そこで、例えば特定の火山灰の中から土器が発掘されたならば、その土器はいつ頃土中に埋もれたものであるかが推測できます。
②化石暦年法
化石の中には、その元となる生体の分布が広範囲で時代を特定できるもの(示準化石)があります。
地層の中に示準化石が見つかれば、その地層の年代を推定できます。
日本列島では、4億年前の三葉虫から1.5万年前のナウマン象までの示準化石があります。
③古地磁気暦年法
地球の磁気(地磁気)は、過去に何回か南北が逆転しています。
また、地球上の場所により地磁気の方向が異なり(赤道では水平に北を指すが、北極では垂直に下を指す) 高温で融けていた岩石が固まる時に、そのときの地磁気の方向を残留磁化として記憶する性質があります。
そこで岩石の残留磁化を調べると(他の年代測定法を併用して)、何時頃に地球上の経度がどのくらいの場所で出来た岩石かが分ることになります。
一例として、日本列島の外帯は、南方で生まれて、移動してきたことが分ります。
④年輪年代法
木の年輪を数えると、その木の育った年数を正確に知ることができますが、木の寿命はせいぜい数百年だから、それよりも古いものは測定できないと考えられていました。
ところが、生育時期の異なる何本かの年輪のパターンをコンピュータを使ってつなぐことにより、1本の木の生育期間を超えて年代を決定できる手法が考えられました。
日本は約3300年前まで、米国では8200年前まで、ドイツでは1万年前まで適用できるの年輪の暦年標準パターンができています。
年輪年代法は木そのものの年代を測定するものですが、特定の年輪部分(木は炭素を含む)を放射性炭素法(14C法)で測定することにより、放射性炭素年代から実年代に換算する方法が考えられ、14C法の確度が向上しました。
⑤土器暦年法
土器や石器は、文様・形状などの変遷が考古学的に詳しく調べられていて、土器や石器の製作された年代を推定できます。
しかし、この方法は、他の「年代指標を用いた年代測定法」と同様に、年代測定法としては、間接的なものであり、14C法など他の年代測定法により較正されるべきものです。
「弥生時代が500年遡る?」と新聞で報じられたように、土器暦年法と最新の14C法(AMS法)との比較は始まったばかりです。
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