水道管の老朽化

日本では、蛇口をひねればいつでもどこでも安全な水が出ると思っている人が多いと思います。

でも、高度成長期の1950~70年代に集中的に整備された日本の水道設備は、だんだん老朽化しています。
水道管など設備の耐用年数は40年と定められています。
そして、老朽化した水道管の破損が原因で起こる事故が相次いでいます。
道路の陥没、破断、漏水など、水道管破損による事故は増える一方で、年に数千件にも達しています。
日本の水道は市町村の公営事業です。
施設の整備・更新は水道料金で賄い、独立採算が原則です。
その一方で、水質や設備は全国基準です。
だけど、地方は人口減少で水道使用量が減り、料金収入が施設更新費用に追いつかなくなっています。
水道の普及率が97.7%で、総延長60万kmもある日本の水道ですが、これをすべて見直すとなると大変な作業です。
橋やトンネルは、目で見てチェックできますが、水道管はほとんどが埋設です。
地中の中での破断や漏水は、実際は水漏れがあって初めてわかることがほとんどです。
道路や橋など、他のインフラよりも傷みが早くなっています。
京都市では、2011年の水道管破裂事故で、老朽管が破れ、周囲のガス管まで破損して、市がガス会社、近隣住民へ払った補償は10億円にもなったそうです。
これは一つの例で、ほとんどの市町村では浄水場や水道管が老朽化し、多額の改修費がかかります。
これに対して地方では人口が減り、家庭や工場で節水が進んでいることも水道事業の採算を悪化させています。
したがって、全国で上水道の料金を大幅に値上げする市町村が相次いでいるそうです。
こうなると、老朽化だけでなく、節水が値上げにつながっています。

私の住んでいる松山市では、全国でも有名な渇水の多い都市です。
四国で唯一の50万都市ですが、主な水源としては、石手川ダムが半分と、掘井戸が半分の取水です。
雨も、よその市町村ほどは降りません。
このように水資源に恵まれない松山市は、過去、何度も渇水に見舞われました。
そのため市は節水型都市づくりを推進し、毎年、私たちに節水を呼びかけていました。
この一環として、平成16年度から、水道事業の業務のうち「浄水場の運転や設備の保守」について民間委託を行っています。
水道事業の運営は、松山市公営企業局が実施しています。
全国で、水道料金の値上げが検討されているにもかかわらず、松山市の上水道料金は、市町の合併に伴う平成20年度の料金制度の統一以降、料金の改定は実施していないそうです。
「われわれはハンディを抱えるが故に努力を重ね、水道料金を上げずに経営改善し、さらに将来への備えをしています」と、松山市公営企業局は言っています。
節水の努力をしても、料金が上がると意味はないと思うので、松山市の方針には賛同できます。

松山市の隣町である松前町では、水道管の老朽化の調査などには、専用のリモコンカーが使われているそうです。
松山市でも活用されているのかも知れませんが、水道管の中に破損がないかどうかなどを調べるために無線のリモコンカーが使われています。
このリモコンカーは、地上にいる担当者が無線で遠隔操作し、最長500m先まで進むことができます。
LEDライトが付いているほか、40倍のズームレンズのカメラは、伸び縮みするアームで、高さや角度が調節できるようになっていて最大直径2mほどの暗い水路の中でも行けるそうです。
ただし、ある程度の大きい水道管が前提ですが。

このリモコンカーですが、災害時に水路などで行う行方不明者の捜索に活用しようと、松前町と松山市の建設会社が協定を結んだそうです。
災害が起きたときに「暗渠」などの地下水路などで行方不明になった人の捜索に活用できるそうです。
リモコンカーは2台あり、災害時に建設会社が松前町からの連絡を受けて、貸し出すことができるそうです。
この建設会社は、松山市とも同様の協定を結んでいるそうです。
災害現場で実際に使われた例は今のところないそうですが、土石流などの災害が続いている現在では、捜索の幅が広がることを期待しています。
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