水に浮く石

石は、イメージどうりに重いのですが、その中で水に浮く石もあります。
特に多孔質な岩石の中には、空気がたくさん含まれているので浮くことができると思います。
私が思いつく石は、「軽石」、「海泡石」、「珪藻土」です。

(1)軽石
浮くことができる石の一つに「軽石」(かるいし、pumice、パミス)があります。
「軽石」は、内部に細かい空所がいっぱいあって、スポンジ状なので浮くことができます。
「軽石」は、火山砕屑物の一種で、火山の噴火でどろどろに溶けた溶岩が吹き出てきて、泡を含んで固まったものです。
肉眼で見ても、スポンジ状なのが分かります。
地方によっては「浮石」(ふせき)あるいは「浮岩」(ふがん)と呼んでいるところもあり、また黒っぽく多孔質のものは「スコリア」とも呼んでいます。
専門的には、流紋岩質~安山岩質のマグマが噴火の際に地下深部から上昇し、減圧することによってマグマに溶解していた水などの揮発成分が発泡したため多孔質となったものと言われています。
発泡の程度はさまざまで、発泡の悪い(孔の少ない)ものは火山弾や火山礫に移化し、水には浮かないものも多いのですが、これの明確な区別は決められていません。
また、発泡しすぎて粉砕されると火山灰となります。
「浮石」などの別名が示すとおり、水に浮く物が多く、海岸近くの火山や海底火山の噴出物として排出された場合、遠くの海岸゜まで流れ着く事が多く見られます。
「軽石」の色は、全体としては白色・灰色・黄色などの淡色で、無色~黒色の鉱物結晶を含むこともあります。
これはマグマが発泡する前に既に結晶となっていたもので、結晶以外の部分はガラス質で、固まる前に泡が引き伸ばされて周囲のガラスが繊維状になっていることもあります。

(2)海泡石
「海泡石」 (かいほうせき、sepiolite、セピオライト)は、マグネシウム粘土鉱物の一種で、色調は、白色,灰白色,淡紅色,淡青色,淡黄色などを呈し、石灰岩,ドロストーンなどの中に、粗ぼうな粘土状,土状を示す軟らかい脈,塊として産出することが多くみられます。
含水マグネシウム珪酸塩で出来ている「海泡石」は、比重が2.26あるので、普通なら水に沈みます。
しかし、繊維状の結晶が絡み合ってかなり隙間が多く、実際の比重は1以下になり、水に浮くことができます。
したがってかなり軽く、持っている感じがしないくらいです。
多くの書物に、「海水に浮く」という記述が多く、これが和名の「海泡石」の由来にもなっています。
しかし、実際は普通の水道水でも浮きます。
ただし、水につけるときには気をつけるべきで、水につけると、隙間に水が入り繊維の隙間が膨張するため、ヒビが入って割れてしまうそうです。
また、あまり繊維の絡み具合が弱いと、絡みが解けて水に溶けてしまうこともあります。
優れた断熱効果があり、これを利用したものにパイプがあります。
18世紀から19世紀頃、オスマン帝国(現トルコ)領で採掘された海泡石を加工したパイプは、上流階級の間で「パイプの女王」と呼ばれたそうです。

(3)珪藻土
「珪藻土」(けいそうど、diatomite、diatomaceous earth)は、珪藻が海や湖沼などで大量に増殖し死滅すると、その死骸は水底に沈殿します。
そして、死骸の中の有機物の部分は徐々に分解されていき、最終的には二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする殻のみが残ります。
このようにしてできた珪藻の化石からなる岩石が「珪藻土」で、多くの場合白亜紀以降の地層から産出されます。
「珪藻土」と言うと、土と思いがちですが、位置づけは堆積岩になります。
「珪藻土」にもいろいろな種類がありますが、かさ比重0.24、気孔率約90%などの軽いものは水に浮き、炭等を燃やすと土も一緒に赤くなり良く燃える不思議な岩石です。
主成分は珪酸質で、その特徴は木炭の数千倍という超多孔質で、しかも0.1~0.2μという微細孔をもっています。
そして、耐火性に優れ、しかも超多孔質構造を持っており、優れた耐火材として耐火レンガ、七輪、コンロなどに利用されています。
また、不純有機物を含まない最高品質の白色珪藻土がビールや食用油、清涼飲料水のろ過剤として使用されています。
「珪藻土」は、かご状の形をしたプランクトン珪藻の遺骸が集まって多孔質になっているので、空気が抜ければ当然沈んでしまいます。
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