美容商品としての粘土質の泥岩「クチャ」

海水や海泥など、海のエネルギーを利用した療法があります。

(1)海泥の効用
ヨーロッパでは、古くから呼吸器系や皮膚の疾患に対して、海のエネルギーの効果が認識されていました。
すでに19世紀には、地中海沿岸を中心に多くの療養施設が建設されています。
日本に広まったのは1970年代のことですが、今ではエステだけでなく、海泥などを配合した美容商品が多数発売されています。
海泥には、塩化ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルがとても豊富です。
そのミネラルの比率が、人間の血液や体液の組成ととても近いのも特徴です。
主な美容効果としては、肌の毛穴の老廃物を吸着して除去するなどの洗浄効果や、肌にハリをもたせる効果があります。
頭皮や髪も肌の一部ですから、洗浄効果など同様の効果が期待できます。
特に頭皮はミネラルを通しやすいので、毛根などにもよい作用があると思います。
また、体を温め代謝をよくする作用もあるので、定期的に利用すると肌のターンオーバーを正常化してくれるそうです。
特に、加齢によって代謝が悪くなる40代以上の女性には効果が強いようです。

(2)沖縄の「クチャ」
この中でも、沖縄の中南部にしかない粘土質の泥岩「クチャ」と呼ばれる海泥は、吸着作用が強いことで有名です。
「クチャ」の正式な名称は島尻層泥岩(しまじりそうでいがん)と言って、南西諸島に広く分布する泥岩の地層です。
新生代鮮新世から中新世にかけて、中国大陸東海岸沖の海底に堆積した砂や泥の層が隆起によって地上に現れた地層であり、厚みは1,000m以上にもなります。
島尻層群泥岩、または島尻粘土と呼ばれることもあり、特に南部の太平洋側に広く分布しており、上から新里層、与那原層、那覇層に分けられています。
中国から沖縄まで飛んでくると言うことは特別細かい黄砂です。
海泥の粒子が小さいと、肌に触れる表面積が大きくなるので、老廃物などの吸着作用が強くなるようです。
「クチャ」は、おおむね20~40%の水分を含んでおり、比重は2.72~2.79程度です。
美容には効果がありますが、良いことばかりではなく、大量の水を含むと軟化する性質があり、吸水と乾燥を繰り返すと崩壊します。
均一な地層としては高い強度を持つのですが、断層に沿ってすべりやすい性質があり、豪雨によってしばしば地すべりを引き起こしています。
沖縄島南部に広がる小さな丘と広い谷を特徴とする地形は、この「クチャ」の地すべりが繰り返されることによって形成されたものです。
また、宮古島では、琉球石灰岩の下にあり、所々露出し、琉球石灰岩の谷を利用して地下ダムが作られています。

(3)「マージ」と「ジャーガル」
沖縄県で美容に効果があるのは、「クチャ」だけではありません。
沖縄本島北部地域を中心に分布する赤土の「国頭マージ」や、沖縄本島中南部及び宮古島を中心に分布する「島尻マージ」、そして、沖縄本島南部地域を中心に分布する「ジャーガル」という3つの土壌もまた美容効果があると言われています。
なお、「ジャーガル」は「クチャ」が風化したものだそうです。


この赤土は「島尻マージ」です。


ここで露出している土が「ジャーガル」です。


「クチャ」の地層が見えています。


粉末状の「クチャ」です。
こうなれば、もう岩ではありません。
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