大気中の汚染物質「PM2.5」と花粉

松山の昨日は空がかすんでいました。
これが、大気中の汚染物質「PM2.5」のせいだということはすぐにわかりました。

(1)「PM2.5」で注意喚起
26日の午前中では、東北から中国地方にかけての福島県、新潟県、富山県、石川県、福井県、三重県、大阪府、兵庫県、香川県、山口県の10府県では、国の指針の1時間当たり85μg/m³を超えたので注意喚起を行っています。
松山でも50μg/m³を超えていました。(最高値は味生地区の67.3μg/m³)

(2)濃度が高くなった原因
東北から西日本の各地で「PM2.5」の濃度が比較的高くなったことについて、「数日前から日本の広い範囲の上空を高気圧が覆っていたため、風が弱い状態が続き、大陸から日本の上空に入り込んでいたPM2.5が国外に流れ出さずに、その場で滞留したとみられる。これに加えて、すでに入り込んでいた原因物質が新たにPM2.5に変化するなどして、一時的に濃度が高くなったのではないか」と国立環境研究所の主任研究員である菅田誠治さんは分析しています。
そのうえで、「今後、高気圧が東に移動したり、雨が降ったりすることで、PM2.5の濃度は西日本から東日本の順に徐々に下がっていくことが予想され、あすの朝は注意喚起を行うレベルまで濃度が高まるところはないと考えられる」と話しています。
また、今後の見通しについては、「風の流れ次第では黄砂と一緒にPM2.5が飛散してくる可能性があり、観測データを注意して見ていく必要がある」と指摘しています。
一方、環境省は、「PM2.5」の濃度がこれから5月ごろにかけて上昇するとみられるとして、自治体が出す情報に注意するとともに、濃度が高い日には必要のない外出や屋外での激しい運動を控えるよう呼びかけています。
これだけ「PM2.5」の濃度が高くなった主な原因は、やっぱり中国です。
深刻な大気汚染はさらにひどくなり、北京市内のメーンストリート・長安街は、数百m先のビルも見通せないほどだったそうです。
北京では、「のどが痛い、苦しい。きょうは頭まで痛い。わたしたちは毎日、こんな環境で生活しているの」との声が聞かれたそうです。
そのはずで、中国では25日、日本の環境基準の10倍以上のPM2.5を観測したそうです。
日本の環境基準は、1日当たり35μg/m³なので、単純計算では350μg/m³となります。
一時間当りのピークの数値ではものすごく高い値が出ていることは想像できます。
それが偏西風に乗って、日本に来るときには1/10程度に薄まってはいますが、今回も広い範囲に拡大しました。

(3)花粉と「PM2.5」
そして、今の季節で厄介なのは、「PM2.5」だけではありません。
先週から一転、気温が上がったことで、スギの木からは、今にも花粉が飛び出しそうな状態となっているところが多く見られます。
3月にはピークを迎える花粉ですが、その花粉に、「PM2.5」がつくと、その症状が悪化するといわれています。
「PM2.5が花粉につくと、花粉を壊すんですね。壊れたまま飛んできて、体の中に入ると、スギの花粉の悪い要素が、すぐに体に入ってきてしまう。症状が激しくなるのではと思っています」とはお医者さんの話です。
メカニズムとしては次の3点が考えられています。
①PM2.5が鼻に入った場合、粘膜がダメージを受けるため
②抗体が多く作られるため
③好酸球により炎症反応が悪化するため

それと、ディーゼルは良くないそうです。
ディーゼル排気中の粒子の大半はPM2.5だそうです。
ディーゼル排気の曝露花粉症を悪化させる作用として、
・鼻や粘膜を傷つけ、刺激に対して過敏な状態にすること
・アレルギー反応の元となる抗体をつくること
・好酸球により炎症反応が悪化すること
などがあげられます。

(4)「PM2.5」の基準値
先に述べたように、環境省による「注意喚起のための暫定的な指針」としては、「PM2.5」の注意喚起を行う基準として、日平均値70μg/m³超過(1日のなるべく早い時間帯のうちに、この値に達する事を判断するための値として、1時間値85μg/m³超過)ですが、
「PM2.5」の大気環境基準は、1年平均値が15μg/m³以下であり、かつ1日平均値が35μg/m³以下と定められています。
WHOは日本より厳しく、日本とアメリカは同じです。
相変わらず中国だけ甘い基準になっていますが。現在ではこれでも守られていないのだろうと想像できます。

       大気環境基準値
日本1年平均値 15μg/m³、1日平均値 35μg/m³2009.9設定
中国1年平均値 35μg/m  ³、1日平均値 75μg/m³2012.12公布
2016.1施行
米国1年平均値 15μg/m³、1日平均値 35μg/m³2006.9設定
EU1年平均値 25μg/m³、1日平均値 なし2008.10設定
WHO1年平均値 10μg/m³、1日平均値 25μg/m³2006.10設定

環境省による「注意喚起のための暫定的な指針」
暫定指針値行動の目安
PM2.5レベルI日平均値70μg/m³以下(1日のなるべく早い時間帯のうちにこの値に達する事を判断するための値として、1時間値85μg/m³以下)。特に行動を制約する必要はないが、高感受性者(呼吸器疾患や循環器疾患を持つ人、小児、高齢者など)は健康への影響がみられる可能性があるため、体調の変化に注意する。
レベルII日平均値70μg/m³超過(1日のなるべく早い時間帯のうちにこの値に達する事を判断するための値として、1時間値85μg/m³超過)。不要不急の外出や屋外での長時間の激しい運動をできるだけ減らす。高感受性者は、体調に応じて、それ以外の人より慎重に行動することが望まれる。

(5)対策として
対策としては、
①外出する際はマスクをする。
②マスクはウイルス用や工業用などの1μm未満の粒子を遮断するものを使用する。
③外出から戻ったらうがいをする。
④花粉症の方は鼻うがいも行なう。
⑤洗濯物はできるだけ外に干さない。
⑥ドアや窓は閉める。
⑦床やテーブルを拭くときは、最初に水分を含んだタオルで拭き、もう1回乾いたタオルで拭く2度拭きを行なう。
⑧高濃度の場合は外出を控える。
などですが、だんだん外も満足に歩けない時代が近くまで来ています。
これだけの濃度になると、なにか不安になります。
あと10年もたたないうちに、原発事故とあまり変わらないような、危険な臭いがしてきました。
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