洞窟について

崖や岩石の中にできた空間で、人が入ることができ、入口の大きさより奥行きの方が深い穴を洞窟といいます。
そして、奥行きが入口の高さや幅よりも浅い穴は、岩陰といいます。
今回は洞窟について調べてみました。
洞窟は、でき方や洞窟を形づくっている岩石などにより、色々な種類に分けられます。

(1)洞窟を形成する岩石による分類
洞窟は、岩石の種類によって、いろいろな名前がつけられていますが、生成作用とは必ずしも結びついていないそうです。  
1)自然洞窟
①石灰洞・鍾乳洞
石灰洞(せっかいどう)または鍾乳洞(しょうにゅうどう)は、石灰岩が地表水、地下水などによって侵食(溶食)されてでできた洞窟で、石灰岩地帯に存在します。
特に鍾乳石の発達した洞窟を鍾乳洞と言っています。
石灰岩は二酸化炭素(CO2)を含んだ雨水によって溶かされます。
鍾乳洞は石灰岩を素材にして、水が創り出した地形です。
・雨は大気中の二酸化炭素を取り込んで、弱い酸性になります。
・石灰岩地帯に降った雨は、腐葉土を通って行くうちに酸性度を増しながら、岩の小さな割れ目や断層に沿ってしみ込みます。
・まわりの石灰岩を少しずつ溶かして、次第に割れ目を大きくしていきます。
・自然環境によっても異なりますが、人が入れるようになるまでには万年単位のとても長い年月がかかっています。
このように、鍾乳洞は、酸性の雨水が石灰岩を溶かしていく溶食作用の他に、落盤や地下水流による侵食作用により大きくなっていきます。
日本では、秋芳洞が有名ですが、石灰岩地帯の至るところで見られます。           
②溶岩洞
溶岩洞(ようがんどう、lava tube)は、火山噴火に伴う溶岩流出により生成される洞窟(洞穴)のことで、溶岩チューブとも言います。
日本では、富士山山麓の洞窟群がよく知られています。                       
③砂岩洞・礫岩洞・凝灰岩洞・チャート洞
堆積岩の洞窟です。
室戸のジオパークには砂岩洞があました。              
④安山岩洞・流紋岩洞・玄武岩・花崗岩洞
火山岩の洞窟です。
玄武洞は有名です。
⑤珪質片岩洞
変成岩の洞窟です。
露頭にでている岩盤でも珪質片岩が一番空洞が多いので、洞窟になり易いと思います。             
⑥石膏洞
石膏でできた洞窟のことです。
海外ではよく見られます。                             
⑦岩塩洞
岩塩の洞窟のことですが、日本にはありません。                              
⑧氷河洞
氷に中に形成された洞窟のことですがこれも日本にはありません。
2)人工洞窟
①金山坑道
②炭坑                               
③マンガン坑道

(2)生成作用による分類
主作用によって次のように分けられますが、実際には複数の作用が組み合わさっていることが多いと思われます。
①溶食作用
溶食の原因としては、石灰洞/苦灰岩洞では流水中の炭酸(稀には硫酸や塩酸)の存在、石膏洞では水に対する石膏の大きな溶解度、氷河洞/雪渓洞では流水による融解です。
種類としては、石灰洞/苦灰岩洞・石膏洞・氷河洞/雪渓洞などがあります。
②波食作用
種類としては、海食洞・湖食洞・河食洞などがあります。
③削磨作用
地下水流や河流による硬岩盤の侵食によるものです。
種類としては、花崗岩洞・甌穴洞などがあります。
④洗掘作用
地下水流や河流による未固結/弱固結岩層の侵食によるものです。
種類としては、シラス洞・黄土洞・風化花崗岩洞・崖錐洞・滝壺洞など)があります。
⑤風食/風化作用
風で吹きつける砂粒による削剥や、岩層の表面に滲出する地下水の風化作用などによるものです。
種類としては、砂岩洞・凝灰岩洞・タフォニなどがあります。
⑥昇華作用
種類としては、氷河洞/雪渓洞があります。
⑦火山作用
種類としては、熔岩洞・樹型洞・噴気孔洞などがあります。
⑧火成作用
種類としては、花崗岩や各種鉱床中に生じた晶洞などがあります。
⑨裂開作用
地滑りやその他の物理的応力による割れ目洞・陥没洞・クレバスなどの構造洞窟です。
⑩膨上作用
無水石膏層の吸水による体積膨張で地層がたわむように膨れ上がってできた洞窟のことです。
⑪集積作用
巨岩塊が積み重なった隙間がつくる擬似洞窟のことです。
⑫被覆作用 •造礁作用
サンゴ礁の海中で造礁性生物の成長によってできている洞窟)のことです。
⑬晶結作用
種類としては、氷瀑洞、石灰華洞です。
⑭掘削作用
ヒトや動物によって掘られた洞穴のことです。
・有史前の作用
ヨーロッパに多い新石器時代の洞窟状のフリント鉱山跡や、ゾウや水牛が塩類を求めて掘ったケニヤの洞窟などです。
・有史後の作用
地下鉱山採掘跡、トンネルや防空壕、地下水路、地下墓地/寺院、地下住居などです。

(3)洞窟のでき方による分類
生成作用による分類とも重複するのですが、大きく4種類に分けられます。
①溶食洞窟
雨水や地下水が岩石を少しづつ溶かしてゆく溶食作用によって形成された洞窟のことです。
種類としては、石灰洞・鍾乳洞・氷河洞などがあります。
②侵食洞窟
雨水や地下水、あるいは河川や波によって岩石がけずり取られる侵食作用によって形成された洞窟のことです。
種類としては、海食洞・河食洞など)があります。
③火山洞窟
火山の噴火により流出した溶岩の中に形成された洞窟のことです。
種類としては、溶岩洞)があります。
④構造洞窟
地すべりや断層・しゅう曲などの地殻変動によって割れ目が形成されたり、断層や節理にそって崩落や剥離を繰り返し形成された洞窟のことです。
 種類としては、割れ目洞・断層洞・節理洞などがあります。

(4)洞窟の一生
私たちが観光に行ってさまざまな鍾乳石で彩られた神秘的な空間を見ますが、これは永遠ではありません。
鍾乳洞も、発生期から成長期を経て、やがて崩壊期を迎えることになります。
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