富士五湖のフジマリモ

阿寒湖に生息しているマリモの変種でフジマリモがあります。

フジマリモ(富士毬藻、Aegagropila linnaei var. yamanakaensis)は、富士マリモとも言うように、富士山からの名前の由来なのは明らかです。
フジマリモは富士五湖に生育し、他のマリモに比べて、枝が細いなどの違いがあります。
北海道の阿寒湖ではマリモが有名で、ビロード状に大きくなります。
阿寒湖では直径30センチの超大型も見つかっています。
ですが、富士五湖に生息するフジマリモはほとんどが数cm程度です。
つまり、マリモに比べてフジマリモは、あまり大きくはならないみたいです。

フジマリモの発見は、1956年(昭和31年)に山中湖の北岸で発見されたのが最初です。
主な自生地も北岸のようですが、南岸でも生息が確認されています。
そして、1958年(昭和33年)6月19日に自生地を含め「フジマリモおよび生息地」が山梨県の天然記念物に指定されています。
1979年(昭和54年)には河口湖、1993(平成5)年5月24日には西湖でもフジマリモの分布が確認されました。
その後は、2012年(平成24年)6月に、精進湖での生息確認され、2013年(平成25年)11月に本栖湖で潜水調査を実施し、水深約20mの湖底で、石についているシート状の藻を発見し、「不定根」と呼ばれる根が生えていることなどから、フジマリモと確認しました。
これにより、フジマリモは富士五湖すべてに生育していることが確認されました。
尚、最初に発見された山中湖には大量のマリモが生息していたようです。
この要因として、富士五湖中、最も南に位置し、また最も水面標高が高く(水面海抜が981.5m)なっています。
湖岸には火山礫などの火山噴出物が堆積し、湖面は冬には結氷してしまうことによるものだそうです。
フジマリモの特徴としては、火山礫に着生している物が多いそうで、糸状体が柔らかく短く、最大でも5㎝程にしか成長しないそうです。
また、過去の調査では、湧水のあるところに一面にマリモが生息していたそうで、この湧水のあたりにまとまって生息するという特徴は阿寒湖のマリモと似ているそうです。

去年、本栖湖でフジマリモが生息しているというニュースは、いい話題ですが、あれだけ大量のマリモが生息していた山中湖は、レジャー施設の開発が進み、水質は急速に悪化し、マリモもほとんど生息していない湖となってしまったようです。
湖底には厚くヘドロが堆積し、一部のマリモが生息していたところでも20cmほどのヘドロが堆積しヘドロをかぶりながらも生きているマリモがいたところもあるそうです。
このような水質汚濁と、盗採が大きな理由となり、現在では山中湖のマリモを一般の人が見る方法はないそうです。
発見当初は、マリモも観光資源として注目を集めたそうですが、減少に伴いまた他の観光資源も豊富な土地柄なので注目を集めなくなり、現在では保全意識はかなり低いように思います。
山名湖に関するパンフレットでも、マリモの生息を紹介する文はほとんどなく、地図中にわずかに「フジマリモ生息地」の文字が印刷されているだけだそうです。
去年の、本栖湖でのフジマリモが生息していると大々的に報じたニュースがカンフル剤になって、自然保護を大切にする気持ちを一人でも持ってもらうことを願います。

山中湖:富士マリモ
山中湖北岸100沖の湖底に生息するフジマリモです。
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