洋上風力発電について

「洋上風力発電」について、昨日のニュースになっていました。

海に浮かべた風車で発電する、国内最大規模の「洋上風力発電」の施設が長崎県の五島列島沖に完成し、環境省は28日から実用化に向けて実証実験を始めたそうです。
完成した施設は、羽根の長さが40m、全長170m余りの巨大な風車を海に浮かべ、チェーンで海底に固定する「浮体式」と呼ばれる形式で、環境省は去年8月から同じ場所で小型の試験機を使った実験を行ってきたそうです。

(1)洋上風力発電とは
この「洋上風力発電」ですが、「洋上」とは言っても、必ずしも海洋上を意味するのではないそうです。
つまり、湖、フィヨルド、港湾内などに設置されたものも含めています。
また発動機の形態は、、通常の風力発電と同様に、基礎が地面に固定された「着床式」と、今回五島列島沖に設置したような、海が深くて地面に基礎を設置できない場所でも、風車を海に浮かべて海底とチェーンで結ぶ形式で、深い海域でも設置できる利用可能な「浮体式」の2種類があります。
「着床式」は、遠浅の海の多いヨーロッパで普及し、日本でも実用化されていますが、日本の周辺は水深が浅い海域が少なく、発電事業が行われているのは全国で3か所にとどまっています。
一般的には、水深50mを超えると「着床式」では採算性が悪化するので、50m~200mの海域では「浮体式」の基礎になるようです。
2011年現在では、ノルウェーのスタヴァンゲル洋上10kmに浮かぶHywindのみが実用化されていますが、今後の普及が期待されており、特に潜在的に最も主要なマーケットは日本である言われています。
日本は、ヨーロッパなどと異なり、遠浅の海岸が少ないため、「浮体式」の実用化が「洋上風力発電」の普及の鍵になると見られていました。

(2)洋上風力発電の発電規模
今回の施設では、28日からの実証実験で、発電能力は以前の20倍の2000キロワットと国内最大の規模で、発電量は一般家庭1800世帯分に当たるそうです。
当然のことですが、「浮体式」の「洋上風力発電」で、実用化に向けて本格的な実証実験が行われるのは全国で初めてのことです。
環境省は今後、およそ2年間かけて実験を続け、耐久性などを調べたうえで、平成28年度以降に、民間企業などの事業への参入につなげ、「洋上風力発電」の拡大を後押したいとのことです。
環境大臣の石原さんは「いよいよ再生可能エネルギーの普及に向けた新たな時代がスタートした。今後、早期の実用化を目指すとともに、導入の拡大に向けて送電網の整備を図りたい」と述べていました。
洋上での風力発電については、環境省は、陸上に比べて風が強いうえに地形や建物の影響も少ないためより安定した発電が可能で、島国の日本は、排他的経済水域が世界で6番目に広く、設置場所が確保できるとして導入に適しているとしています。
環境省が、平成22年に国内で発電に利用できる再生可能エネルギーの潜在的な資源量について調べたところ、
①太陽光発電が住宅を除いて1億5000万キロワット
②地熱発電が1400万キロワット
③陸上での風力発電が2億8000万キロワット
④洋上風力発電が16億キロワット

となり、この結果だと「洋上風力発電」が他の発電を大きく上回っています。
つまり、発電能力は高いのです。
このため、国内で「洋上風力発電」を普及させるには、まだ実用化されていない「浮体式」の発電事業をどれだけ広げられるかが、今後の鍵を握っていると思います。

(3)洋上風力発電の課題
但し、
①風車の運転に伴う振動などが与える影響を懸念する漁業関係者の理解を得られるかどうか
②台風などの激しい風や荒波に耐えられるかどうか

といった課題があります。
今までは、大型で非常に強い台風が小型の試験機を直撃したものの、施設に被害はなく、安全性を確認できています。
もう一歩のところですが、早く実用化して、もう二度と「原発再稼動」という方向にならないようにしてほしいと思います。
スポンサーサイト
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR