地温探査について

地下水脈(いわゆる水ミチ)を把握する方法として地温探査があります。

地温探査は、地表面から1mの深さの温度を測定して、地下に周辺と温度が違うゾーンがないかを探るもので、1m深地温探査とも呼ばれています。
なぜ1mの深さを測るかというと、水ミチに関する情報を地温測定で得ようとする場合には、地表面に近いと日変化の影響をうけてしまいます。
径25~30mm程度の穴を鉄棒であけるので、深度1mよりは、深度50cmの方が、作業は楽なのですが、先に説明したように、地表面温度の影響を受けます。
また、深度2mを掘削する場合には、深度1mを掘削する場合より必要な労力は、約10倍は必要となります。
したがって、探査精度と作業性を勘案して、1mの深さで地温が測定されています。

この探査方法は、古くから温泉や地熱開発の分野で利用されてきました。
地下に温泉などの高温体がある箇所の地温は高くなる傾向があり、広い範囲の地温を測定すれば、温泉の位置を探し当てることができます。
但し、一般的には地下浅所での水ミチの把握ができるのみであり、その深度は、約GL-15mまでです。
また、地下水は常に一様に分布しているわけではなく、ある特定の箇所を集中して流下しています。
このことより、地すべり地内の地下水流動脈の探査にも多く利用されるようになりました。
地すべりでは地下水を排除することが地すべり滑動を抑制するために非常に有効で、地温探査は,この原因となる水ミチを面的に把握し、地下水排除工等の計画に役立てられています。

1)調査目的
調査目的としては、
①地すべり・山崩れ・崩壊の主要因となる水ミチの調査
②河川堤防・ため池等の漏水箇所の調査
③河川・渓流の伏流水調査
④井戸掘削地点の選定
などです。

2)調査手順
調査手順としては、
①地下1mの所まで鉄筋棒を打ち込み,孔を開ける。
②温度センサーを挿入し、温度が安定するまで待つ。(10分程度)
③温度を測定し,地況,水の有無等の状況を記入する。

このような流れです。

3)結果の整理及び利用
測定した地温探査は、いくつかの補正を行う必要があります。
①経日変化補正
測定が1日で終了する場合には必要ありません。
しかし、測定が数日におよぶ場合には、調査地の適当な場所に定点観測点を設けて、毎日の作業前、昼食時、作業後に温度を測定して、測定期間中の経日変化を求めて、測定値の補正を行う必要があります。
②地況補正
測定する箇所が日当たりの良い裸地なのか、日陰の林なのかで1m深地温には影響が現れます。
測定値をこのような地況毎に統計処理して、測定値の補正を行います。
③測温体補正
1m深地温探査では、10本程度の測温体を使用しますが、測温体間の固体誤差を確認して測定値を補正します。
具体的には、恒温槽に測温体を入れ、測温体毎が示す温度差を求め、全平均値に一番近い値を示したものを基準として、各測温体の補正値を決めます。
そして、最終的には、1m深地温等高線図を作成します。
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