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深成岩の産状について

深成岩は、マグマが地下で固結し、その後の隆起や侵食作用で地表に露出したものです。
このような地下内部で形成される深成岩の産状は、その規模と周辺の母岩との関係から次のようなタイプに分けられます。
①岩脈
②岩床・岩餅
③岩株
④餅盤
⑤底盤
⑥盆盤

(1)岩脈
岩脈(がんみゃく、ダイク、dike、dyke)は、地層や岩石の割れ目にマグマが貫入して板状に固まったものです。
母岩の成層構造に、直交またはそれに近く斜交している板状の貫入岩体であり、規模は問わないそうです。
通常の岩脈は、幅1mから数十m,長さ数100m以下がほとんどですが、100kmを超える巨大岩脈もあるそうです。
ジンバブエの巨大岩脈は延長約500km,幅8kmの斑糲岩体から成るそうです。
平行に並ぶ岩脈群だけでなく、放射状・環状などの形状に形成されることもあります。
小規模や局所的で変化の著しいものも多く見られます。
また、火成岩の中にあるもの、堆積岩を貫くものなど様々な産状を示し、一般に板状あるいはレンズ状が多く、岩体を掘ると消失してしまうものもあります。
その成因についてはまだ不明なところもありますが、火成岩の中に含まれて産出するものには周りの母岩からの分泌作用(分結作用,segregation)によると考えられるものもあります。
一般に花崗岩質の組成をもつものはこの作用と考えられてはいますが、必ずしも全部がそうとは限りません。
露頭で目にする時には、一部分であり、その板状の岩体の断面のことが多いため、筋のようなものと思われがちです。

(2)岩床・岩餅
岩床(がんしょう、シート、sheet)及び、岩餅(がんぺい、シル、sill)は、地層にマグマが貫入して固まった板状岩体のうち、地層面にほぼ平行に貫入したものを言います。
母岩の成層構造に調和的な貫入岩体であり、板状のものを岩床、レンズ状のものを岩餅と呼んでいます。
最近では地層面との関係を問題とせず、直立しない板状貫入岩体の総称となっています。
このように、地層面に平行でしかも水平に貫入したものの中で、なお地層を切っていることを強調するときは、斜交岩床(transgressive sheet)と呼ぶことがあります。
異なる組成のマグマが連続的に貫入して生じた岩床で、二つ以上の異なる岩型の部分からなるが、その境は漸移している岩床を複合岩床(composite sheet)と呼んでいます。

(3)岩株
岩株(がんしゅ、ストック、stock ストック)とは、地下の火成岩体の一部が地表に露出したもので、露出している面積が100km2以下の小規模な底なしの貫入岩体を言います。
おおよそ円筒形状の貫入岩体ですが、底盤よりも小さいもので、底盤から枝分れしたものや、底盤の頂上部が頭を出しているものなど不規則な形が多く見られます。

(4)餅盤
餅盤(へいばん、べいばん、ラコリス、lakkos)は、マグマが地層中に貫入し、上面が鏡餅状に膨らみ、下は地層面と平行になって固結した岩体のことです。
上部も底部も貫入された地層の層理面に沿って整合的に貫入した岩体で、貫入の結果、岩体の屋根の部分は上に向って膨らみドーム状の形態を示すようになっています。

(5)底盤
底盤(ていばん、バソリス、asolith)は、露出面積が100km2以上の巨大な岩体を言い、母岩とは非調和な関係にあり、延長1,000km以上、幅250kmを超えるものもあります。
ただし、ひとつの岩体ではなく、たくさんの貫入岩体から成り、花崗岩またはそれに近い岩石で成っています。
通常は、深部に向かって大きくなり、底なしの岩体のイメージもありましたが、最近の研究では扁平状の場合もあり、それほど深くまで続かないと考えられています。
日本列島では、飛騨帯の船津花崗岩,領家帯の伊奈川・柳生花崗岩,白亜紀後期の花崗岩底盤が長野県から琵琶湖,広島を経て佐賀県まで広く分布しています。
日本最古の底盤は、岐阜県北部から富山県南部にかけて分布する船津花崗岩で、約1億8000万年前のジュラ紀前期に貫入・固結したとされています。

(6)盆盤
盆盤(ぼんばん、ロポリス、lopolith)とは、岩体の中央が下方にくぼんだ皿状の貫入岩体で、盆状岩体とも言います。
これは巨大な調和的なレンズ状岩体であり、その下盤が沈下することによって、マグマの入る空間ができると解釈されています。


火成岩の産状の模式図です。
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