岩石の風化作用

岩石には風化作用があります。

岩石の風化作用とは、岩石が地表にさらされてルーズな含水物質に変化する過程を言います。
風化作用は、一般には次の2種類に分けられています。
①物理的風化作用....機械的に破片化する風化作用
②化学的風化作用....変質して粘土を生成する風化作用

(1)物理的風化作用
物理的風化作用は主に温度変化による差別的膨張と水の凍結膨張で起こります。
寒冷地や乾燥地ではよく目立ちますが、温暖湿潤地では後述する化学的風化作用の産物(粘土など)と重なってあまり目立ちません。
この風化作用は「岩石を崩壊させる」タイプの風化であり、主な原因は次のようなものです。
但し、このような原因は、いずれも岩石は細かくなるだけであって、その化学組成は変化していません。
①気温の変化による崩壊
岩石を構成する鉱物は気温が変化すると膨張または収縮します。
この膨張・収縮の程度は鉱物の種類や方向によって異なるため、昼夜などの気温の変化が繰り返されると岩石の中に微小な割れ目が発生します。
このようにして岩石は次第に割れ目の数と大きさを増し、やがて崩壊に至りることになります。
②結氷による崩壊
水は氷になると体積が若干大きくなります。
このため、岩石の割れ目や隙間に入った水が凍結することによって、これらが拡げられてより大きくなり、岩石は崩壊します。
③植物による崩壊
地表に近い岩石の隙間には、樹木の根が入り込むことがあります。
この根が成長して大きくなると、その力によって隙間はさらに広げられるため、岩石は崩壊します。

(2)化学的風化作用
この風化作用では、岩石は水和・炭酸化・酸化・加水分解・溶解など水を中心とした接触反応で分解され、溶け出す成分と溶け残る成分に分かれます。
岩石中の化学成分には水に溶け出しやすいものと溶け出しにくいものがあり、Cl・SO4、Na・Mg・Ca、K、Si、Fe・Alの順で減少していきます。
このため、溶け残る側の成分では酸化鉄と水酸化アルミニウムが富化していくことになります。
また、溶け残る側の成分はその成分同士で再結合して粘土鉱物を形成します。
一般に風化の進行に伴って、Alに富む種類の粘土鉱物が増えていくことが知られています。
化学的風化作用は、主に水と二酸化炭素などの大気中の成分との反応によって行われます。
この他、火山地帯では火山ガスが噴出しているため、岩石と強く反応するSO2などの成分が多く含まれています。これにより、火山地帯では岩石の風化が著しく、樹木も育たないため、殺伐とした風景となっています。
また、化学的風化のしやすさには鉱物による差が大きいため、一般に有色鉱物は風化しやすく、無色鉱物は風化しにくいことが知られています。
さらに、有色鉱物および無色鉱物ともに高温で晶出する鉱物の方が風化しやすい傾向があります。火成岩では、橄欖石が最も風化しやすく、石英が最も風化しにくい鉱物として挙げられます。
化学的風化に対する抵抗度の一般的傾向としては、
①有色鉱物
橄欖石-輝石-角閃石-黒雲母-白雲母の順に風化が進みます。
②無色鉱物
灰長石-曹長石-カリ長石-石英の順に風化が進みます。
なお、物理的風化作用と化学的風化作用はそれぞれが単独で進行することは少なく、両作用が相互に絡み合いながら進んでいくのが一般的だそうです。
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