マヨン火山の噴火

昨日の午前8時(日本時間同9時)フィリピン北部ルソン島のアルバイ州にある「マヨン火山」が噴火したとのニュースが入ってきました。
これは水蒸気爆発だそうで、約73秒起こり、500m程度の白い噴煙が立ちのぼったそうです。
この影響で登山をしていた外国人の観光客ら4人とフィリピン人ガイドのあわせて5人が落ちてきた岩にあたるなどして死亡したということです。

(1)マヨン山とは
「マヨン山」(Mayon Volcano)はフィリピン共和国のルソン島南部、ビコル地方アルバイ州にあり、レガスピ市の北西15kmの平野部に突如としてそびえる成層火山で、一帯はマヨン山国立公園に指定されています。
「マヨン」とは、ビコル地方の言葉で「美しい」という意味を持つ「マガヨン」に由来すると言われており、ほとんど完璧な美しい円錐の形を成しています。
これ以外にも、名の由来として、かつてこのビコール地方を支配していた一族の名前から来ているとも言われています。 
富士山にもよく似ていると言われていますが、富士山よりも斜面が険しく頂上が鋭いのでより印象が強く、地元では富士山よりも美しいといわれており、かつて日系人移民からは「ルソン富士」と呼ばれていました。
「マヨン火山」のシンメトリカルな円錐型は火砕流と溶岩流の繰り返しによって作り出されています。
したがって、「マヨン火山」はフィリピンで最も活動的な火山ですが、これはフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界に位置しマグマの形成が盛んな場所にあることが要因になっています。

(2)マヨン火山の噴火
「マヨン火山」は、基盤岩は玄武岩で、標高2,462mの山頂部には直径150m、深さ30mのじょうご型の火口があり、噴火記録のある1616年以降、45回の噴火が知られています。
この約8年間隔で起こる噴火に加え、年平均3~5回襲来する台風の時期には火山灰の泥流化や土石流、洪水による被害が頻発しています。
1814年は、最大の噴火と伝えられており、このときの噴火は、プリニー式の大噴火で1,200人もの被害者を出したそうです。
また、このときの噴煙は500km北方のマニラまで達したそうです。
1993年2月の噴火でも死者が出ています。
この火山の噴火では、降下テフラ、火砕流、火砕サージ、溶岩流が噴出し、噴火後の降雨に伴う土石流や泥流も発生しています。
2006年の噴火が最近では大きい噴火でした。
2月に噴煙を上げる活動があった後、7月13日から噴火を開始し、溶岩流を流下させました。
8月7日から活動が活発化したため、8月8日には火口から8km以内の住民約3万4,000人に避難勧告が出され、その後、11月30日には強い勢力の台風21号の影響により、泥流が発生しました。

(3)マヨン火山の伝説
この「マヨン火山」にも伝説があります。
昔、名の由来となったビコール地方を支配する一族に、美しい姫がいたそうです。
この美貌の姫君に、各地から求婚が殺到しましたが、かんしゃく持ちの伯父Magayonは、男をいっさい寄せ付けず、姫を幽閉状態にしたそうです。
したがって、姫は家から一歩も出る事が出来ず、いつの日か、自分を助け出してくれる勇者の到来を夢見ていました。
ある日、対立する部族の若者が、姫の部屋に忍び込む事が出来たそうです。
二人は神に救いを祈ったところ、大地が割れ、Magayonは生き埋めになってしまったそうです。
その後、Magayonが埋まっている所に火山が成長し、今日なお活発な活動を続けていると言われています。
地元では、このかんしゃく持ちのMagayonの激しい怒りが、噴火の原動力となっていると語り次がれているそうです。
現在のマヨンは、現地の言葉では、「美しい」と言う事にはなっていますが、タガログ語のMayonという単語に、美しいという意味はないそうです。
それではこのMagayonはいったい誰がモデルかと推察すると、フィリッピンの歴史を振り返るに、これと似た名前の人物は、ただ一人、Fernando de Magallanes こと、ポルトガル生まれの初の世界周航者であるマゼランのようだと言われています。
マゼランは1521年に、セブ島に上陸したものの、現地民よって倒されています。
この時活躍したラプラプは、フィリピン史の英雄だそうです。
マゼランの到来と,その後のスペインによる支配は、南海の楽園であったフィリッピンの島々にとり、暗黒と屈従の時代の到来でした。
1565年、レガスピが来島してスペインによる支配がはじまり、その後の333年間は、フィリピンの暗黒時代そのものと言われています。
マゼランの来航に代表される過酷な欧米による支配と、自由を奪われた姫をフィリピンの国民に見立て、それを救うラプラプをヒーローにした「 伝説 」とも言えます。

(4)噴火の危険性
尚、昨日の爆発の後の状況ですが、爆発並びに火山礫などの危険があるため半径6kmに立ち入りを禁止していますが、火山性地震やガス噴出量から見て、大規模な噴火の前兆はないとフィリピン火山地震研究所は推定しています。
大規模な噴火があれば、その山麓にはレガスピ市をはじめとする町々があり、その総人口は100万人に達するそうで、甚大な被害になると思います。
日本でも、桜島や阿蘇山など、常時噴煙を上げている山はあります。
その山麓の町は、火山灰だけでも苦労はあると思いますが、噴火となると当然被害はつきものです。
それでもその土地にこだわっているのは、やはり「住めば都」ということでしょうか。

比マヨン火山が噴火、外国人観光客ら5人死亡
フィリピンで最も活動が激しい火山の一つである「マヨン火山」です。
5月7日に、上空まで噴煙を上げました。
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