静岡県の地すべり続編

静岡県浜松市の山沿いの茶畑で起きた地すべりですが、23日の午前中に続いて25日夜、茶畑の下の斜面が新たに幅およそ20m、高さ90mにわたって崩れ、崩壊地が拡大しました。
その後も、ほかの亀裂が1時間に最大で7mmほど広がっているらしく、静岡県と浜松市が警戒を続けているそうです。

当ブログでも紹介したように、今月23日、最終的には幅80m、高さ90mにわたって地すべりが起きた茶畑では、合わせて80m近い亀裂が残っており、25日は亀裂の広がるペースが次第に速くなっていました。
そして、25日午後10時15分ごろから10時半ごろにかけて、これまでに地滑りが起きていた場所を下から見て右側の斜面が幅およそ20m、高さ90mにわたって新たに崩れました。
その後も現場では小規模な土砂崩れが断続的に起きていると言われています。
また、茶畑を下から見て左側には長さおよそ45mの亀裂が残っていて、1時間に最大で7mmほどのペースで広がっているそうです。
崩壊の状況を動画で見ましたが、午後10時すぎから激しい音とともに樹木が根こそぎすべり落ち始め、午後10時半ごろに最も大規模な崩落が起きました。

地すべりの特徴として、地下水位の上昇が一般的です。
今回の崩壊は、地すべりとは言ってはいますが、現場の地形から見ると大規模ながけ崩れのような崩壊の仕方です。
そして、一度亀裂が入ると雨が滲み込みやすくなるために、少しの雨でも崩壊を招くことがあります。
そして、今回の地形的な特徴は斜面が一般の地すべり地形に比べて急斜面です。
急斜面は、緩斜面に比べると当然崩れやすく、そして早く崩れます。
この茶畑は、茶畑に入ってからは緩斜面なのですが、手前の崩壊しているところの森は急斜面です。

地すべりは岩がもろくなり、風化が進んだ古い地層で起こりやすいとされ、粘土などすべりやすい地層の「すべり面」を境にして発生すると言われています。
そして、降雨などで地下水位が上昇すると、「すべり面」の上にある土砂を持ち上げる浮力が発生し、土砂を「すべり面」に押しとどめていた摩擦が減り、地すべりに至るのが定説です。
今回の崩壊も、降雨により地下水位の上昇が地すべりを起こした可能性は当然なのですが、この急傾斜地と、その下に流れる河川との関係も崩壊を助長したと推定されています。
地すべり学会の中部支部長で、静岡大の教授である土屋智さんによると、「現場の斜面は2011年にも台風で杉川が増水した際に少し崩れている。現場の斜面の勾配はもともと急な上、杉川の流れで長期間にわたり徐々に足元を削られていた。バランスが崩れたところに雨が染み込み、地すべりに至ったのではないか」と話しています。
いずれにしてもこのような危険な箇所は早く手当てする必要がありますが、茶畑を下から見て左側には長さおよそ45mの亀裂が残っているのはやっかいです。
安全に崩れてくれるのがいいのですが、もし崩れないとなるとあれだけの土塊をアンカー工などの抑止力で止めるとなると、ものすごく莫大な費用がかかると思います。
崩れなかったら、まず、逆巻きで排土しながらのアンカー工になるのでしょうが、あれだけの亀裂が入っている中での施工は危険と隣り合わせです。
今でも、地質調査は先行して行っているみたいですが、いずれにせよ安全な状態での地質調査や施工を望んでいます。


25日夜は、写真右側の亀裂の入っている茶畑から崩れたようです。
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