愛媛県の鉱床の分布

愛媛県の鉱床の分布について調べてみました。

(1)銅鉱床
銅鉱床は、下図でも明らかなように、三波川変成帯の緑色片岩中に多く存在しています。
別子銅山で有名な四国中央市から新居浜市、西条市は当然ですが、砥部町や、佐田岬にまで分布域は広がっています。
別子鉱山は、別子本山(新居浜市)、筏津(いかだづ、別子山村)、余慶(別子山村)、積善(伊予三島市)の4つの鉱床があり、なかでも別子本山鉱床の規模は大きく、国内最大の層状含銅硫化鉄鉱鉱床でした。
これらの鉱床は、主に黄鉄鉱(FeS2)や黄銅鉱(CuFeS2)などの硫化鉱物の集合体です。
海底の火山活動によって噴出した熱水から硫化鉱物か沈殿してできたと考えられています。

(2)アンチモン鉱床
アンチモン鉱床は、おもに石鎚山周辺にあり、鉱石はほとんどが輝安鉱(Sb2S3)です。
西条市にある市ノ川鉱山は、日本で最大のアンチモン鉱床でした。
他には砥部町の弘法師鉱山がありました。
新第三紀の石鎚山付近の火成活動で噴出した熱水が、岩石の割れ目を満たしてできた鉱脈と考えられています。
 
(3)マンガン鉱床
マンガン鉱床は、三波川変成帯の石英片岩中や秩父帯のチャート中に、バラ輝石(CaMn4(Si5O15))などの各種マンガン鉱石が分布しています。
西予市野村町の野村鉱山のほか、城川町の一宝鉱山は、西古市・伏越・七中ケ森・鍵山・古市をはじめ多数の鉱床がありました。
宇和町明間の東南方にある大平鉱山や宇和町明間四道の四道鉱山もよく知られていました。
他には、砥部町の古宮鉱山、大洲市の上須戒鉱山、肱川町の蟻峨谷鉱山、柳谷村の中津鉱山などがあります。
海底の火山活動に伴う噴出物や海水中から沈殿してできたと考えられています。
 
(4)石灰石鉱床
石灰石は炭酸カルシウム(CaCO3)が主成分の鉱石で、岩石名は石灰岩です。
領家帯の花崗岩地帯にある千枚岩質粘板岩またはホルンフェルス化した粘板岩に挟まれ、越智郡島しょ部地域の小大下(こおげ)鉱山、弓削島石灰鉱山、大三島鉱山などがあります。
三波川変成帯南縁の黒色片岩中では、大洲地域の松本第一鉱山、太田鉱山などがあります。
秩父帯南帯の砂岩・泥岩互層中に分布しているのは、明浜地域の高山鉱山、窓磯鉱山などです。
貝殻やサンゴなどが積み重なってできたものです。

(5)ドロマイト鉱床
ドロマイト鉱床は、秩父帯北帯と中帯の石灰岩層中に含まれています。
西予市野村町・城川町にややまとまった規模で分布し、黒瀬川鉱山、田野々鉱山(城川町)、宇和ドロマイト鉱山(野村町)がありました。
他には、予州ドロマイト鉱山(八幡浜市)、梅ノ川鉱山(大洲市)、用ノ山鉱山(河辺村)などがありました。
ドロマイト(CaMg(CO3)2)は、海底にできた石灰岩にマグネシウムが加わってできたと考えられています。
 
(6)陶石鉱床
砥部町・広田村地域に大規模鉱床があります。
この地域の陶石鉱床は、古第三紀の礫岩層(久万層群)中に岩床として含まれ、古第三紀の火山活動によって貫入した安山岩が陶石化作用をうけてできたものです。
一般に石英(SiO2)を70%、カオリナイト(Al2(Si2O5)(OH)4、粘土鉱物)を約30%含んでいます。
層厚30~40m、5~20m規模の2枚の層状の良質な陶石があり、現在も露天掘りが行われています。
他には、伊予市双海町、松山市中島町などに分布しています。


おもな鉱床の分布と地質(参考 日本地方鉱床誌 四国地方)


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